第20話
微笑む天使（エンジェル）、笑えぬ真実（ジョーク）

りんねの夜明けをご一緒いただいた皆様、ご視聴ありがとうございました！
少女の決意、いかがでしたでしょうか？

あ、これはだけは言っておきますが、、、19話のスパナと鏡花がラーメン屋台で会話するシーンだけは井上さんの指定ではありません！
アギト好きな私と田﨑監督の仕業ですので悪しからず（でもシュー肉まんは井上さんの指定!）


さて。
テレビ番組『仮面ライダーガッチャード』は、未完成な若者が成長していく物語。
その中心にいるのは、一ノ瀬宝太郎と九堂りんねのW主人公です。

ガッチャードとマジェード。
1号と2号。
高校生Wライダーの誕生です。

ちなみに、この１号ライダー、2号ライダー、という呼称？称号？
歴代作品の中でも放送中の番組として明確に定義づけたことってあんまり無いらしく。

後々、商品展開や、番組上の扱いから自然と視聴者の皆様の間で呼ばれ、馴染んでいくものみたいです。
ただ今回は番組サイドとして、りんね/マジェードの立ち位置を明確にしたかったことと、仮面ライダーという呼称が番組内における特別な称号であることを提示したかったので定義させていただきました。あくまで番組を楽しむ補助線ですが、なんとなく知っていおいていただければ。



では黒鋼スパナ/ヴァルバラドは？
あんなに２号ライダームーヴをかましていたのに？
先輩なのに？
超A級錬金術師なのに？


そう、３号ライダーです。
Wライダーたちとはスタンスを少し違えた存在。
そんな彼が抱える多数の「なのに」は、彼が乗り越えるべき課題そのものです。


明確な子どもであり未完成だった宝太郎とりんねに対して、スパナは美学を持ち、一見完成されている大人に見えました。
でも、そんな完璧な大人なんているのでしょうか？　
枝見鏡花という大人がそばにいることを後輩たちには隠して、大人ぶっていただけでは？
青い蕾のまま大人ブルー！（紫だけど）


次回はそんなスパナの話。
もう一人の未完成な若者は、特別な称号である仮面ライダーの名を冠することが出来るのか？

そんな彼のドラマを描いてくださるのはガッチャード初参戦となる杉原輝昭監督です！！（待ってました！）
私としても東映に入社して初めてご一緒した監督であり、とても信頼している演出家のお一人。

今回は３号ライダー誕生編として、杉原監督にスパナを預けました。
どう考えても絶対に熱い展開が待っていることは間違いなし。

どうぞご期待ください。

（文責：湊 陽祐）

冬映画にて華麗なるマジェードへの変身を遂げてから早1か月・・・

その力がなかなか戻らなかったりんね。


しかしついに！
テレビでも待望の「その時」がやってまいりました！！




でも今回は、「りんね復活」回ではなく、
「りんね覚醒」回！！（ここ大事！）


失っていた力を取り戻しただけではなく、
迷いを捨て、壁を乗り越えたことでさらなる力を得て、
もっともっと強くなって！
マジェードは戻ってきました！！



そのきっかけとなったのが、
因縁の相手、アトロポスがマルガムに襲われるという
思いがけないピンチ。



さてそのケルベロスマルガム。

これまで同様、グリオンお手製の金色マルガムですが、
元になった悪意人形の性格はとにかく「狂暴」。


グリオンが手を下さずとも、その悪意の力でミイラ人間の姿に。

その狂暴性は冥黒の三姉妹でも制御できず、
そのためにはグリオンが作り出したパンパイプが必須です。


そんなミイラ人形の人間態を演じてくださったのは、
藤田洋平さん！

藤田さん、手も使わず頭から肉に突っ込むという熱演…！

撮影現場でも思わず「おおお…」という声があがっておりました

藤田さん、ありがとうございました！！




ということで、
（どんな悪意が凝縮しているのか少し怖いですが）
この悪意人形のもうひとつの特徴は、「肉」への執着です。


そこにつながりがあるのか否か、
クロトーが確保した、ヨアケルベロスに自ら興味を示し、
グリオンの手によってマルガムに。


3つの頭を持つヨアケルベロスの特徴から、
それぞれ「炎」「雷」「氷」の能力を持つ
3体分離が可能なマルガムです。



ちなみに街で暴れるシーンでも、
肉を欲する性格から、実は少しふくよかな人間に狙いを定める演出が…



そんなケルベロスマルガムがさらに食いついたのが、

久々の登場！宝太郎特製創作料理の
「シュー肉まん」！

マルガムにもそのお味は不評だった模様…

宝太郎の創作料理、マルガムさえお気に召さないくだりは、
脚本会議の中でも最初から推されていたこだわりのシーン。


そんな今回の脚本、ご担当いただいたのは、
井上亜樹子さん！



大先生・井上敏樹さんの娘さんでございます！


大先生のお父様・伊上勝さんを含めると、
なんと3世代で仮面ライダーシリーズの脚本をご担当いただいたことに！


すごいなあ・・・
本当に光栄です。


これからの回でも井上さんにはご参加いただきます！
引き続きお楽しみに！！





そんなマルガム出現に関しても、
錬金アカデミーから追い出された今は
自分たちで情報収集する必要が出てきた宝太郎たち。。




でも大丈夫！

キッチンいちのせ連合が爆誕したのだから！！

と思いきや、
定食屋さんを拠点にするのはなかなか難しそうでしたね。。。




しかし、ちゃっかりもうデスクトップパソコンまで置いている錆丸。

今後はサビーのリサーチ力で、
ケミーやマルガム出現の情報を集めていく体制になりそうですね！




そして店のお手伝いが板についてきた蓮華ねえさん。

ちなみにこの「サバ味噌定食」を運ぶシーン、

蓮華ねえさんが働き脳すぎて、
サビーのことをなんとサバと呼んでしまっております。

このシーンは、もともと台本にはなく
監督がアフレコで演出に加えたもの！


ということで監督は、18話に引き続き
我らが田﨑監督です！

パイロットから長くガッチャードをつとめていただいていることもあり
18話に続き、今回はくすっと笑えるかわいい小ネタも盛りだくさんに組み込んでくださっております！





では、最後にりんねのお話に戻りましょう！


ミナトがりんねの元にやってくる場面。

早速指輪を奪いにやってきたのかと思いきや、、
その目的は「錬金アカデミーへ戻ってこい」ということでした。


りんねの指輪は風雅から授かった特別なもの。

錬金連合でそれを研究する必要がある。


「錬金術師なら、錬金連合の意思に従うことがルールである」と。




その言葉に揺れてしまうりんね・・・





一方、18話で過去にタイムスリップした宝太郎から、
父・風雅の裏切りの真相を知ることもできました。


（※ここで実は訂正が・・・）

前回の18話HPにて「風雅がウロボロス界を作った」と記載しておりますが、
風雅がウロボロス界を作ったわけではなく、
正しくは「風雅がウロボロス界に秘密の研究場所を作った」です！

ウロボロス界はすでに存在していたもので、
そこを風雅が隠れ家として利用していた、

そこにグリオンが乗り込み、
さらには宝太郎がタイムスリップにてその場面を目撃したのでした！

お詫びして訂正いたします！

ということで、
りんねが風雅は裏切り者ではないことを知ることができた今回。



宝太郎がさらに語ったのは、

「風雅には、掟より、自分の体裁より、
何より守らないといけない大事なルールがあったんじゃないか」ということでした。




さて何度も出てくる「ルール」という言葉。

りんねのマジェード変身を描く今回の19話、
テーマとしたのは、りんねと彼女が守ってきた「ルール」のお話です。



幼い頃から父・風雅のような錬金術師になりたかったりんねは、
風雅に言われた「大切なのはルールを守ること」という言葉を大切に信じてきました。

風雅が突然姿を消したことで
信じていた存在が揺らぎかけたときも、
「ルールを守る」という信念だけは崩さなかったりんね。


この言葉がお守りのように
これまでりんねの心を支えていたのかもしれません。


そして錬金術師であるりんねにとってのルールとは、
＝「錬金連合の掟」という側面がとても大きいものでした。



しかし、錬金アカデミーから追い出されたいま、
錬金連合に反抗する形でいるこの状況は、
ミナトから指摘されたとおり、
これまでの信念とは相反するものになってしまった。





『あれ、私が守りたいルールってなんだ…？』





どんどんパワーアップを遂げる宝太郎に対し、
変身できない焦りや歯がゆさも感じている中で、

壁にぶつかってしまったりんね。



そこにチャンスとばかりに
マルガムを連れて再び現れたアトロポス。


しかし、ピンチになったのはなんとアトロポスの方でした。

マルガム攻撃の流れ弾が当たり右腕が黄金化。
制御するのに必須だったパンパイプも破壊され、、


黄金化した腕の重さに耐えられないばかりか、
攻撃もできない状態に。


マルガムは、それまで支配されていた恨みを積もらせ、
アトロポスを標的に。


思わず「助けて」と発したアトロポス。



自分の腕を犠牲にしてまでアトロポスをかばうりんね。


『私のルールは、私が決める！！』

「敵であっても、アトロポスを絶対に見捨てない」という自分のルールを、
自分の幼き日の経験から、そして信じる仲間がいる今、自分で導き出したりんね。


「ルールを守る」こと、
そのルールの裏にある大事なものに気づくことができたりんね。



自分を迷わせていた大きな壁を乗り越え、
華麗なる「仮面ライダーマジェード」に再び変身を遂げたのでした！！

マジェードが戦う姿は、いかがでしたか？



今回、スーツアクターをつとめていただくのは、
下園愛弓さんです！


これまで戦隊でのご活躍が多かった下園さん。
初のライダー役！そして初の女性2号ライダー！


マジェードの戦い方は、とにかく一生懸命がむしゃらなガッチャードと比べて、
力を逃がすような戦い方を意識しているそう。


ユニコーンを彷彿とさせるしなやかで、でも力強いキックと、
そのあとの迫力あるバク宙技は、下園さんの高い技術と頑張りによるものです！！




映画を見た方ならご存じのとおり、
マジェードはガッチャンコの片割れ、「ユニコン」が持つ浄化能力を使うこともできます。


その能力でアトロポスの黄金化した右腕も
治すことができたのでした！



さてさてそんなマジェードがもつ
「アルケミスドライバー」

気になる方はぜひガッチャ！！

こちらも田﨑監督のオーダーだそう！




宝太郎、蓮華、錆丸、さらに加治木といった仲間と出会ったことで、
笑顔が増え、どんどん色々な表情を見せられるようになったりんね。

クールな面持ちを崩さなかった最初の頃と比べ、
キャラクターの魅力も深まってきたのではないでしょうか。


それはまさに、演じる松本さんのお芝居の努力の賜物でもあります！


これから、宝太郎とともに仮面ライダーマジェードとして戦っていくりんねを
ぜひ応援よろしくお願いいたします！

・・・と、忘れてはいけないのがこの方！！

黒鋼スパナ先パイです。

宝太郎にも、りんねにも追い抜かれ、、

「笑えないジョークだ」すら言えなくなってしまいました。



『なぜ自分は強くなれないのか？』

スパナが悩み続けた答えは、とうとう来週明かされます！！！



超A級ストーカー鉛崎ボルトさえ知らない、
スパナの衝撃の過去を、ぜひお楽しみに。


ということで今週はここまで！
富良洲高校掲示板でした！

（文責：原島　果歩）