力尽き、倒れた大秦寺。そして、他の剣士たちも次々に倒れていく。ワンダーワールドの消失と世界崩壊が進む中、ルナの異変も加速する。自らも消えながらある決意をした芽依はルナと遭遇する。そして、遂に飛羽真はストリウスの元に辿り着く。全知全能の書に何が記されていたのか？ストリウスは残酷な真実を飛羽真に突きつける。それを知った飛羽真は？ そして、飛羽真とストリウス、物語の結末を賭けた最後の戦いが始まる――。

杉原監督からの熱いバトンを受け取るのは巨匠・石田監督。剣士たちのギリギリの戦い、それはそのまま剣士たちのギリギリのお芝居となります。暖かくも厳しい目で役者たちを見つめる監督の檄が飛びます。物語終盤にして役者たちも新たなページを開く。これまでとは違う表情、魅力満載です。
そして、エンディングは未公開カット含むダンス全開の1話限りのスペシャルバージョンです。こちらも合わせてお楽しみください。

（文責・高橋一浩）

〜現場通信〜

45章「十剣士、世界を賭けて。」ご視聴ありがとうございました。
ついに最終決戦の火蓋が切って落とされました。
ストリウスと4体のロード・オブ・ワイズ、そして大量のシミーが待つ滅びの塔へ向かった9人の剣士たち。そこにソフィアが加わり仮面ライダーはついに10人が揃い踏むことに！
演出を担当してくれたのは先週に引き続き杉原監督。
剣斬＆スラッシュの戦いなんかはまさに杉原監督らしく、ド派手なアクション！さらに剣士たちの覚悟がのっかり見応え抜群だったのではないでしょうか。
その中で印象に残ったのはデザストとの死闘を乗り越えた蓮という役と、富樫くんの素晴らしい表情。キャラクターも俳優についても「こんなに大きくなって」と親のような目線で彼の成長を感じられました。

それ以上に今回の見どころとなったのは冒頭の暗黒剣を持ったソフィア登場！からの仮面ライダーカリバーへ変身！！
ついに剣士=仮面ライダーが10人揃い、圧巻の同時変身！　これが多人数ライダーとなった「仮面ライダーセイバー」チームが視聴者の皆さんに見てもらいたかったカットの一つでした。

カリバーへ華麗に変身を果たした知念さん。今回の章を持ちまして立派な仮面ライダー俳優となりました。

毎週日曜日の朝には小さなお子さんと一緒になってテレビにかぶりついて見てくれているようで、変身すると決まったときにはさすがの知念さんも超大喜び！
文字通り息子にとってのヒーローになりました。お母さんが仮面ライダーへ変身するときのお子様のリアクションがとっても気になります。
変身する嬉しさが隠しきれずに現場でどうしても笑顔が溢れてしまうのも微笑ましかったです。

撮影現場ではワンダーライドブックの扱い辛さや剣の重さにびっくり。知念さんにしては珍しくNGも結構出しちゃったり…。
自身が変身する立場になって改めて内藤くんを筆頭とするキャストたちが難しい変身を難なくこなしていることに感心しておりました。

変身後のカリバーを演じてくれたのはサーベラの変身後も演じてくれている宮澤雪さん。
仮面ライダーのスーツはどれも演じてくれるスーツアクターさんの体型に合わせて作られる、いわばその人専用のオーダースーツ。テレビを見てお気づきになった方もいるかもしれませんが、実はアクターの富永さんに合うように作られたカリバーの男性用スーツは、知念さんが変身するということが決まり、女性スーツアクターさんの体型に合わせるように改造したのでした。

変身するから・顔が見えないから誰でもいいというわけではない、キャストとスーツアクターの二人三脚や同一性がとっても大事だ、とスタッフ一同が考えていると感じられる部分ではないでしょうか。

そしてそんな知念・宮澤カリバーがピンチになったときに現れたのは平山さん演じる上條大地と、唐橋さん演じる富加宮隼人。

世界を守りたい気持ちをマスターロゴスに利用された隼人。親友の無念を晴らすために自ら進んで覇道の道を行った上條。
重い重い責任を抱え込み、誰にも理解されずに孤独に命を落としていった彼らでしたが、世界を守りたいという思いを持っていた二人がその思いを託し、若い剣士の未来を守るためにソフィアに力を貸してくれました。
長い間ボタンの掛け違いを起こしていた先代剣士たちでしたが、最後の最後の決戦で気持ちを揃えて一緒に戦う姿は一瞬の出来事だとしても胸が熱くなるシーンでした。

今回の撮影を持ちまして平山浩行さんと唐橋充さんともに仮面ライダーセイバーでオールアップを迎えました。

お忙しい中で特撮の現場に参加していただいたお二人。どちらも真意を隠して暗躍するキャラクターであったが故に演じにくい部分もあったかもしれませんが、独特の存在感と若手では到底出せないその渋みで番組に説得力と深みを加えてくれました。
口を揃えて「もっと出たかった！」とおっしゃってくれており、現場としては本当にありがたい限りです。
平山さん、唐橋さん、本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございました。

今回の章では上條やソフィアだけでなく大秦寺や尾上といった先代の時期からの剣士たちの活躍が描かれました。
ボロボロになり倒れた大秦寺や一人で賢神を引き受けて死亡フラグビンビンの尾上もどうなってしまうのか！？神代兄妹は！？そして一人歩くユーリは！？気になるところが盛りだくさん。
さらに次回は蓮、賢人、倫太郎、飛羽真と未来を託された若き剣士たちの想いが描かれます！
お見逃しなきよう、来週もお楽しみにお待ち下さい。

（文責・土井 健生）

■デザスト役、内山昂輝さんオールアップ！
平山さん、唐橋さんに続き、番組当初からデザストの声として溢れる魅力で華を添えていただいた内山昂輝さんもオールアップです！

本来ならば第43章の消滅を以てオールアップとなるところでしたが、杉原監督の粋な演出により、第45章での剣斬による「カラミティストライク」に一緒に声を入れていただくことに。そしてオールアップと共にアフレコブースへデザストが花束を携え入っていくと、普段クールな内山さんから「おぉーすごい！」と感嘆の声が。初めて見る実物のデザストをまじまじと見つめておりました。
多くのレギュラー番組を抱えるなか、およそ10ヶ月に渡って東映に通っていだいた内山さん。アニメ作品と違い、１つの作品に多数の監督の演出が入り交じるスタイルに当初こそ戸惑いがあったものの、全てを自然体で受け止め、真摯に向き合うことでデザストに唯一無二の存在感を吹き込んで下さいました。
番組としても大変魅力的なキャラクターに育てていただき、「デザストのスピンオフなら撮りたい！」と各監督陣からのオファーが殺到するほど。
いつか皆さまの声援があればと期待を寄せつつ、改めて内山さん、お疲れさまでした。

〜不定期連載〜
■仮面ライダーセイバー巻末付録
このコーナーでは、仮面ライダーセイバーに関する知らなくても問題ない。
けれども知っているとさらに番組を楽しめる補足情報を語ってみたいと思います。

今回のテーマは「全知全能の書と世界の終わり」についてです。

今週の放送で、ついに明らかとなった衝撃の事実。
それはストリウスと、ストリウスに干渉したルナとの「全知全能の書」を知る者だけが交わす言葉。
「物語も、技術も、全ての創造物がこの本に記された情報に過ぎない。さらに、世界の始まりから終わりまで記されている。終わりは確定している」

かつての仮面ライダーシリーズにおいて、これほどの絶望があったでしょうか。
仮面ライダーが守るべき世界は、秘密結社に征服されるでも、古代の王に蹂躙されるでも、近未来のテクノロジーが暴走するでもなく、既に本に記された事実によって滅ぶことが確定しているというのです。

ルナが飛羽真を英雄へと選ぶことも決まっていて、飛羽真が仮面ライダーセイバーとなることも決まっていて、英雄が滅ぶことで世界を終焉へと導くことも決まっている。それがこの世界の物語だと。

2000年前の巫女や、ルナを現す「世界を繋ぐ存在」とはあくまで人間側から見た捉え方に過ぎず、実際は「全知全能の書」から切り離された一部が、記された物語を進める主人公を誘導するために現世に遣わされた「物語の導き手」。

ルナが持ってきた飛び出す絵本「WonderStory」は、過去に起きた出来事や、近い将来飛羽真の身に起こる出来事などが描かれ、まるで飛羽真（炎の剣士）を主人公として扱っているかのように物語が展開してゆきます。
その運命に導かれるまま、飛羽真は数々の困難を乗り越え、仲間との絆を結び、次々とワンダーライドブックを獲得してきました。そんな飛羽真の主人公らしい行動、言葉、その全てが「物語の主人公」として書かれていたシナリオに過ぎなかったのです。
もちろん飛羽真本人も、仲間たちもこのことは知りません。いまの成果は彼らの努力の結果だと信じて疑う余地などありません。それは事実です。ただ、予め決まっていたというだけで。

一方、ストリウスは2000年前の主人公であったビクトールを利用して全知全能の書を読み、来たるべき終わりの時を待ち続け、遂にグリモワールを手にしたことで最後のシナリオの導き手となりました。
飛羽真が選ばれた主人公なら、ストリウスは選ばれることを望んだ悪役と言えるでしょう。

すでに結末が決まっている物語で、神山飛羽真を「私の英雄」と呼び、終わりへと向けて物語の悪役を演じきる。
彼の真意はどこにあるのか。

そしてルナが語った「飛羽真は私の知らない物語が作れる」ということ。
剣士であり小説家、神山飛羽真だからできることがあるはずです。

物語の結末まであと僅か。

■大ヒット公開中！！『セイバー＋ゼンカイジャー　スーパーヒーロー戦記』を全力全開で楽しむポイント大コウカイ！！

仮面ライダー50周年＆スーパー戦隊45作品というWアニバーサリーを記念したスペシャルな映画！！

『仮面ライダーセイバー＋機界戦隊ゼンカイジャー　スーパーヒーロー戦記』

このコーナーでは、映画を全力全開で楽しむための見どころを大公開していきます！

今回のポイントは…
まさかまさかの同時上映「仮面ライダーリバイス」！！！

映画そのものの存在が丸ごとシークレットにされた本作。
「腹いっぱい定食食べたあとのデザートでホールケーキ丸ごと出てきた！」と言わんばかりの大ボリュームで、映画館を後にした人が後半のインパクトのあまりの強さに前半を忘れてしまい、思い出すためにもう一度映画館に戻るとか戻らないとか。

そんな話題の作品「仮面ライダーリバイス」の紹介を……

https://www.kamen-rider-official.com/revice_teaser

こちらでしています！！！！！！

言うべきことは概ねこちらで語られております。（特に望月Pの契約書は必読！！）
そして、映画の内容に関してはシークレットではなくなりましたが、ぜひ映画館初めて出会う感動を楽しんでいただけたらと思います。
…と、言いつつ１点付け加えるとすれば、「仮面ライダーリバイス」のメガホンを取った柴﨑貴行監督をご紹介しておきましょう。
セイバーに続き２年連続となるパイロット監督と、まさしく売れっ子の柴﨑監督。
セイバー本編の撮影が第39章で最後となってしまったのは、リバイスの準備を始めるためという理由で、そのため、急遽記念写真を撮ることにしたのでした。（https://www.kamen-rider-official.com/saber/40を参照ください）

ということで、セイバーとリバイスは同じ監督により生み出された兄弟作品。
ぜひ皆さま劇場へ足をお運びいただき、そして8月はTVでセイバーを最後まで見て、9月から始まるリバイスも最初からお楽しみいただければと思います。

（文責・湊 陽祐）