かみしろ つるぎ神代剣(擬態)
- 登場作品
- 仮面ライダーカブト
- 初登場回/初登場作品
- 第19話『さそり富豪』(2006年6月4日放送)
「オレの名は神代剣。その名の通り神に代わって剣を振るう男」
■プロフィール
種族:ワーム
性別:男性
年齢:20歳
職業・身分など:神代家当主
演:山本裕典(やまもと・ゆうすけ)
■この人物が変身する仮面ライダー
■この人物が変化する怪人
■説明
仮面ライダーサソードの資格者。スコルピオワームが擬態した姿でもある。
イギリスの名門貴族ティスカビル家の末裔とされる神代家の現当主で、仮面ライダーカブトの資格者である天道総司と同じ“オレ様”系タイプ。初対面の相手には「神に代わり剣を振るう男」と自己紹介し、「オレは〇〇においても頂点に立つ男だ」が口癖になっている。相応の実力は備えており、サッカーの試合をきっかけに出会った天道とはさまざまな球技で勝負をするも、最後まで決着はつかなかった。
また、貴族として教育された影響からかなりの世間知らずで、街では一般常識とかけ離れた行動でしばしば騒動を起こしていた。他人に接する際も上から目線の高慢な態度が目立つが、本人に悪気はなく基本的には純粋で素直な性格。また「特権を有する貴族には相応の施しを行わなければならない義務がある」という「ノブレス・オブリージュ」を重視しており、自身が認めた相手には敬意を示し、納得すれば自身の非を認める度量もあった。かなりの負けず嫌いでもあり、知り合った当初はしばし天道と衝突したが、じいやを一時解雇したのちのラーメン対決では、じいやの愛を説いた天道に潔く負けを認めてじいやも復帰させている。
現在は執事のじいやとともに豪邸で暮らしているが、神代家の財政はすでに破綻していた。影でじいやが悟らせまいと苦心していたため、剣(擬態)はまったく気づいていなかったが、のちにじいやが過労で倒れた際に神代家の状況を知ると生活を改めようと決心。不慣れで失敗は多いながらも、アルバイトに精を出していた。
先述したように正体はスコルピオワームで、1年前に外出していた神代美香を手に掛け、続いて同行していた弟の神代剣を襲って擬態した。ところが、剣として脳裏に焼き付いてしまった姉の最期があまりに衝撃的だったためか、記憶を受け継いた剣(擬態)はワームとしての意識を失ってしまい、以後は人間神代剣として暮らしている。姉を失った記憶は剣(擬態)のトラウマになっており、しばしば悪夢にうなされている。また、襲われた際に姉が手にしていた薔薇は、姉の最期を思い起こさせるものとして嫌うようになった。その一方、彼は姉の仇討ちを兼ねてすべてのワームを倒すと誓っており、のちにサソードとして戦いを開始する。
サソードヤイバーの入手やサソードゼクターに選ばれた経緯は明かされていないが、当初は対ワーム秘密組織「ZECT(ゼクト)」に雇われ、ワーム撃破1体につき120万円の報酬を得ていた。しかし、戦う対象はあくまでワームに限られており、幹部の三島正人からZECTに従わない仮面ライダーの打倒を指示された際は拒否している。
のちに加賀美新が仮面ライダーガタックの資格者になると、三島によって契約は破棄されてしまった。しかし、その後もワームとの戦いは続行し、天道や加賀美ともたびたび共闘している。
その加賀美とは、戦闘中にかばわれたことをきっかけに、彼を「我が友カガーミン」と呼んで親愛の情を示すようになった。しかし、神代(擬態)は一時的ながら何度かワームの姿に戻ったことがあり、すでに彼がワームだと知っていた加賀美をより一層悩ませていた。また、剣(擬態)はZECTの岬祐月に擬態したワームと出会い、しばし亡き姉の姿を重ねて交流したことがあり、岬(擬態)を倒したのち本物の岬を「ミサキーヌ」と呼びアプローチを開始する。
当初、岬にはかなり迷惑がられており、はっきり拒絶されたのちは落ち込むあまり、闇の住人を称していた矢車想、影山瞬らの義兄弟になったこともある。しかし、自分が見ているのは岬ではなく、彼女に重ねた亡き姉であると天道に指摘されて反省。岬に謝罪し、以後は彼女自身を見ようと態度を改める。のちに岬が乃木怜治(擬態)ことカッシスワーム グラディウスに襲われた際は、叶わぬと知りつつ身を呈して彼女を守り抜き、これを機に岬も心を開き始めた。やがて剣(擬態)はついに岬とデートの約束を取り付けたが、待ち合わせ場所へ向かうなかで乃木と遭遇。正体に気づいた彼によって岬の前でワームとしての姿に戻され、剣(擬態)は自分がワームだと知った。
激しく動揺した剣(擬態)は絶望の淵に叩き落されたが、なおも心は人間である彼は自身も含めたワーム撲滅を果たすべく奮起。乃木を屈服させてワームの指導者になると、人間との決戦を宣言して潜伏しているワームに招集をかけた。そして乃木を始め集結したワームは加賀美やZECTの戦闘員らによって殲滅され、ワームの勢力を大きく減退させることになる。
この剣(擬態)の真意は天道だけが“約束”として理解。剣(擬態)自身はスコルピオワームの姿で仮面ライダーカブトに変身した天道と交戦。駆けつけた岬が必死で止めようとする姿に若干の躊躇い見せる天道だったが、剣(擬態)は自ら望む形でカブトが放つ必殺の攻撃を受けるのだった。
戦いが終わり、生命の際を悟った剣(擬態)は最後の力を振り絞って屋敷に戻ると、じいやに看取られつつ世を去る。こうして剣(擬態)が常々語っていた「すべてのワームは俺が倒す」という言葉は現実となった。
■戦闘時の決め台詞など
「すべてのワームは、オレが倒す!」
「今のオレはアイツには勝てない。だが、岬を守ることならできる」
「オレのために働くのはお前たちの方だ。オレは、すべてのワームの頂点に立つ男だ」