CHARACTERS

かざみ しろう風見志郎

登場作品
仮面ライダー THE NEXT
初登場回/初登場作品
『仮面ライダー THE NEXT』(2007年10月27日公開)

「生きていきますよ。あなたのように」

プロフィール

種族:人間→改造人間

性別:男性

年齢:不明

職業・身分など:IT企業社長→ショッカーの構成員

家族など:風間ちはる(妹)


 演:加藤和樹(かとう・かずき)


この人物が変身する仮面ライダー

仮面ライダーV3


説明

仮面ライダーV3に変身する青年。

爆発的人気を誇るアイドル「Chiharu」として活躍する、風間ちはるの兄でもある。

秘密結社「ショッカー」に所属するバッタの能力を備えた改造人間、コードネーム「ホッパーVersion3」として暗躍していたが、のちにショッカーから離反し、仮面の戦士、仮面ライダーV3となる。

かつてはIT企業「エクサストリーム」を経営し、若き敏腕実業家として世間から注目されていた。しかし、順風満帆な生活を送りながらも、どれだけ成功しても心が満たされない虚しさを抱いていた。

ある日、風見の生活を一変する出来事が起こる。ショッカーが新たに開発した、人間の肉体を内側から改造してしまう細菌レベルサイズのナノロボットを、エクサストリームのオフィスに散布。ナノロボットの影響により身体を蝕まれ、その場にいる人々が続々と昏倒するなか、風見と彼の秘書だけは改造実験に成功する。その後、秘書はチェンソーリザード、風見はホッパーVersion3としてショッカーの構成員となり、以降、風見は改造によって得た湧き上がるパワーに溺れるようになっていく。

人知れず暗躍するショッカーの存在が一般に知られることはなく、この一件は巷で「社員全員が突如消えてしまった」という都市伝説のような扱いを受ける。もちろん、ショッカーの構成員となった風見もこの事件に触れることはなく表舞台から姿を消し、別荘でひっそりと暮らすようになった。

そんな彼は妹のちはるを溺愛しており、兄妹仲も良好であった。実はちはるもナノロボットの影響を受けており、のちに悲劇的な運命をたどることになるのだが、ショッカーの一員となった風間はそのことについてはまったく知らず、その後も活動しているChiharuが、顔を整形した別人であることにも気づかなかった。

それから2カ月後、別荘にてワインを専用の容器に入れ、味わいなどを変えるデキャンタ―ジュに興じていた彼のもとに、ちはるの友人だという菊間琴美と、彼女に協力する本郷猛が訪れる。この来訪を予見していたのか、風見は勝手に屋内に入るふたりに動じることなく、デキャンタ―ジュを続けた。そして、控えていたチェーンソーリザードとショッカーライダーたちが本郷こと仮面ライダー1号に襲い掛かると、自らもホッパーVersion3へと変化。1号より遥かに能力が高い第3世代の改造人間としてその力を差を見せつける。途中、琴美に「ちはるが心配じゃないのか」と咎められるも無視し、サイクロン1号で逃げる1号をハリケーンで追い、あと一歩まで追い詰めた。だが、そこにサイクロン2号を駆る一文字隼人こと仮面ライダー2号が現れて1号を救出し逃走。決着をつけることは叶わなかった。

1号を退けた風見だったが、彼の心には琴美から投げかけられた言葉が刺さっていた。妹の身に何かが起きたのではないかと考え始めた風見は、テレビ局の控室にいるちはるのもとを訪れ、挨拶もそこそこに「欲しがっていた物だ」と腕時計をプレゼントする。

これは、本当はちはるから風見のもとへ送られてきたものだったが、それを彼女が礼を述べつつ受け取ったことから、目の前にいる女性が妹の顔をした別人だと確信。風見はすぐさま問い詰めようとしたが、ただならぬ事態に気づいたちはるのマネージャー、山崎と騒ぎを聞きつけた警備員により、その場を追い出されてしまった。

テレビ局をあとにした風見は、再び本郷と琴美に遭遇。琴美にちはるのことを聞かれ、今の彼女は本物ではないと告げる。そして、ちはるの件と風見の会社の件に繋がりがあるのではと考える本郷に対し、風見は自身の過去を語った。その話の最中、彼は力の魔力に囚われたのか、旧式の改造人間である本郷を「古い」と断じて吹き飛ばし、その優越感に酔いしれる。しかし、その光景を見た琴美の発した「ちはるはアイドルとして自分の力で輝いたが、お前は結局自分の力ではなにもできなかった」という言葉に心を抉られたのか、それ以上本郷と拳を交えることはなく、その場から立ち去った。

その後、バーでグラスを交わす本郷と一文字隼人の前に現れ、「最期の酒だ、ゆっくり楽しめ」と宣戦布告。裏切者を亡き者にすることで力を誇示しようとしたが、その内面は過去の自分と同じであると一文字に見透かされ「カラッポだ」と笑われてしまう。これには風見も激怒し一触即発となるが、琴美から本郷にちはると一緒にいると連絡が入り、風見は本郷とともに琴美のもとへ。そこにいたちはると、ちはるの残した時計に触れたことで彼女の記憶が流れ込んできた琴美から真実を明かされる。

現在、妹の顔をしている彼女は、事務所社長である進藤の命令で顔を整形した谷口由香里という別人で、本物のちはるは、彼女の人気を妬む由香里と戸塚尚子によって階段から突き落とされ、顔に大ケガを負ったことを苦にして自ら命を絶ってしまったという。風見が衝撃を受けるなか、ちはるが残した腕時計が突如ある日時を指示する。その日時が海外のショッカー支部から大量のナノロボットが日本に届く時間だと気づき、風見は「ちはるはショッカーの計画を止めてほしいのでは?」と考えるに至った。

ちはるを想い、ショッカーへの忠誠心が揺らぐ風見だったが、それでも迷いがあった。しかし、ショッカーの計画を知るやたったひとりで阻止せんと向かった本郷と、本郷がひとり戦いに赴いたことを知るや迷いなく助力せんとする一文字の姿を見て、ついにショッカーからの離反を決断。仮面ライダーV3として、シザーズジャガーやチェーンソーリザードをはじめとした多数の改造人間を相手に苦戦していた1号、2号のもとへと駆けつけた。

並び立つ3人の仮面ライダーの前に敵はおらず、ショッカーの改造人間たちを次々と撃破。劣勢を感じ取ったチェーンソーリザードがナノロボットの入ったケースを抱え地下へと向かうと、V3がこれを追撃。必殺のキックでチェーンソーリザードを倒し、その爆炎によってナノロボットもケースごと焼却された。

かくしてショッカーの野望は阻止したが、その直後、怪物と化した妹との悲しき再会を果たすことになる。風見が改造された当日、会社を訪れていたちはるもまた散布されたナノロボットの影響を受けていた。その後の事故を経て自ら命を絶とうとした彼女は、命を取り留めたものの醜い怪物の姿へと変貌し、身柄を回収したショッカーによって廃棄処分場に放置されていたのだ。

変わり果てたちはるに狼狽するV3だったが、琴美の言葉を思い出すと、ほかでもないちはる自身の意思を尊重しようと決断。悲しみに打ちひしがれながら渾身の一撃を放ち、愛する妹の願いを叶えた。

すべてが決着してアジトが炎に包まれるなか、茫然自失するV3。自身も妹の後を追わんとばかりにうなだれていたが、1号と2号に抱えられて屋外へと脱出。命を救われた風見は、燃え落ちるショッカーのアジトを見つめつつ、正義のために戦うことを決意する。妹のような悲劇を二度と起こさないために。


戦闘時の決め台詞など

「今の私は機嫌が悪い……まさか、このワインがまだ若かったとは」

「わかるか? 古いんだよ、君は」

「これがちはるの願いなんだ……ちはるの悲しみを二度と繰り返しちゃいけないんだ」

「ちはる……お前の親友に言われたよ。俺は本当には生きていない。でもお前は、自分の力で輝いていたって。そんなお前に、自分の意思で、死を選ぶなら……」

関連アイテム

  • ハリケーン

関連人物

  • 本郷猛(THE NEXT)

  • 一文字隼人(THE NEXT)

  • 菊間琴美

  • 風見ちはる

  • チェーンソーリザード

  • シザーズジャガー

  • 山崎