くれない わたる紅渡
- 登場作品
- 仮面ライダーキバ
- 初登場回/初登場作品
- 第1話『運命・ウェイクアップ!』(2008年1月27日放送)
「人は音楽と同じ。それを守りたい、そうやって生きていきたい」
■プロフィール
種族:人間とファンガイアのハーフ
性別:男性
年齢:20歳
職業・身分など:バイオリン専門の楽器修復師
家族など:紅音也(父)、真夜(母)、登太牙(異父兄)、紅正夫(息子)
演:瀬戸康史(せと・こうじ)
■この人物が変身する仮面ライダー
■説明
1986年/2008年
仮面ライダーキバに変身する青年。
人見知りが激しく気弱な性格で、人に頼まれると絶対断ることができない。口下手かつ非力ではあるが、心の中では他人を思いやる優しい気持ちは人一倍強い。
天才バイオリニストと謳われた紅音也を父に持ち、バイオリンの腕前も彼譲り。また、仕事としてバイオリンの修復を手掛けており、父が遺した名器「ブラッディ・ローズ」のような傑作バイオリンを、いつか自分の手で作れることを夢見ており、そのためのニスの材料を日夜探し求めている。
父親は彼が生まれる前に亡くしている。母親とも幼少期に生き別れ、残された洋館でひとりで住むようになった。人目を避けるような生活を送り、まともに会話できるのは近所の野村静香だけだったが、麻生恵や名護啓介、襟立健吾といった人々と出会い、交流するうち、徐々に打ち解け、いろいろな感情を見せるようになっていく。
しかし、今まで人とあまりコミュニケーションをとらなかったせいか、感情の起伏が極端で、嬉しいときの上機嫌さと、心が傷ついたときの落ち込み方のギャップが著しい。悩んだり、考えごとをしたりするときは、決まってお風呂に入り心を整理している。
そんな紅渡は母から預かった「黄金のキバの鎧」やキャッスルドランの力を借り、ファンガイアが現れると鳴り響くブラッディ・ローズの音に反応して、ファンガイアを倒す日々を送っていた。だが、大村武男や大ちゃん(=ルーク)など、彼がいい人だと思う人が、実はファンガイアだったという事件が続き、戦いの目的を見失ってしまうこともあった。だが倉沢マミから図らずも父の言葉を聞き、自分は自分の意志で、大切なものを守るために戦っていると自覚するようになる。
その後、自分と同じく気弱な性格の鈴木深央と出会い、意気投合。初恋で両思いとなるが、しばらくして幼少期に初めてできた親友、登太牙と再会を果たす。ところが、その太牙のフィアンセが深央だと知り、渡は身を引くことを決意。しかし、深央からの真剣な愛の告白を再び受け、自分も同じ気持ちだと正直になり、深央を守れるだけの力を欲したことから、ザンバットソードを手にした。
この直後、渡、深央、太牙は互いの正体、そして太牙と渡が異父兄弟であることを知る。しかも苦悩する渡に追い討ちをかけるかのごとく、ビショップの能力によって、図らずもキバが恵を襲ってしまう事件が勃発。これに深く落ち込んだ渡は、人間でもファンガイアでもない自分に居場所はないと、館に引き篭もり、心を閉ざしてしまう。しかし幻のなかで母・真夜からの励ましの言葉を受け、自分は自分として生きることを決意。仲間になれという兄の言葉を拒否し、ファンガイアと人間の共存の可能性を探そうとするのだった。
その後、太牙とは何度も交戦するようなるが、決闘中に深央が太牙をかばった結果、彼女を亡くすという悲劇を迎えてしまう。これを受け、渡は次狼に導かれるまま、時空の扉を通じて22年前にタイムスリップ。深央を失わないためには自分が生まれなければいいという思いのもと、音也と真夜の仲を裂こうとする。しかし、麻生ゆりや音也の温かい言葉を聞き、自分が前を向いて生き、強くなることで、深央の魂は渡の心の中で生き続けると理解。そして、命を削ってまで戦う父の勇姿を目に焼き付けながら共闘し、キング=バットファンガイアを撃破したことで、渡は大きな成長を遂げた。
現代に戻り、どこか頼もしくなった渡は、兄・太牙を守るため、キングを自称する芝居を打つ。その結果、仮面ライダーダークキバの力を入手した太牙と決闘することになってしまうが、実はお互いに相手を思う優しさがあっての行動だったことを知ると、互いに協力してバットファンガイア(復活)を撃破。関係を修復したふたりは、ファンガイアと人類の共存に向けた未来への一歩を歩むことになった。
■戦闘時の決め台詞など
「行くよキバット!」
「僕は、自分の心の声で戦ってきたんだ。これまでも……そしてこれからも。大切なものを守るために!」
「兄さん……僕は生きてみたいんだ。人間とかファンガイアとかじゃなくて、僕は僕として……僕は僕として……変身」