ばらおむバラオム

「ビルゲニアの言うように人間とやり合えば、弱い下級怪人から死んでいくぞ。怪人だけの世界なんて、現実的じゃない」

■プロフィール

種族：怪人

性別：男性

年齢：不明

職業・身分など：活動家→ゴルゴム党員→国会議員

家族など：不明

　演：プリティ太田（プリティおおた）

■この人物が変身する怪人

・バラオム（剣歯虎怪人）

■説明

怪人による政党「ゴルゴム党」の一員で、ダロム、ビシュムと並ぶ三神官のひとり。

ゴルゴム党員として現職の総理大臣、堂波真一が所属する「民の党」に協力しているが、実質的には堂波に従属している。また、創世王が余命間近となったため抽出されるエキスが激減し、そのエキスを原料とする怪人の食糧「ヒートヘブン」の生産が滞っている。そのため、これを利用した怪人ビジネスの継続を考える堂波の思惑もあり、バラオムらは新たな創世王誕生に必要なキングストーンを探している。ただ、堂波に心の底から従っているわけではないため、より堂波に近い立場で忠実に従っているビルゲニアとは折り合いが悪く、しばしば言い争う姿が見られた。

人間と怪人の衝突が頻発した1972年当時、バラオムは怪人が人間と同等に暮らせる世界の実現を目指し、全国的な組織「五流護六」の主要メンバーとして活動していた。バラオムは、ダロムやビシュムと並ぶ三神官として組織を主導する立場にあり、組織の中心にいたビルゲニア、オリバー・ジョンソン、新城ゆかりといった同志たちとともに革命運動を展開。南光太郎、秋月信彦が新たに組織に加わったのち、ビルゲニアらが時の総理大臣である堂波道之助の孫、真一を拉致し、彼を人質として総理との会見が実現した。

総理と会見したバラオムら三神官は要望書を提出し、総理に受け入れられたかに見えた。ところが、教育、労働、参政などの権利保証と引き換えに、戦争の際に怪人が兵器として働くこと、怪人にとって重要な存在である創世王の引き渡しを要求され、苦渋の決断でダロムがこれを承諾。この結果、政府は公に怪人と人間の共存共栄を掲げることになったが、実質的に怪人が人間の風下に立つことが確定する。とはいえ、バラオムはダロムの胸中をよく理解しており、怪人が生き延びるための現実的な選択と受け止めていた。

しかし、これに強く反発したビルゲニアが、同調した光太郎、信彦、オリバー、ゆかりらと謀り、創世王を運び出して組織を離脱した。しかし、彼らは内輪揉めで自滅し、この間にダロムとビシュムが創世王を無事に取り戻す一方、バラオムは発見した裏切り者である信彦と交戦。激戦を制して彼を捕らえ、ダロムらが捕らえたビルゲニアともども連行したが、光太郎と信彦のキングストーンは行方不明になってしまった。

その後、バラオムはダロムやビシュムらとともに、「五流護六」を前身とした新たな政党「ゴルゴム党」を結成。以前と変わらず、三神官のひとりとして党に所属する怪人たちを主導しつつ、キングストーンを捜索する。その行方は一向に掴めなかったが、堂波が和泉葵の拉致を命じたことをきっかけに、落命したと思っていた光太郎の生存が判明。ダロムの推測をもとに、光太郎が所持しているであろうキングストーンを入手すべく、党に所属するアネモネ怪人やクジラ怪人たちを差し向ける。また、党本部の地下に監禁していた信彦が力を取り戻して脱走しており、バラオムらはキングストーンや怪人の未来をめぐり、彼らと戦うことになった。

その後、葵を捕らえたビルゲニアにより、光太郎のキングストーンが回収された。堂波が所持していた信彦のキングストーンとあわせ、ふたつのキングストーンが揃ったが、堂波から誰が創世王になるかを問われた際は、「器ではない」として辞退している。

後日、仮面ライダーSHADOWMOONへと覚醒した信彦が、ゴルゴム党本部に出現。心変わりをしていた彼は「怪人が人間の上位に位置する世界を作る」と言い放ち、ビルゲニアやビシュム、他のゴルゴム党幹部たちの賛同を得る。しかし、バラオムだけは断固としてこれに反抗。反逆者として捕らえられ、地下牢獄に繋がれてしまった。