みさき ゆづき岬祐月
- 登場作品
- 仮面ライダーカブト
- 初登場回/初登場作品
- 第1話『最強男』(2006年1月29日放送)
「あたしたちの任務には、それだけの重みがあるってことよ?」
■プロフィール
種族:人間
性別:女性
年齢:23歳
職業・身分など:ZECT(ぜクト)隊員
家族など:不明
演:永田杏奈(ながた・あんな)
■説明
対ワーム秘密組織「ZECT(ゼクト)」の隊員。
田所修一がリーダーを務める田所チームに所属し、普段は同じチームに配属された見習いの加賀美新と行動することも多い。ワームとの戦闘では指揮車内でのオペレーションを担当。潜入調査やワームをおびき出す囮役も務め、花嫁に扮したり怪盗シャドウを名乗って盗みを働いたほか、聖華学園中等部に教師として潜入した際は「岬原」と名乗って生徒たちに数学を教えていた。また、不意にワームと遭遇した場合は、自らZECTガンを手に戦うこともある。
上司の田所を信頼する一方、加賀美には考えや判断の甘さなどを指摘して叱責することが多かった。しかし、彼が危機に瀕した際は本気で案じ、のちには彼なりの長所を認め、落ち込んだ際は激励するなど温かい目で見守っている。基本的にはZECT本部からの命令にも忠実で、仮面ライダーカブトが現れた直後は一時的にカブト捕獲の指令を受けた東省吾のチームに所属。捕らえた天道総司の尋問を担当していた。
しかし、岬には自分なりに倫理の線引があり、ZECT本部からの指令でも行き過ぎと感じる件には疑問を呈していた。カブト捕獲の一件でも、最終的にカブトの存在は必要だと判断し、一度は取り上げたライダーベルトを自身の手で天道に返却。資格者が彼である事実も報告せず伏せている。また、今後もZECTに加わろうとしない資格者が現れる可能性から幹部の三島正人に方針の再考を訴えたり、のちには謎多き「マスクドライダー計画」について調べ始めた加賀美に協力してみたりと、ZECTのいいなりというわけではない。
ZECTへの入隊には理由があるようだが、ミステリアスな女性を理想としているのか自身のプライベートについては語らず、「謎の女」を称している。ただ、かなりの蕎麦好きという点は判明しており、ときおり加賀美を連れて立ち食い蕎麦屋を訪れている。「かけ蕎麦しか食べない」と述べているようにこだわりもあるようで、同じく蕎麦にうるさい田所ともしばしば蕎麦屋に出かけていた。
天道については、当初こそ“オレ様”な態度に呆れたり、必要なときに協力を断られて苛立つこともあった。しかし、加賀美が天道を高く評価していたこと、天道が独自にワームの事件を解決していることなどから、実力を認めて信用してもいる。ワームとの戦いが進むにつれて天道との関わりは増えていき、ほかにも仮面ライダードレイクの資格者である風間大介と彼が連れていた少女ゴン、仮面ライダーサソードの資格者である神代剣(擬態)とも知り合っていく。
とくに、剣(擬態)からは「ミサキーヌ」と呼ばれたびたびアプローチされるようになり、困惑した岬はさり気なく拒絶の意志を示していた。しかし、感覚が一般人とかけ離れている剣(擬態)には伝わらず、加賀美と付き合い始めたと偽って諦めさせようとしたこともある。岬が彼を拒んだ理由には、剣(擬態)が自分ではなく、自分に重ねた亡き姉の姿を見ているだけど感じたこともあるのだろう。しかし、これを天道に指摘された剣(擬態)は反省して岬に謝罪。改めてミサキーヌではなく「岬を見る機会をくれ」と訴える。この頃、岬は田所がネイティブだったと知ってショックを受け、田所への信頼が揺らいでいたが、この剣(擬態)の言葉で自分も雲りのない目で田所を見ようと思い直すきっかけになった。
その後、岬はワームが侵攻する「エリアZ」の防衛戦に参加。乃木怜治(擬態)ことカッシスワーム グラディウスに襲われるも身を盾にした剣(擬態)に救われ、岬は彼に心を開き始めた。しかし、約束に応じたデートの当日、乃木(擬態)の行動により剣(擬態)がワームだったと判明。初めて自身の正体に気づいた剣(擬態)と同様、岬も大きなショックを受けた。その後、乃木を屈服させた剣(擬態)は人間との決戦を宣言してワームを招集。ZECTに決戦を挑みカブトに倒される。その直前、剣(擬態)が人の心を失っていないと気付いた岬は天道を責めるが、それが剣(擬態)の願いであり天道との約束だったと明かされ、剣(擬態)の悲壮な決意を知って涙した。
ワームとの戦いが終息に向かうなか、実質的にZECTを支配していたネイティブの根岸が全人類をネイティブ化する計画を始動。そうとは知らぬ岬は、根岸らが「ワーム探知機」と称して制作した本当は付けた人を徐々にネイティブ化させる効果を持つネックレスの配布に従事する。しかし、真実を知った加賀美が根岸のもとへ向かおうとすると、田所とともに加賀美を信じ、彼を止めようとする隊員たちの動きを阻止。加賀美、そして天道により、根岸らの陰謀は打ち砕かれることになる。
すべての戦いが終わったのち、岬は「ディスカビルコーポレーション」を立ち上げて社長に就任。「剣が愛したじいやの味」をコンセプトとするレストランの経営を通じ、ディスカビル家再興に力を貸している。
【『劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE』では……】
秘密機関「ZECT(ゼクト)」の隊員。
地球は1999年に巨大隕石の衝突に見舞われ、現れた地球外生命体ワームに対抗すべくZECT(ゼクト)が結成された。舞台となる7年後、岬はZECTの幹部である田所修一の部下として働いており、ZECTが実施した「天空の梯子計画」ではオペレーターを務めた。トップの加賀美陸や三島正人らによる陰謀は知らず、この計画が彗星を地球に落下させて大量の水を得ることが目的と信じていたが、彗星に続いて現れた巨大隕石を目にして驚愕することになる。