きりや きょうすけ桐矢京介
- 登場作品
- 仮面ライダー響鬼
- 初登場回/初登場作品
- 三十之巻『鍛える予感』(2005年9月4日放送)
「どうせ何をやったって、オレが一番に決まってるからね。虚しいよ」
■プロフィール
種族:人間
性別:男性
年齢:15歳
職業・身分など:高校生
家族など:京介の母親(母)、京介の父親(父・故人)、ヒビキ(師匠)
演:中村優一(なかむら・ゆういち)
■この人物が変身する戦士
■説明
安達明日夢と同じクラスに編入してきた高校生。
性格は負けず嫌いで自己中心的。思ったことを平気でずけずけと口にするうえ、理屈っぽい面がある。編入早々、伊佐倉先生が黒板に書いた字が「あまりにも汚い」という理由で書き直し、英語の授業でも先生の発音に訛りがあると指摘。さらに「校則には書いてないから」と昼休みに寿司の出前を頼むといった破天荒な行動で周囲を驚かせた。
当初は席が隣になった明日夢の世話になっていたが、その彼に「君ってつまらない人間だね」と発言するなど他人を見下した態度が目につく。しかし、これは彼の地の性格から出たもので本人にあまり悪気はなく、その内容もさほど的外れではないケースが多かった。また、京介は頭脳明晰で、中学二年までフランスで暮らしていたため英語やフランス語は堪能。明日夢に案内された文化部ではどこへ行っても非凡な才能を披露しており、口だけというわけではない。
ただし、京介は文系の能力を伸ばすことに集中し過ぎたのか、運動については苦手どころではなく壊滅的。しかもなまじ文系の能力が優秀なだけに非常にプライドが高く、実は前の学校を辞めた理由も運動神経の悪さが露見したからだった。そのため「何をやってもオレが一番に決まってる」とうそぶいて運動部の見学は避けており、体育の授業も仮病をつかって休み続けていた。
京介の家は母子家庭だが、母は単身赴任でフランスにいる。とはいえテレビ電話を通じて交流しており、また彼の母もかなり優秀なようで、京介は何不自由なく高級マンションでひとり暮らしをしている。
京介の父は消防士だったが、逃げ遅れた要救助者を助けようとして殉職した。彼にとって父は英雄であるが「男は父親を超えることで強くなるもの」という、永遠に果たせぬ想いも引きずっている。
そんなある日、京介は明日夢と一緒にいたところを魔化魍(まかもう)のカシャに襲われ、駆けつけたヒビキこと仮面ライダー響鬼(ヒビキ)の戦いを目にして、鬼と魔化魍の存在を知る。このとき、京介はカシャへと立ち向かう響鬼の後ろ姿に亡き父を重ね、彼こそが自分の超えるべき存在と認識し、ヒビキの弟子になろうと思い立った。
その後、京介はヒビキに弟子入りを申し込み、断られるとイブキやトドロキと交渉。ついにはイブキの弟子である天美あきらを頼り、彼女から鬼の初歩を学ぼうとする。こうした京介の行動に明日夢も触発されてヒビキの弟子を目指すようになり、幾度となく断られるも最終的にはその熱意が勝り、京介は明日夢と一緒にヒビキの弟子となった。ところが、京介はヒビキと立花勢地郎の会話を盗み聞きして、「いずれは弟子をひとりに絞る」というヒビキの意向を知り、一方的に明日夢をライバル視して彼よりも優秀だと示そうと躍起になり始めた。しかし、京介は基礎体力を鍛える段階で自分が明日夢より劣っている事実を認識せざるを得ず、プライドの高さから「明日夢を選ぶに決まってる」と決めつけてヒビキに反発。一度は弟子を辞めてしまう。しかし、明日夢がヒビキから授かった陰陽環というアイテムをめぐって、自身をバカにした知り合いの男子生徒をカシャから守ろうとした一件を経て弟子に復帰。ふたたびヒビキのもとで修行を再開する。
ところが、明日夢は持田ひとみに誘われたパネルシアターを通じ、「自分が本当にやりたいこと」を見つけて修行から離脱。京介は明日夢と競ったうえでヒビキに認められたかったため、不戦勝のような形で弟子になる不満を明日夢にぶつけ、喧嘩別れすることになった。こうした京介の行動は一方的で自分勝手にも見えるが、同じヒビキに師事する者として、内心ではそれなりに明日夢を認めていたからこそであった。
それから1年後、京介は学校も辞め、鬼の修行に打ち込んでいた。かつて独断で退学した際にはヒビキの注意を受け、恥を忍んで復学したが、今回は完全に辞めている。問題行動は様々あったが、京介の鬼になるという気持ちは本物で、ヒビキも熱心に京介を指導。魔化魍と戦う組織「猛士(たけし)」の面々との関係性も良好なようで、新たなホープとして期待の目を向けられていた。
そんなある日、負傷した少年を助けようとした明日夢から電話があり、京介は現場に急行して彼と再会。無事に少年を病院へ送り届けたのち、「まだ許したわけじゃない」と口にした京介だったが、そこへ「ひとみちゃんが魔化魍に」と日菜佳から連絡があり、ふたりで現場へ向かう。京介はディスクアニマルを駆使してひとみの居場所を特定するが、現れたサトリの一撃で気絶する。
明日夢に応急手当をされて目を覚まし、彼もまた夢に向けて「鍛えている」のだと知ると、彼の目の前で京介変身体へと変身してサトリに立ち向い、自身の修行の成果を披露した。その後、駆けつけたイブキとトドロキがサトリを倒すと、京介は明日夢と一緒にひとみを救出。京介は明日夢と互いに真に認め合い、関係を修復したのだった。