■説明

トドロキが変身鬼弦・音錠（へんしんきげん・おんじょう）を使用して「鬼」と呼ばれる音撃戦士に変身した姿。

人間を襲い餌として喰らう巨大な怪物、魔化魍（まかもう）と戦う組織、「猛士（たけし）」の関東支部に所属しており、鬼となって魔化魍と直接戦う「関東十一鬼」のひとりに数えられる。

元々は警察官であったが、鬼が魔化魍と戦う光景を目撃し、自身も鬼の道を歩むことを決意した。ザンキこと仮面ライダー斬鬼（ザンキ）に師事を受け、その身体能力の高さから早くして鬼に覚醒。斬鬼引退を受けて免許皆伝して鬼として独り立ちするも、鬼としての経験の浅さや偉大な師匠に追いつけない焦りからから不安に苛まれることも多かった。

そんな仮面ライダー轟鬼（トドロキ）のためにザンキが彼のサポーターに就任したり、経験豊富な鬼であるヒビキこと仮面ライダー響鬼（ヒビキ）が相談相手になるなど、精神的に脆い部分を補助。皆に支えられる形で様々な苦難を乗り越え、立派な鬼として成長した。

鬼たちは魔化魍の特性に合わせて「太鼓」「管」「弦」と呼ばれる楽器を模した音撃武器を使用する。轟鬼は弦を専門としており、主に外皮の硬いバケガニやヤマアラシといった魔化魍退治を担当。特にバケガニ退治を得意とするようで、各地を転戦し僅かな期間で3体もの個体を撃破する活躍を見せた。

このように一人前の鬼として活動しているかに見えた轟鬼ではあるが、どうしても自分がまだ未熟であるという思いを捨てきれず、魔化魍退治のあとにその地を清めるという念を込めて烈雷を独奏。この光景はディスクアニマルに記録されており、猛士の関東支部長、立花勢地郎が映像再生時に不可思議に思いザンキに相談。この出来事がザンキが轟鬼のサポーターを引き受けるきっかけとなった。

正式に鬼となって初めての夏が近づくと、先輩のヒビキ指導のもと太鼓の技を特訓。当初は弦を極めたいという思いからその必要性に懐疑的だったが、師匠の斬鬼も同じ道を通ったことを知って考えを改め、真摯に特訓に向き合った。

その成果は太鼓の音撃でなければ倒せない「夏の魔化魍」ドロタボウやバケネコとの戦いで披露。見事に太鼓の技でドロタボウを撃破した。なお、この際に使用していた音撃武器は、二本一対の太鼓のバチ状の「音撃棒・落雷（おんげきぼう・らくらい）」と緑色に縁取られた音撃鼓（おんげきこ）。これも師匠の斬鬼が使用していたものである。

無数の魔化魍が同時発生し世界を滅ぼすという「オロチ現象」の兆候が見え始めると、激戦の最中にオトロシに踏みつけられ、二度と鬼に変身できないと宣告されるほどの重症を負う。自分の人生のすべてを鬼として生き抜くことにかけていたトドロキは、大きなショックを受けて意気消沈した。

そんなトドロキの姿を見たザンキは、自身の肉体が限界を迎えていることを知りながらも鬼としての復帰を決意。命を落としてなお復活するも、やがてその魂は闇に消えるとされる禁呪「返魂の術」を使用し、動く屍となってまでトドロキの前に現れてそのリハビリを献身的にサポートする。

その事実を知ったトドロキは、ザンキへの恩を返すためにも懸命なリハビリを続け、結果、鬼として復帰。長瀞に現れたカエングモを斬鬼とともに倒し、自分がもう大丈夫だという姿を斬鬼に確認させると、轟鬼は烈雷を、斬鬼は烈斬を構えると、ふたりで魂を籠めて合奏。それも終わり木の葉舞い散ると斬鬼の姿は消えており、轟鬼は一礼して鬼としての次のステージへと向かっていった。

【『劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』では……】

時は戦国時代。日々魔化魍退治に精を出す若き鬼として活躍していた。響鬼に頼まれて、オロチを擁する魔化魍集団「血狂魔党（ちぐるまとう）」と戦うために、カブキたちと合流する。

かくして7人の鬼たちが結集するも、実は魔化魍側だったカブキの策略により仲違いを起こし、チームは解散となってしまう。

だが、ひとりで血狂魔党に立ち向かう仮面ライダー響鬼に感化され奮起。仲間たちとともに戦意を取り戻すと、襲い来る魔化魍忍群を蹴散らし、オロチの童子に必殺の音撃技「音撃斬・雷電激震」を放ち撃破。続けて血狂魔党が新たに雇った強豪魔化魍のヒトツミにも「音撃斬・雷電激震」を浴びせるなど、勝利に貢献した。

変身者：トドロキ、トドロキ（戦国時代）

変身時に使用するアイテム：変身鬼弦・音錠