あさくら たけし浅倉威
- 登場作品
- 仮面ライダー龍騎
- 初登場回/初登場作品
- 第17話『嘆きのナイト』(2002年5月26日放送)
「イライラするんだよ、こんな所にいると……」
■プロフィール
種族:人間
性別:男性
年齢:25歳
職業・身分など:不明
家族など:浅倉暁(弟)
演:萩野崇(はぎの・たかし)
■この人物が変身する仮面ライダー
■説明
仮面ライダー王蛇に変身する青年。
「イライラしたから」という常人では理解しがたい理由で他人を襲い、関東拘置所に収容されていた。生来のものか家庭環境によるものかは不明だが、常軌を逸した荒んだ性格をしている。
衝動的かつ暴力的な行動に目を奪われがちだが、意外に頭も切れるため油断ならない。本人によれば「ずっと誰かに殴られてきた」ため、殴るか殴られるか、どちらかの状態でないと落ち着かないとのこと。13歳のときに火災で両親と弟を亡くして以来、たったひとりで野良犬のように生きてきた。食べ物がないときは泥を口にしたこともあり、今でもその味が口の中に残っているという。
しかし、実は先の火災も事故などではなく、浅倉が気に入らない弟を亡き者にせんと放火したもの。のちに「OREジャーナル」の桃井令子を通じて弟の生存が判明すると、浅倉は令子を欺いて再会の場を設けさせ、現れた弟をベノスネーカーに捕食させている。
このように浅倉の感覚は常人とかけ離れている。裁判では「黒を白にする」といわれる北岡秀一が弁護を担当したが、彼が強引な手を使ってなお、懲役10年に減刑するのが精一杯。それだけ浅倉自身に問題があったわけだが、浅倉は無罪を勝ち取れなかった北岡を無能呼ばわりし、呆れて担当を降りた北岡を逆恨みし始めた。そんななか、拘置所内の浅倉のもとに神崎士郎が出現。ブランクのカードデッキ(王蛇)を受け取った浅倉は、ベノスネーカーと契約して仮面ライダー王蛇となり、ミラーワールドを通じて拘置所から抜け出した。
その後、浅倉は仮面ライダーガイこと芝浦淳に声をかけられ、彼や北岡も仮面ライダーだと知る。ほどなく仮面ライダー同士の戦いも経験し、戦いのなかでガイを葬り去った。このとき、浅倉は仮面ライダーに変身すると自身の苛立ちが消えると気づき、以後は王蛇として仮面ライダーゾルダこと北岡を狙いつつ、戦いに興じていく。のちには仮面ライダーライアこと手塚海之や、仮面ライダーインペラーこと佐野満を葬り去っている。
浅倉にはとくに叶えたい願望はなかったが、戦うこと自体を目的にほかの仮面ライダーと戦っていた。戦いへの渇望はかなりのもので、士郎に呼び出されて戦いのタイムリミットが残り3日と宣告された際も、「勝ち残って戦いが続くように、願うのもいい」と口にするほど。そもそも士郎が彼を選んだのは、仮面ライダー同士の戦いを進行させるためであり、まさにうってつけの人材だった。
ただ、浅倉にとって北岡との決着は特別だったようで、士郎が北岡の脱落を宣言した際は「させるかよ」と、自ら北岡の事務所へ出向いている。しかし、北岡は体調が悪化して病院へ搬送されたため行き違いになって空振り。のちにゾルダと戦って撃破するも、その正体は北岡の秘書、由良吾郎だった。これを見た浅倉は、北岡が自分との決着をつけぬまま世を去ったと察し、やりきれぬ思いを抱えたまま現実世界に帰還。周囲を包囲している警官隊に気づくと、鉄パイプを手に突撃して散った。
【『劇場版 仮面ライダー龍騎 EPISODE FINAL』では……】
仮面ライダー同士の戦いが進むなか、城戸真司=仮面ライダー龍騎、秋山蓮=仮面ライダーナイト、北岡秀=仮面ライダーゾルダ、霧島美穂=仮面ライダーファムとともに、生き残っている6人の仮面ライダーのひとりとして登場。かつて美穂の姉を手にかけたことがあり、その裁判では北岡が弁護を担当していた。
戦いを仕組んだ神崎士郎が決着の期限を3日以内と宣告。浅倉は「今この場でケリをつけてもいい」と言い出すと、止めようとした真司に肘打ちを食らわつつ、応じた美穂とともに変身。蓮や北岡が続いて戦う流れをつくる。その後の戦闘ではファムを追い込むもゾルダに邪魔をされて帰還。自分が手にかけた女性の妹が美穂だという、すっかり忘れていた事実を思い出し、彼女を庇った北岡の甘さを指摘して去っていく。
その後、シアゴーストの気配を察知して戦っていたところ、現れたファムに戦いを挑まれて戦闘開始。彼女を押し込むもゾルダの妨害を受け、その後はファムのガードベントで幻惑されるも、べノスネーカーを召喚して形勢を覆す。しかし、必殺技の「ドゥームズデイ」を発動させるも現れた仮面ライダーリュウガに阻止され、さらにジェノサイダーを倒されてしまう。契約モンスターを失って自身の姿がブランク体となり、力を失って動けなくなったところ、ファムの一撃がカードデッキ(王蛇)を直撃。変身解除されてもなおファムの首を絞め始めたが、憤怒の形相のまま身体が粒子化していき、やがて消滅した。
【『仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS』では……】
関東拘置所に拘留されていたが、仮面ライダー同士の戦いを止めるために仲間を探す仮面ライダー龍騎こと城戸真司、続いて仮面ライダーゾルダこと北岡秀一が面会に現れた際に、磨かれたヘルメットを通じてべノスネーカーを召喚。北岡が手にしていた自身のカードデッキ(王蛇)を弾き飛ばさせて取り戻し、さらに真司を羽交い絞めにして取り上げたペットボトルの水を床に撒き、それを鏡代わりにして仮面ライダー王蛇に変身、脱獄する。
その後は単独で行動しており、高見沢逸郎=仮面ライダーベルデ、芝浦淳=仮面ライダーガイ、須藤雅史=仮面ライダーシザースが龍騎を襲った際は、「ミラーワールドに刑事はいらない」と、必殺技の「ベノクラッシュ」を発動させ、怒涛の連続キックでシザースを撃破。真司と秋山蓮が「落ちこぼれ」として高見沢らに追われた際は、「弱い者から喰われる」と楽し気にふたりを見ており、追い詰められた蓮と真司が変身して戦い始めると、遅れて浅倉=王蛇もその場に現れ、龍騎とナイトを追い詰めていった。
■戦闘時の決め台詞など
「今は、さっきの弁護士を叩きのめしたいな。1分後にはアンタに変わってるかもしれないが」
「なるほど。ライダーになるのは面白いな。イライラがすっかり消えた」
「お前、泥を食ったことがあるか?」