あまみ あきら天美あきら
- 登場作品
- 仮面ライダー響鬼
- 初登場回/初登場作品
- 七之巻『息吹く鬼』(2005年3月13日)
「安達君たちはそんな私にも気をかけてくれて。だから私も頑張って、もう少し自分を変えてみなきゃって、思えるようになったんです」
■プロフィール
種族:人間
性別:女性
年齢:15歳
職業・身分など:高校生
家族など:イブキ(師匠)
演:秋山奈々(あきやま・なな)
■この人物が変身する戦士
■説明
魔化魍(まかもう)と戦っている組織「猛士(たけし)」に所属する少女。
関東支部に所属するイブキに師事し、彼をサポートをしながら鬼の修行を積んでいる。天美家は吉野の和泉家と並ぶ秋田の名門で、あきらは鬼だった両親のひとり娘。しかし、7年前に両親が魔化魍との戦いで命を落とし、以後あきらは和泉家で庇護されていた。
その後、あきらは自ら願い出てイブキの弟子となり、2年間の修行によってあと一歩で鬼になれる「序の六段」まで進んでいる。年齢もあって車両免許は取得していないため移動はイブキ任せだが、鬼笛(あきら)によるディスクアニマルの使役が可能で、現場では魔化魍の捜索や変身して戦うイブキの援護をする。夕食作りも担当しており、魔化魍を退治したのちに提出する活動報告の作成なども行なっていた。
和泉家出身のイブキは高校生の頃から鬼として戦っており、学校にあまり通えなかった経験から「あきらには、なるべく普通の高校生活も送って欲しい」と考えていた。彼の意向もあってあきらは都立城南高等学校を受験。合格して4月から高校生になった。その合格発表の日、あきらは現場の奥久慈に先行したイブキと合流。ヒビキの知り合いだと聞いていた安達明日夢と出会うが、危険な場所にまでやってきた明日夢に苛立ち、辛辣な言葉をかけてしまった。しかし、「すぐに自分に引き寄せて考えるのが悪い癖」とイブキに窘められ、言いすぎてしまったと反省。イッタンモメンを退治して戻った際に明日夢からコーヒーを渡され、先の件を素直に謝罪した。
その後、鬼の活動で早退や欠席が多いあきらは、ヒビキに頼まれた明日夢からたびたびノートを貸りることになり、明日夢と接する機会が増えていった。持田ひとみには明日夢との仲を誤解されるが、あきらは敏感にそれを感じ取ってひとみに説明し、安心した彼女とも友達になる。また、あきらは関東支部の拠点でもある「甘味処 たちばな」を手伝うこともあり、ここでアルバイトを始めた明日夢やしばしば来店するひとみと交流を深めていく。以前イブキから指摘されたように、あきらには物事を自分本位に捉えることがあり、それは自分自身でも嫌であった。しかし、自分を気にかけてくれる明日夢やひとみの存在により、あきらも「もう少し自分を変えてみなきゃ」と考えるようになっていく。
新たによき友人も得てあきらの日々は順調かに見えたが、彼女にはひとつ問題があった。それは魔化魍への憎しみである。鬼の修行を始める際、あきらはイブキから憎しみを捨てるよう言われていた。しかし、あきらは「魔化魍を憎むことで得られる力もあるのでは?」という考えも抱いていた。また、生まれながらに鬼になる定めだったイブキと自分との違いも感じ始めており、イブキの判断であきらはしばしザンキに預けられることとなる。ところが、そこで自身と同じ境遇のシュキと出会い、あきらは「憎しみは力になる」という彼女に弟子入りを志願。しかし、そのシュキはイブキの言葉通りノツゴへの復讐に拘って落命し、あきらは完全に道を見失ってしまった。その後、あきらは独りで悩みイブキを避けていたが、彼がヨブコに敗れた際に姿を現し、イブキもまた悩んでおり、結論は自分自身が出すしかないと告げられる。
同じ頃、クラスメイトの桐矢京介と明日夢がヒビキへの弟子入りを志願しており、あきらはしばしば明日夢の相談相手になっていた。やがてあきらは鬼の道を断念しようと決意するが、一方であきらの弟子にして欲しいと言い出した京介と明日夢の申し出を承諾。ふたりに修行で学んだ初歩的な心得を伝授する。
のちに現れては消える不思議な森、コダマの森とともに魔化魍のコダマが出現。明日夢、京介とともに苦戦する仮面ライダー響鬼(ヒビキ)や仮面ライダー威吹鬼(イブキ)のもとへ駆けつけると、一瞬ではあったがあきら変身体へと変身して威吹鬼の危機を救った。戦いのあと、あきらはイブキに「本心を話して欲しい」と問われたが、あきらはそれに答えずただ謝罪するだけであった。
後日、イブキと香須実が会っていた公園にコダマの森が出現。日菜佳からコダマ打倒の手がかりを伝えられ、あきらは明日夢たちとともに現地へ急行し、苦戦していた威吹鬼を茜鷹(アカネタカ)で援護。持参した威吹鬼の音撃武器、音撃管・烈風(おんげきかん・れっぷう)を投げ渡す。この間に、明日夢と京介が落ちていた仮面ライダー轟鬼(トドロキ)の音撃武器、音撃弦・烈雷(おんげきげん・れつらい)を手に、コダマの弱点となる古木を攻撃。捕われていた香須実を解放する。苦しみだして弱ったコダマは威吹鬼に、古木は響鬼がフォームチェンジした装甲響鬼(アームドヒビキ)にそれぞれ撃破され、森自体も消滅した。
直後、あきらは「最後のサポートができて嬉しかったです」とイブキに声をかけ、明日夢たちを勝手に弟子にした件を謝罪しつつ「イブキから学んだ教えを誰かに伝えて残したかった」という本心を打ち明けた。そしてイブキに一礼すると、ヒビキの前へ進んで「最後にお願いがあります。安達君と桐矢君を弟子にしてあげて下さい」と頭を下げる。すると彼女の意を汲んだイブキもこれに続き、ついにヒビキも覚悟を固め、明日夢と京介はヒビキへの弟子入りを認められた。
かくしてあきらは普通の高校生としての生活を開始。新たな日々のなか、ひとみが参加していたボランティアのパネルシアターに誘われ、明日夢と一緒に参加する。その結果、明日夢は鬼の修行を断念して医師になろうと志し、あきらもまたそこで得た何かがあったのか、福祉関係の仕事に就くという目標を見出し、新たな道に進み始めるのだった。