かがみ りく加賀美陸
- 登場作品
- 仮面ライダーカブト
- 初登場回/初登場作品
- 第2話『初2段変身』(2006年2月5日放送)
「家事なんてからきしだったお前が、こんな店でバイトしてるとはな。ちゃんと飯は食ってるのか?」
■プロフィール
種族:人間
性別:男性
年齢:52歳
職業・身分など:警視総監、ZECT(ぜクト)首脳
演:本田博太郎(ほんだ・ひろたろう)
■説明
加賀美新の父。
警視総監であり、対ワーム秘密組織「ZECT(ゼクト)」の表向きの統括者でもある。
詳細は不明だが、35年前に地球へやってきたネイティブと接触。彼らの敵対種族であるワームの地球侵攻に備え、ネイティブと手を組んで「マスクドライダー計画」を開始した。この際、友人の日下部総一とともに立ち上げたのがZECT(ゼクト)の前身となる機関で、陸は創設メンバーのひとりでもある。また、やがて誕生するであろう長男を資格者にすると決めており、のちに新が仮面ライダーガタックの資格者になったのも計画の一部だった。
ただ、日下部はワームだけでなくネイティブと戦う日がくることも視野に入れており、マスクドライダーシステムには、ワームとネイティブを殲滅するための暴走システムが密かに組み込まれることになる。しかし、日下部はネイティブへの敵意を悟られ、18年前に妻ともどもネイティブに襲われて絶命、擬態されてしまった。このとき、陸は亡き友の意志を継ごうと決心。暴走装置の存在を隠し通すため、以後はネイティブに疑われぬよう卑屈過ぎる態度で忍従し続けた。その一方、陸はマスクドライダーシステムとは別に、ZECTバックルとホッパーゼクターを独自に開発していたようで、のちにZECTを離れた元隊員の矢車想、影山瞬らが使用した。また、この存在については側近の三島正人にも明かしていなかった。
ネイティブに監視されている可能性を常に意識しているのか、陸は三島との会話ですら比喩を用いた婉曲的な表現に終止していた。表情から本心を悟られぬよう警戒するのが習慣になったのか、ときおり他人に見せる笑顔は作り笑いのようにも見受けられ、ネイティブの指導者である根岸からしばしば探るような目を向けられている。
自身がZECTのトップである事実や組織とネイティブの関わりについて、息子には一切明かしていない。次男の加賀美亮がワームに襲われたと思しき状況で失踪した際は、何らかの制約があったのか対処行動をとれず、父は仕事の方が大事なのだと思い込んだ新との関係は、これ以後かなり冷え込んでいる。彼のアルバイト先である洋食店「ビストロサル」にはときおり顔を出しているようだが、新には素っ気無い態度をとられていた。ただ、本人の前では表に出さないものの、陸なりに新を案じ、彼を人間の命運を託すガタックの資格者にしたことについて罪悪感を感じてもいた。のちに根岸と手を組んで裏切った三島にZECTを追われると、もはやネイティブには勝てないという絶望から、自身を救出した新にすべてを告白。初めて彼への思いを口にして謝罪し、ようやく父の真意を知った新が託された重大な使命を果たすべく立ち上がることになる。
当時、全人類を一斉にネイティブにしようという根岸の陰謀は着々と進んでおり、状況はかなり危機的だった。しかし、息子の新と天道総司の活躍によって根岸の陰謀は打ち破られ、すべての戦いが終わってようやく陸の苦労は報われた。
その後、役目を終えたZECTは解散。1年後、交番勤務の警察官になった息子は近隣の子どもたちに慕われており、陸はその姿を影から見守っている。
【『劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE』では……】
地球外生命体ワームと戦う秘密機関「ZECT(ゼクト)」の統括者。
地球は1999年に巨大隕石の衝突に見舞われ、現れた地球外生命体ワームに対抗すべくZECT(ゼクト)が結成された。舞台となる7年後、ZECTは組織を離反した織田秀成をリーダーとする「ネオZECT」と対立。陸は部下たちにネオZECTの掃討を命じる一方、側近を務める幹部の三島とともに「天空の梯子計画」を進めていた。彗星を地球に呼び込んで大量の水を確保するための計画と称していたが、真の目的はワームには勝てず人類はワームの擬態として存続するしかないとの判断から、大量のワームが付着している隕石を地球へ呼び込むことにあった。これはごく一部の者しか知らず、計画の実施にあたっては幹部の田所修一やオペレーターを務めた岬祐月らも困惑していた。
また、事前に三島との会話を立ち聞きした北斗修羅に気づき、三島に始末するよう指示。しかし、具体的な内容は明かされなかったものの、陸と三島が隊員たちをも騙していたことは瀕死の北斗からネオZECTに与していた天道総司に伝えられ、計画は天道によって阻止されることになった。