あきづき のぶひこ秋月信彦

「怪人が怪人の姿のまま生き続けられる、そんな世界をオレは望んでいる。それはなにも、特別なことじゃないはずだ」

■プロフィール

種族：怪人

性別：男性

年齢：70歳

職業・身分など：活動家→レジスタンスリーダー→ゴルゴム怪人のリーダー

家族など：秋月総一郎（父）

　演：中村倫也（なかむら・ともや）

■この人物が変身する仮面ライダー

・仮面ライダーSHADOWMOON

■この人物が変身する怪人

・シャドームーン（銀殿様飛蝗怪人）

■説明

仮面ライダーSHADOWMOONに変身する男性。

科学者だった父の秋月総一郎が南光三の親友で、その関係もあって光三の息子である南光太郎とは幼い頃からの友人。また、当時からビルゲニアとも面識がある。

幼少期に地図にない村に滞在した時期があり、11歳になっていた1963年、父や光三らにより、光太郎ともども体内にキングストーンを埋め込む手術を施されて怪人となった。その後、手術の傷跡がなかなか癒えず、創世王の青い水を塗ると痛みが取れるというビルゲニアの話を思い出した光太郎に誘われ、創世王が安置されている祠を訪問。小さな瓶に入っていた青い水を傷に塗布していたところ、目を覚ました創世王に見えない力で拘束されて驚いたものの、手を伸ばした創世王に頭を撫でられたのちに解放されるという体験をした。

怪人への差別をめぐり、人間と怪人の衝突が多発していた1972年。

信彦は光太郎ともに、怪人の権利を獲得するべく活動する組織「五流護六」に参加していた。その理由に理想を求めて、などという深い思いは無かったが、組織には友人のオリバー・ジョンソン、そして既知であるビルゲニアがいたこと、そして何よりも、下見として参加した集会で、クールな女性活動家、新城ゆかりを目撃したことが大きかった。

その後、信彦は組織の主要メンバーとなり、時の総理大臣だった堂波道之助の孫、堂波真一を拉致するという手段によって、組織代表と総理との会見を実現させた。しかし、総理と会見したダロム、ビシュム、バラオムは、怪人の教育、労働、参政といった権利保証と引き換えに、道之助の傘下に入ることを決断。信彦は会見の結果に反発したビルゲニアに従って、光太郎、オリバー、そしてゆかりとともに組織を離脱し、秘かに運び出した創世王をともなって、とある山中に潜伏した。

ところが、ゆかりの怪人の未来に対する考え方はビルゲニアと違っており、信彦は光太郎とともにゆかりの思いに従い、自身のキングストーンを預ける決断を下す。そして創世王の打倒を画策するも、信彦の知らぬ間にゆかりは裏切りに気づいたビルゲニアに粛清され、ひとり創世王に立ち向かった光太郎は敗北。さらに、何も知らずゆかりを探していた信彦の前に、追手のバラオムが現れた。いきり立つバラオムと変身して戦う信彦。しかし、力及ばず捕らえられ、ダロムらに同じく捕らえられたビルゲニアともども、のちに「ゴルゴム党」本部となる施設の地下牢獄に監禁されてしまうのだった。

50年後の2022年。

信彦は、地下牢獄に監禁され続けていた。そんなある日、何か大きな事件が起きる予兆かのように枷が外れ、縛から逃れた信彦はすぐさま脱獄。五流護六時代に使用していたアジトへと潜伏した。

その後、信彦は「怪人が怪人のまま生きられる世界」の構築と同時に、創世王を排除して怪人の歴史を終わらせるべく行動を開始する。声を掛けた光太郎には協力を断られたものの、のちにデモ行進をする怪人たちと反怪人団体が衝突しかけた現場で演説を行ない、賛同して集まった若者たちとともにレジスタンスを結成。彼らを訓練しつつゴルゴム党の打倒を目指した。

後日、ゴルゴム党に和泉葵が拉致されると、信彦は彼女の救出を目指す光太郎と共闘してゴルゴム党への襲撃作戦を実行するが、計画は失敗し若者たちのほとんどが命を失ってしまう。さらに、作戦で落命したと思われた小松俊介が生き延びていたものの、反怪人団体の井垣渉らに命を絶たれたと判明する。人間への激しい怒りと憎悪により感情が大きく揺さぶられ、信彦は初めて仮面ライダーSHADOWMOONへと変身。その姿で井垣を排除し、怪人が人間の上位に位置する世界を目指し始める。

そして、敢えて捕まる形でゴルゴム党本部へと潜入すると、党幹部たちの前でシャドームーンへと変身し、自らがリーダーになると宣言。ダロム、バラオムを排除し、共闘を申し出たビルゲニアに対しては、それを拒絶して追放処分を下す。こうして野望を露わに動き出した信彦は、続いて光太郎の命を奪い自身のキングストーンを奪取。最終的には、掌握した党の幹部たちの前で、自らが創世王になると宣言したのだった。

だが、クジラ怪人の懸命の処置、そして葵の想いを受けて蘇った光太郎こと仮面ライダーBLACK SUNがゴルゴム党本部へと迫る。怪人たちが人間の上位に立てる世界を目指す信彦の、最後の戦いが始まろうとしていた。