かみじょう むつき上城睦月
- 登場作品
- 仮面ライダー剣
- 初登場回/初登場作品
- 第13話『金色の糸の罠』(2004年4月18日放送)
「俺は、俺は……仮面ライダー、仮面ライダーレンゲルだ!」
■プロフィール
種族:人間
性別:男性
年齢:17歳
職業・身分など:高校生
演:北条隆博(ほうじょう・たかひろ)
■この人物が変身する仮面ライダー
■説明
仮面ライダーレンゲルの変身者。もともとはバスケットボール部に所属するごく普通の高校生だったが、運命に翻弄されるようにして戦いに身を置くことになる。
本来は気が小さく、もめ事を嫌うため何かあるとすぐに自分から謝ってしまう。そんな小心な性格はガールフレンドの山中望美から呆れられてしまうこともあった。
睦月の内向的な性格は、過去に経験したある事件に起因している。まだ赤ん坊だったころに誘拐されてコインロッカーに閉じ込められてしまい、無事発見されたものの、この経験が睦月の記憶の始まりとなってしまった。以降、暗闇を強く恐れるようになり、同時にいつか強くなりたいと願うようになった。この思いは、アンデッドに襲われていたところを剣崎に助けてもらったことでより強くなり、仮面ライダーに対し憧れ以上の感情を抱くこととなった。
その後、スパイダーアンデッドに見初められる形でレンゲルの適合者候補に選ばれる。伊坂=ピーコックアンデッドの私兵に誘拐されてレンゲルバックルを装着させられたが、このときは変身できなかった。
偶然かそれとも必然だったのか、伊坂が倒されたのちにレンゲルバックルは睦月の手に渡る。念願叶いレンゲルへと変身した睦月だが、変身後はラウズカードに封印されてもなお強力な力を持ち続けるスパイダーアンデッドに精神を乗っ取られ、徐々に変身解除後の心まで蝕まれていった。やがて睦月は野蛮で暴力的な性格へと変貌してしまうが、完全に乗っ取られてしまったわけではなく、我に返ったように本来の小心者だが優しい性格が表に出てくることもあった。
そんな睦月に手を差し伸べたのが橘朔也であった。睦月は仮面ライダーとして戦う術を学び、橘の導きに応える形で仮面ライダーとして一番大切な“戦う理由”をも得る。赤ん坊だった自分が暗闇から救い出されて光を得たように、アンデッドに襲われ、絶望した人々を救い「みんなの笑顔を守りたい」と。そう強く願ったことから、スパイダーアンデッドの呪縛から解放され、自我を保ったままレンゲルとして戦えるようになった。
しかし、睦月の“強さ”に対する思いはまだ残っており、上級アンデッドを封印していく他の仮面ライダーや、仮面ライダーブレイド ジャックフォームの力を得た剣崎に嫉妬。こうした負の感情は日増しに増大し、再びスパイダーアンデッドの支配力に囚われるようになってしまう。そんな彼を救おうとしたのが、クラブのカテゴリーキングである嶋昇=タランチュラアンデッドである。嶋は睦月を助けようと手を尽くし、ついには自らレンゲルに封印される形で睦月を救おうとする。しかし、睦月はスパイダーアンデッドの影響下から逃れられず、以後も心を邪悪に染めていく。ついにはバスケットボール部をやめて望美や家族のもとを離れ、自らが最強の仮面ライダーになるべく、剣崎らほかの仮面ライダーたちと敵対するようになった。
邪悪な力に支配されたと思われた睦月を救ったのは、アンデッドたちだった。
上級アンデッドの城光=タイガーアンデッドは、現代のバトルファイトが偽りであったことを知り、睦月を心配する望美の心に触れたことから、睦月を助けたいと思うようになり、嶋と同様に自ら彼に封印される道を選ぶ。
アブゾーブタイガー(クラブQ)とエボリューションタランチュラ(クラブK)を得た睦月は、橘のラウズアブゾーバーでこれら2枚のカードを使用するが、そこに現れたのはレンゲル キングフォームではなく、睦月の内にいた嶋と光の力によって彼の体から分離されたスパイダーアンデッドだった。
このとき睦月は自身の精神世界で嶋と光に再会し、ふたりに背を押されてスパイダーアンデッドに立ち向かう。そして、ブレイド キングフォームから受け取ったキングラウザーを手にスパイダーアンデッドを打破。完全にレンゲルの力を自分のものにした。
以降は決意を新たに剣崎たちとともにアンデッドと戦い、黒幕である天王路博史とも戦った。しかし、嶋や光の力を借りた自身の経験からアンデッドを単純に倒すべき敵とはみなせなくなっており、人とアンデッドの融和という問題で心悩ますことも多くなった。
バトルファイトがジョーカーの勝利という形で決着すると、出現した大量のダークローチに対応すべく剣崎とともに奔走。いつ終わるとも知れない戦いが続くなかで原因である相川始=ジョーカーを封じるしかないと考え戦いを挑むが、返り討ちにされて大怪我を負ってしまった。
その後、剣崎の犠牲により世界が救われたのちは、バスケットボール部に復帰して望美とともに穏やかな日々を取り戻している。
【『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』では……】
日常に戻った睦月は大学生になり、就職活動にいそしんでいた。
仮面ライダーとして戦っていた日々を忘れて普通に生きたいと考えるようになり、剣崎一真、白井虎太郎と再会したときも最初は邪険に扱っていた。
しかし、剣崎や虎太郎に同行して橘朔也と再会し、封印したアンデッドたちが解放された経緯を知る。さらに仮面ライダーギャレンがスパイダーアンデッドを封印してレンゲルへの変身が可能になり、これを機にアンデッドとの戦いに復帰。その後は以前と変わらぬ戦いぶりを見せ、ビートルアンデッドを封印して剣崎に仮面ライダーブレイドとして再び戦う力を与えてもいる。
そして、強大な力を持つ邪神フォーティーンにも臆することなく立ち向かい、再び平穏な世界を取り戻した。
■戦闘時の決め台詞など
「俺も戦いますよ! 仮面ライダーとして」
「闇の支配者は、ひとりでいい」
「貴様を封印する!」