かざみ しろう風見志郎
- 登場作品
- 仮面ライダーV3
- 初登場回/初登場作品
- 第1話『ライダー3号 その名はV3!』(1973年2月17日放送)
「オレは今日限り人間であることを捨てる。復讐の鬼となって、親父たちの仇は必ずとる」
■プロフィール
種族:人間→改造人間
性別:男性
年齢:22歳
職業・身分など:研究員、モトクロスレーサー
演:宮内洋(みやうち・ひろし)
■この人物が変身する仮面ライダー
■説明
仮面ライダーV3に変身する青年。
城南大学の生化学研究室に在籍する本郷猛の後輩で、柔道、空手、剣道の有段者にして、オリンピック出場候補の体操選手。本郷と同様、立花藤兵衛のもとで訓練しているオートバイレーサーでもあり、前年の全日本モトクロス選手権では優勝している。ただ、本郷や立花とは懇意にしていたが、仮面ライダーの存在を知っている一方で、本郷が仮面ライダー1号であることは知らなかった。
ある晩、秘密結社「デストロン」の怪人ハサミジャガーに襲われた直後の男性を発見。彼が溶ける様子を目にしたことからデストロンに命を狙われ始めた。困惑しながらもどうにか無事に追手を躱す志郎だったが、後日、同じくデストロンを目撃した珠純子と出会い自宅に保護。すると自宅にハサミジャガーが来襲し、両親と妹が襲われた。
直後、駆け付けた本郷猛=仮面ライダー1号、一文字隼人=仮面ライダー2号により純子は無事だった一方、志郎の家族は帰らぬ人となってしまう。この際、本郷の正体を知った志郎はふたりに自分を改造して欲しいと頼むが、このときは「個人の復讐には手を貸せない」と断られている。
しかし、のちにデストロンのアジトへ乗り込んだ1号、2号が、罠にはまって窮地に陥ってしまう。これを助けようと駆け付けた志郎は瀕死の重症を負い、命を救うためにはやむなしと決断した1号、2号により改造手術を施されることとなった。
こうして命を取り留めた志郎は、第3号である仮面ライダー、仮面ライダーV3としてデストロンとの戦いを開始。家族の仇であるハサミジャガーを自身の手で打倒する。しかし、ハサミジャガーの動きを囮として、体内に原子爆弾を内蔵した怪人カメバズーカが東京破壊を目論んでおり、これを阻止した1号、2号が消息不明になってしまう。そのため、志郎は自身の能力を完全には把握できず、それを探りつつの戦いを余儀なくされる。よって、当初の戦いではデストロンの怪人に苦戦することもしばしばだったが、1号、2号とともに「ショッカー」や「ゲルショッカー」と戦ってきた名伯楽である立花が、その経験を活かして志郎をバックアップ。彼が会長を務める「少年仮面ライダー隊」や、志郎の家族について責任を感じた純子の協力にも支えられ、志郎は数々の困難を乗り越えていった。のちに無事だった1号、2号が国外で戦っている事実も判明し、一時的にふたりが帰国した際は共闘も実現している。
戦いが続く日々のなか、志郎はしばしば自身が普通の人間ではなくなった事実を実感。何かと志郎を気遣う純子に対しては、彼女を危険から遠ざけたいという思いもあって、あえて冷たい態度をとっていた。しかし、それでも積極的にサポートを続ける純子の姿勢は変わらず、志郎は半ば根負けするような形で、彼女をともに戦う仲間として信頼するようになっていく。
また、当初の志郎にとって、デストロンとの戦いは家族の仇討ちという面があったが、比較的早い段階で、単なる個人の復讐から罪なき人々を守る方向へと変化した。これは、デストロンに苦しめられる人々の姿を目にし、自身と同じ思いをする人々をこれ以上増やしてはいけないという使命感に目覚めたためだろう。志郎はときおり怪人との戦いで重傷を負っていたが、「自分が動けぬあいだにも人々は危険にさらされている」と主張し、自身を案じる立花らの制止を振り切って戦いに臨むことが多かった。のちにデストロンから脱走したライダーマンこと結城丈二と出会った際も、デストロンの大幹部、ヨロイ元帥への個人的復讐にこだわる彼を諭し、当初は協力を拒んでいた彼との共闘実現に繋がっている。本郷に隼人がいたことと同様、結城というよき相棒を得た志郎は最後まで戦い抜き、デストロンを壊滅へと追い込んだのだった。
■戦闘時の決め台詞など
「変身、V3!」
「待て! 勝手なまねはさせん、いくぞっ!!」
「人間ってのはね、負けると思ったら本当に負けちゃうんだ。な、自分と戦うんだよ」