あいかわ はじめ相川始
- 登場作品
- 仮面ライダー剣
- 初登場回/初登場作品
- 第1話『紫紺の戦士』(2004年1月25日放送)
「嫌われるよ、おしゃべりすぎる奴は……。誰にだって触れられたくないことがある」
■プロフィール
種族:アンデッド
性別:男性
年齢:23歳
職業・身分など:見習いカメラマン
演:森本亮治(もりもと・りょうじ)
■この人物が変身する仮面ライダー
■この人物が変化する怪人
■説明
仮面ライダーカリスに変身する青年。雨の中たたずんでいたところ、栗原遥香、天音親子と出会って「ハカランダ」の居候になった。普段は店を手伝うことも多い一方、栗原晋が遺したカメラ機材に興味を示し、ときおりカメラを手に出かけるだけでなく、遥香に紹介されて神丘令の仕事も手伝ったこともある。
口数が少なく素性を語ることもなかったが、遥香や天音は気にすることなく家族のように迎え入れており、とくに天音からはとてもなつかれている。一方で、その素性を怪しむ白井虎太郎からは良い感情を持たれておらず、本人も遥香と天音以外にはぶっきらぼうにふるまい他者を拒絶する姿勢を見せていた。
その正体は、53体目のアンデッドである「ジョーカー」。相川始としての姿は、スピリットのラウズカードによってヒューマンアンデッドの姿をコピーしたものである。天王路博史の陰謀によって封印を解かれたのち、バトルファイトのルールに従ってほかのアンデッドと戦い、封印していた。のちにギラファアンデッドと戦った雪山で、不幸な偶然から巻き込んでしまった栗原晋の最期を看取り、自身に助けを求めるのではなく自分の家族を託そうとした栗原の気持ちが理解できず、渡された写真を手にハカランダを訪れた。
栗原母娘との同居後も最初は人間の感情が理解できなかったが、その心は封印したヒューマンアンデッドの影響を受け続けており、いつしか人間としての心が芽生え、ジョーカーの姿に戻ることを忌まわしく思うようになっていく。キングに所持していたラウズカードを奪われたのち、人間の姿を保てなくなりそうになった際も、苦しみながら必死にジョーカーとしての本能に抵抗していた。
ほかの仮面ライダーたちとは協調する姿勢を見せず、当初は仮面ライダーブレイドの変身者である剣崎一真からも良い印象をもたれてはいなかったが、あることをきっかけに関係が深まっていく。戦いが激化すると、天音や遥香の身を案じた始は、ふたりに黙ってハカランダを出ていく。そんな傷心のなか、スパイダーアンデッドの封印を目指す仮面ライダーギャレン、ピーコックアンデッドと戦うも、敗北して気を失ってしまう。この倒れていた始を発見して介抱したのが剣崎で、回復した始は「天音と遥香が心配なら側にいて守ってやれ」という剣崎の言葉を受けてハカランダへと戻り、以後ふたりの交流が増えていくことになった。
のちに、キングに手持ちのラウズカードのほとんどを奪われ、さらには剣崎がジョーカーに限りなく近い存在である仮面ライダーブレイド キングフォームへと達すると、その力にジョーカーとしての本能が呼応。ついに始は本来の姿となって天音すらも認識できずに暴れ始めてしまう。このとき、またしても尽力したのが剣崎で、ハートスートのラウズカードをすべて手に入れたうえに、身体を張って始を止めようとした。始もまた、わずかに残る意識を振り絞って人間の姿へ戻り、エボリューションパラドキサ(ハートK)を使用して仮面ライダーワイルドカリスへと変身。ジョーカーの本能を抑え込むことに成功するのだった。
こうした経緯から始は剣崎に対し大きな恩義、さらに友情に似た感情まで抱くようになり、彼がブレイド
キングフォームの力に飲み込まれそうになると、今度は始が体を張ってその暴走を食い止めている。
ギャレンがギラファアンデッドを封印したことでバトルファイトが終結すると、自分の意志とは無関係にモノリスから大量のダークローチが現れ人間を襲うようになってしまう。そんな状況になってなお、人間の心を残す始は、ハカランダを襲撃しようとしたダークローチを止め、さらに自分が剣崎に倒されることで惨状を収束させようと考える。
しかし、始と同様に剣崎もある決断を下していた。それは自分が第2のジョーカーになることでバトルファイトを再開させること。
始と剣崎が繰り広げる激戦のさなか、始が異変に気が付いたときは、すでに剣崎の傷ついた腕からアンデッドの証である緑色の血液が流れていたのだった。剣崎という新たなアンデッドを認識した統制者がバトルファイトを再開。すべてのダークローチは消滅した。
ひとまず世界の滅亡は回避されたが、ふたりの脳裏には早くも決着を促す統制者の意思が届いている。
剣崎の決断に愕然とし、アンデッドの運命からは逃れられぬと悲観する始。しかし、剣崎は「運命と戦う」と力強く宣言すると、「お前は人間たちのなかで生きろ」と永遠の別れを告げて何処かへと去っていく。始めもまた、そんな友の気持ちに応えるべく人間として生きる決断を下し、ハカランダでの平穏な生活に戻っていくのだった。
【『劇場版 仮面ライダー剣 MISSING ACE』では……】
4年前のバトルファイトで剣崎一真との最後の戦いに臨み、封印されていた。
のちにアルビノジョーカーの陰謀により栗原天音(14歳)が危機に陥った際、機転を利かせた剣崎が上城睦月に始=カリスを復活させるよう指示。睦月が使用したリモートテイピア(クラブ10)によって解放され、変わらぬ戦いぶりで天音を襲うアルビローチを次々に粉砕した。
しかし、天音を助けて気を抜いていたところでアルビノジョーカーの奇襲を受けて敗北。彼女はバニティカードに封印され、邪神フォーティーンが復活してしまった。
始はバニティカードに封印される人物を入れ替えたうえで破壊することで、フォーティーンの力を弱めようと提案。剣崎がその役を買って出たが、始は封印直前の剣崎を押しのけて自身をバニティカードに封じさせ、剣崎に事後を託して消滅した。
■戦闘時の決め台詞など
「お前たち人間が、俺に勝てるかな?」
「お前たちにカテゴリーAはわたさん。ヤツを封印するのは俺だ」
「本当に強いのは……ヒトの想いだ!」
「あの家にだけは、誰も近づけない!」
「この子に、近づくな‼」