2020年 9月 20日放送

第3章
「父であり、剣士。」

脚本: 毛利亘宏

 監督: 中澤祥次郎

エピソードガイド

今週のセリフ

最新情報

ライオンに乗った青年の次に現れたのは空飛ぶ絨毯に乗った青年だった。飛羽真に親しげに話しかけるその青年の名は富加宮(ふかみや)賢人。賢人は飛羽真の幼なじみだった。飛羽真が見る夢、15年前の出来事の何かを知っているのか・・・。さらに異変に駆けつけた飛羽真と倫太郎の前に新たな剣士が現れる。大剣を担ぎ豪快にメギドを一刀両断する土の剣士・仮面ライダーバスターこと尾上亮。尾上はなんと子連れ剣士だった。

第2章 見どころ

今回登場するのは大剣の剣士。限界まで大きくした大剣を一度やってみたかったんです。アクションできませんよ、と言われつつ。一振りできればいいです、とお願いして実現。一振りでは済まなかったのですけど・・・。そしてその大剣を振るう剣士を演じるのは豪快なお芝居が似合う生島勇輝さん。そしてもう一人は存在そのものが豪快な岡元次郎さん。二人のお芝居で迫力満点です。そして演出するのは中澤監督。豪快な剣士、そしてパパは仮面ライダー。どれだけ盛るのかっていうくらい盛り盛りな新ライダーを中澤監督が楽しく演出して頂いています。子供がお父さんを「父上~」と呼ぶのも監督のアイディアです。子供のために戦いに挑むお父さんライダーの勇姿を是非ご覧ください。

(文責・高橋一浩)

第1章あとがき

~キャスト紹介~
第2章で登場したキャラクター&キャストをご紹介いたします。

ソフィア:知念里奈

仮面ライダーたちが所属する組織「ソードオブロゴス」に仕えており、北極にあるノーザンベースと呼ばれる建物で大いなる力を持つ本を守護している人物。
聖剣やワンダーライドブック、15年前の戦いについて詳しく知っている様子であるが、いまは世界の行方と仮面ライダーたちのことを見守っている。
ソフィアを演じてくださるのは知念里奈さん。
普段はミュージカルや舞台を中心にご活躍されておりますが、ご自身もお子さんがいらっしゃるということで仮面ライダー出演のオファーを快く受けてくれました。
現場では女神のような優しい表情でソフィアと同じように、若いキャストたちのお芝居を見守ってくれております。
物語が進むにつれてソフィアの知っていることがキーポイントになってきそうな予感です。


続きまして、仮面ライダーたちに敵対して
本の魔人・メギドを使い、白い本から黒い本(アルターライドブック)を作り出してこの世とワンダーワールドを入れ替えて世界の転覆を目論む、怪人たち側のメンバーもご紹介いたします。

ストリウス:古屋呂敏
「物語」ジャンルのメギドを司る怪人。狡猾で残忍な策略家である。
ストリウスを演じるのは古屋呂敏くん。3人の中では一番歳が上ですがとても丁寧な物腰で現場でも落ち着いており、柔らかいオーラを出しております。
古屋くん本人がもともと少しミステリアスな雰囲気を纏っており、それがストリウスにも上手く相まって面白いキャラクターになっていきそうです。

レジエル:高野海琉
「幻獣」ジャンルのメギドを司る怪人。傲慢で自信家。3人のなかでは一番忠実に世界を入れ替えることを目論んでいる
レジエルを演じるのは高野海琉くん。お芝居をしているとき以外はとても人懐っこいキャラクターで3人の中では一番冗談も話してくれます。
打って変わってカチンコがなるとしっかりオン状態になって鋭い目つきを見せてくれます。
視聴者の皆様にもどこかで普段の高野くんをお見せできる機会があればと思いますが、劇中でのスイッチオンの凛々しい高野くんをお楽しみください。

ズオス:才川コージ
「生物」ジャンルのメギドを司る怪人。本能のおもむくままに暴れることを好む好戦家。
ズオスを演じるのは才川コージくん。衣装のノースリーブから出るたくましい二の腕をご覧の通り、普段からゴリゴリに鍛えていてアクションチームも顔負けの鋼の肉体をもっております。
特撮には仮面ライダーフォーゼに参加経験ありですが皆様は思い出せますでしょうか!?
今回は前回とは異なる雰囲気の「敵」という立場のキャラクター。豊富なお芝居経験を生かして魅力あるキャラに仕上げてくれると思います。

じつは3人には共通点があります。それは日本とアメリカにルーツを持っているということ。
それもあってか現場ではすでにかなり仲良しです。そして3人が集まると普通では到底出せないクールな雰囲気が増し増しになってかっこいいです!
ヒーローだけでは番組は成立しません。敵側に魅力がないとヒーローは輝けません。
3人とも「ヒーローたちよりも人気を出してやる!」と心強く感じるほど息巻いて撮影に臨んでくれております。
どうしても短いシーンが多くなりがちですが、登場の際は彼らの活躍にも注目してご覧になっていただけたらと思います。

アリメギド/キリギリスメギド:江越彬紀

前回、ゴーレムメギドが開いたワンダーワールドへの扉。
その裏で密やかにもう一つの街を侵食していたのは策士ストリウスが放ったアリメギドとキリギリスメギド。この2役を演じていただいたのは江越彬紀さんです。
2役演じ分けもさることながら、驚くべきはキリギリスの超ハイトーンボイス。これでさらにセリフを表現されるプロの凄まじさを見せていただきました。


~現場通信~

「水の剣士、青きライオンとともに。」ご視聴ありがとうございました。
CG・合成映像を駆使した摩訶不思議、ワンダーワールドの世界はいかがでしたでしょうか。
今まで見たことのないような世界観だったことと思います!
仮面ライダーブレイズの初変身もあり、2章もかなり見どころ満載だったのではないでしょうか。

かっこよくもあり、可愛くもある倫太郎の活躍はいかがでしたでしょうか?
一生懸命で大真面目なのに少しずれてるキャラクターがだんだんやみつきになると思います。

仮面ライダーブレイズのスーツアクターを務めてくださるのは永徳さん。
現場では山口くんにアクションの指導を熱心にしてくださり、またアクションチームの中ではムードメーカーとして仮面ライダーシリーズにはいなくてはならない存在になっております。
本編中やエンディング映像中でもカンフー映画のように無駄のない流麗な剣技を披露してくれており、大ベテランですが毎年いろんなことにチャレンジしてくれております。
新堂倫太郎の変身した姿ということで、今年はかっこいいアクションだけでなくちょっと笑えるようなお芝居の部分も注目ポイントかもしれません。


そして作中で印象に残ったのはなんといっても、ワンダーワールドを所狭しと走り回っていた仮面ライダー史上初のトライク!大迫力のライドガトライカー!!

仮面ライダーブレイズがまたがり爆走する姿はめちゃくちゃかっこよかったのではないでしょうか。
もちろん負けず劣らずスタイリッシュでかっこいいディアゴスピーディー!
セイバーと合わせたカラーリングで、これぞ「仮面ライダー」という感じがかっこよかったです。
(ディアゴスピーディーワンダーライドブックの朗読が、筆者が個人的に好きなので今後の活躍に期待です。)
トライクは高橋Pが今まで見たことないかっこいいバイクをに乗って戦いたい!という強い思いから見事実現したのでした。



1章と2章を担当し、仮面ライダーセイバーのファンタジーな世界観を作り上げてくれたのは柴﨑貴行監督。
スーパー戦隊のパイロット監督は何度かパイロット監督を経験しておりましたが、仮面ライダーシリーズのパイロット監督としてはこの仮面ライダーセイバーが初めて。
加えて未曽有のコロナウィルスの脅威にさらされながらの撮影という状況の中、本当に多くの期待とプレッシャーをはねのけて「仮面ライダーセイバー」の素晴らしいスタートを切れました。

柴﨑監督と打ち合わせをする中で印象的だったのが「ビジネス」という視点と「エンターテインメントを創造する」という視点、そして「子どもにどう受け止められるか」という視点の三つを作品作りの大きな軸として持っているということです。
子どもがセイバーという番組を見てどんなことを感じるのか、その子どもと一緒にいる親御さんはどう感じるのか、逆に制作側が番組を通じて子どもたちにどう感じ取ってほしいのか、という発想で企画開始時点からパイロット撮影の最後のカットがかかるまで突き進んでくれていたように感じました。
企画チームとしても現在の世情を考慮した作品作りを余儀なくされる中で、柴﨑監督のこのような姿勢はとても心強かったです。

「子どもたちにこそ本物のエンターテインメントを見せる」という柴﨑監督の言葉がとても強く心に残っております。

またその信念の下、「エンターテインメントを創造する」つまりセイバーの世界観を構築するという点で、柴﨑監督は大きな部分から本当に小さな部分にまで、こだわりにこだわってたくさんの仕掛けを作ってくださっております!

そんな柴﨑監督のこだわりポイントを大紹介したいと思います。


■こだわりの柴﨑ポイント

其の①~メインセットとジオラマ~
1章の放送から話題になっていたのはファンタジック本屋かみやまの店内セットの中央にドカン!と置いてある幅3m奥行2mの巨大ジオラマ!
これを実現させるために監督は相当なこだわりを見せておりました。

主人公が常駐するセットを考える際、柴﨑監督を筆頭にして、毎週テレビでセイバーの放送を見た子どもたちが「あそこの本屋に行きたい!」とワクワクするような場所作りを目指すこととなりました。

そこで柴﨑監督の様々な知り合いのツテをたどったところ日本でもトップと言っても過言ではないジオラマの造形師である「情景師アラーキー」さんこと、荒木さとしさんに番組制作にご参加いただけることとなったのです。
監督から受けたラフイメージをもとにアラーキーさんがジオラマ全体のデザインと設計をし、美術スタッフである内田太郎さんがジオラマ基礎と山や壁、地形などのベースを造りと塗装、仕上げにアラーキーさんがお城や植栽、そしてジオラマ全体のクオリティのアップデートを行っていただきました。

ジオラマは大きく4つのエリアに分かれており、火山があり恐竜がいる古代のエリアと壁に覆われていてさも「進撃の巨人」を思い起こさせるようなヨーロッパの街並み風のエリア。日本のお城と現代の日本の街並みがあるアラーキーさん肝入りのエリア。セイバーの世界観を象徴するような大きな西洋城とドラゴンが飛んでいるエリア。
そしてそれぞれのエリアを時空を超えてつなぐように鉄道模型が走っております。
火山の中に電飾と加湿器が内蔵して湧き上がるマグマと煙を表現したり、水槽に使う水の循環器を利用して海に流れ込む水をリアルに表現するなど動きの出るジオラマになるような工夫がたくさん隠れております。
また日本の街並みの中には「ファンタジック本屋かみやま」のミニチュアがあり、その他にも「ラーメン龍騎」や「鳴海探偵事務所」なんかの看板がアラーキーさんの遊び心で隠れております。

1年かけてすこしずつ変化していくエリアや小物があるかも!?
ただのジオラマではなく、今後の物語の展開にも関わってくることになる、、、かも!?
いろんな構想を含んだジオラマですので、画面に映る際にはぜひ食い入るように見てみてください。


そしてそんなジオラマの中でも一際異彩を放つ西洋のお城に飛びかかるドラゴン!
こちらも柴﨑監督のこだわりが詰まった世界でただ一つのドラゴンのフィギュアなのです。
こちらも柴﨑監督の知り合いのツテでフィギュア造形師の「YU―GO」さん(長岡友吾さん)に監督のイメージを伝えて制作していただきました。

監督・プロデューサーとの初めまして!のミーティングから「試作検討用モデル」を作成してきてくる気合いの入れよう。
これがすでに監督のイメージぴったりでYU−GOさんへ全てお任せしてフィギュア制作に取り掛かっていただきました。
企画書やデザイン資料、世界観を大事にイメージを膨らませてくださり、ウロコの一粒一粒から翼の角度や強度まで繊細に作ってくださいました。
中でも頭部の生物感あふれる荒々しさ、勇猛さを持ちつつも「守護する者」の優しさをも感じさせる素晴らしい造形にです。

完成品がこちら!!
フィギュアにも指先まで「演技」をさせる事により、存在感ある仕上がりに。YU―GOさんのこだわりとテクニックが光ります。
緻密な彫刻の中に「仮面ライダーセイバー」という作品の世界観をも内包する仕上がりとなっているのではないのでしょうか!


其の②~飛び出す絵本~
初めてワンダーワールドを垣間見た飛羽真が取り出したのは「飛び出す絵本」。
なぜワンダーワールドと似た風景が描かれているのか。
そしてなぜ飛羽真はそれを持っているのか。

そんな超重要アイテムである飛び出す絵本も柴﨑監督のこだわりの一つ。

「Wonder Story」と名付けれたこの絵本。
仕掛けは立体絵本作家の「さくらいひろし」さんの手によるもの。
そしてイラストは仮面ライダーシリーズでは衣装デザイナーとしてもおなじみの「伊津野妙子」さんです。
撮影に参加した子役たちもページを捲って閉じて、と夢中になって遊んでしまうほど良くできているこの絵本。テレビの前の子どもたちにも「欲しい!」と思ってもらえる本を目指して作っていただきました。

シリーズを通して、大きな謎に関わるこの絵本。
ぜひ商品化された際には、お手に取って楽しんでいただけたらと思います。



其の③~ワンダーワールド~
そして!セイバー最大の特徴である幻想世界、ワンダーワールド。
こちらも柴﨑監督と佛田特撮監督、二人のこだわりが詰め込まれています。

百聞は一見にしかず。まずは柴﨑監督のイメージから佛田特撮監督が起こしたラフイラストを御覧ください。

巨大な剣と飛び交う竜、古びた本のようにページが破れてゆくビルなどなど…こうして改めてご覧いただくと、数多の東映特撮作品を手掛けてきた佛田特撮監督の発想力の凄まじさが窺えるかと思います。

そして、このイメージを元にワンダーワールドは制作されるわけですが、このCG制作には最近では映画やアニメにも使われるなど、ゲームの枠を越えて可能性を広げてきている「Unreal Engine4」というゲーム制作用のCGソフトが使用されました。
これを扱うのは「SAFE HOUSE,Inc.」という新進気鋭のCG制作会社。ドイツ人クリエイターのエラスマス・ブロスダウさんを中心にCGによるワンダーワールドが作られました。
さらに東映が誇る技術開発チーム、ツークン研究所でスーツアクターによるモーションキャプチャーデータを、バンダイもゲーム開発チームより、ライダーのCGやビルのモデルなどを提供いただき、数多くのセクションの協力を得て、第2章のラストバトルは仮面ライダー史上初の全カット合成という過去に例を見ない大迫力の戦闘シーンとなりました。
え、予算大丈夫…?

前回ご紹介したライブ合成、そしてゲームエンジンによる美しいワンダーワールド。
さらには、セットのジオラマ、飛び出す絵本などなど。
降りかかる制約を柴﨑監督がアイデアで乗り越え、こだわりを数多く詰め込んで作られた仮面ライダーセイバー。

来週は中澤監督がどのようにこの世界を料理するのか、今後の各監督たちの演出にもご注目です。

(文責・土井 健生/湊 陽祐)


最新情報

1.ウラ仮面ライダーセイバー編01公開中!

その名の通り、仮面ライダーの裏側にせまる突撃番組、「ウラ仮面ライダー」!

仮面ライダーセイバー編の第1回目のゲストはメイン監督の柴﨑貴行さん&メイン脚本家の福田卓郎さん!
令和2作目の仮面ライダーとなる仮面ライダーセイバーの世界観!そのウラ側を解説してくれました!

理解が深まる制作陣の貴重なインタビューは必見!

★完全版は下記2サイトで配信!
TTFC【 http://tokusatsu-fc.jp
TELASA【https://www.videopass.jp/
※TELASAは最新話のみ/TTFCは過去全話配信
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MC オジンオズボーン篠宮暁

2.セイバー×ゼロワン バトンタッチ対談が公開中!!

平成から令和へ。そして次の世代へ!
仮面ライダーたちが受け継いできたバトンがスペシャル映像でセイバーへと渡されます!

『仮面ライダーゼロワン』からは飛電或人/仮面ライダーゼロワン役・高橋文哉とイズ役・鶴嶋乃愛が登場!
『仮面ライダーセイバー』からは神山飛羽真/仮面ライダーセイバー役・内藤秀一郎と須藤芽依役・川津明日香が登場し、お互いの現在の心境や、作品への思いについて語り合います。
第1章放送前のご覧いただくとより深く作品を楽しんでいただけること間違いなし!お見逃しなく!

【配信媒体】
TELASA(テラサ)http://navi.telasa.jp/kamenrider/
東映特撮ファンクラブ(TTFC) http://tokusatsu-fc.jp
テレビ朝日スーパーヒーロータイムチャンネル(YouTube)https://www.youtube.com/channel/UCu3dDwfoKuDqLKrWiFIHZIw
東映特撮YouTube Official https://www.youtube.com/user/TOEIcojp/

(文責・湊 陽祐)