第3話
ブシドー、見つけたり。

錬金術師への道を歩み始め、遂に動き出した宝太郎の夢。

「全てのケミーと仲間になって、一緒に自由に生きる。……未来を」

とっても幼稚で、無垢で、ポエムな、この宝太郎の夢は果たして叶うのか？


一方、そんな宝太郎の幼稚さを、周りはどう見ているのか？
その視点で宝太郎を見つめるのが、黒鋼スパナという男です。

そもそも仮面ライダーとは本来、戦いの物語。
勝つか、負けるか、生きるか、死ぬか。

前作「仮面ライダーギーツ」ではかなり中心部分に据えられていたこの基本的テーマですが、等身大の高校生を主人公に据えた今作ではあえて逸しています。

スパナが語る大人の正義と、宝太郎の語る子供の夢。
どちらが正しいとかではなく、どちらも正しい二人のヒーロー。

さらに深みを増していくガッチャードにご期待下さい！

（文責：湊 陽祐）

こんな話を知っていますでしょうか？

ある朝、グレゴール・ザムザは気がかりな夢から目ざめたとき
自分がベッドの上で一匹の巨大な毒虫に変ってしまっているのに気づいた。

「ガッチャード」序盤のデザイン会議。
一ノ瀬宝太郎の「ほ」の字も、ガッチャードのデザインも
まだ影も形もなかったころ。

制作陣の心をつかんだ一枚のイラストがありました。

それはマグマのように赤く燃えた、ＳＬバッタ人間。
溶鉱炉からの着想で、体全体が燃え上っていた赤黒い躰。

「カード」「錬金術」という２軸だけが決まっていた頃
手探りでとにかくライダーデザインを模索していた時期の没案でした。

およそヒーローとは思えない。
しかしこのおどろおどろしい姿のライダーを見て、誰かが言いました。

「これこそ、我々が見過ごしていた、『変身』の本質かもしれない！！」

冒頭に引かせていただいたのは
フランツ・カフカ「変身」の冒頭。

変身とは、単にカッコいいものなのか？
変身とは、本当にみなから羨まれるものなのか？

「仮面ライダー」という永い歴史自体が
もしかしたらその誤謬の真犯人なのかもしれないのですし

結果的なデザインは完全にクリーンアップされ
ガッチャードはその真反対の
青春と青空の「青」ライダーになったのですが。

しかし、ＳＬバッタ人間のデザイン画には
もう一つ姿がありました。

真に人の形を失った
グレゴール・ザムザのごとき、本物のSLバッタ。

その姿こそ
今も「ガッチャード」に残る「ワイルド態」の前身だったのですーー。

ということで改めて
「ガッチャード」における複雑怪奇な
「ワイルド態」の仕組みを解説しよう。

上記の通り、その成り立ちは非常に複雑でマジメで意味ありげ。
とても難しいかもしれない。
皆様に、どこまでシンプルにお伝えできるのか……！？
果たしてその結果は……！？

いやめっちゃシンプル！！！！！！
っていうか雑パワポ過ぎるわい！


はい。
皆様に「ワイルド態」をわかりやすくお伝えするために
がんばって資料を作ってみたはいいものの

そのあまりのパワポ感にこれはいかんと。

せめて文章だけでもとマジメくさってみましたが
冒頭700字で限界を迎えたようです。
マジメが尽きるのが早すぎる。

（だけど上記の経緯はすべて本当。赤ｽﾁｰﾑﾎｯﾊﾟｰいましたよ）

そして、ここからがやっと第2話の話。


今週登場したケミー
「オドリッパ」と「カマンティス」の
ガッチャンコフォームが
「オドリマンティス」！
今回登場したのは、その「ワイルド」態でした。









……？？？🧐🧐


カタカナ多すぎてちょっと訓練が必要ですね。


ということで、皆様にはわかりやすく！
またパワポの出番じゃ～～。

図にしてしまえば、なんてことない。
要は、１つのフォームに2種類の姿があると。

だいたいの場合、矢印の眼がある場合ライダー態
それ以外はワイルド態と、見分けることもできます。



そして勘のいい皆様にはお分かりでしょうが

おおむね劇中では、そのどちらかが登場予定。
今回の「オドリマンティス」はワイルド態でのご登場。

「人の形をしていない」という
企画初期の衝撃を引きずったワイルド態ですので
その姿は千変万化。CG以外での表現も試行錯誤中！　お楽しみに！






勘のいい。
勘のいい……？









ーーもひとつ質問良いかな。
スケボーくんと加治木、どこに行った？

君のような勘のーー
じゃなくて！！ 加治木はふつうに元気だったでしょ！
勝手に巻き込まないで！！

ということで今回の災難ケミー、スケボーズ。
極悪銀行強盗・須藤の悪の心に反応して
スケボーの怪人「マルガム」になってしまいました。

今回須藤を演じてくださったのは榎木智一さん！

特撮出身の俳優さんたちとも親交の深いらしい榎木さん。
今回の出演も非常に乗り気で、とても楽しんで演じていただきました！

「ケミー」が悪いのではなく「人間の悪しき心」が悪い。
というこの番組の最大ルールをご説明するために

思いっきりワルいやつをお願いしたのですが、最高でした！！

こりゃウブなスケボーズくんは
その邪気にアテられちゃうぜ……！

そう思わせる説得力が素晴らしい。
榎木さん、ありがとうございました！

そして、そんな須藤の被害を被った部下・高田を演じたのは
普段はスーツアクターの鍛冶洸太朗さん！

危険な飛び降りアクション、ばっちり決まっていました……いやぁスゴイ。
こちらもありがとうございました！

劇中で描かれていたように

ケミーの特性のうちの一つに
「性質が近いものに憑依（擬態）する」

というものがあります。その例のひとつが
ふつうのスケボーに憑依した今回のスケボーズ。

どことなく汁なしタンタンメンの匂いが……
どこまで行ってもU沢先生からは離れられぬ定めか。

そんなスケボーズと遊んでくれた子どもたち！
溝口凛瞳くん、田中琉己くん、富井寧音ちゃんの3人でした。

スケボーの謎を追う加治木を交え、楽しくスケボー遊び！

3人とも、暑い中ありがとうございました！

そしてまだしっかり紹介出来ておりませんでしたね！
宝太郎の友人・オカルト好きの「加治木 涼」くんを演じるのは
加部亜門さん！！

加治木は「宝太郎の表の世界を代表する人物」
イコール「特別なことを知らなくても、宝太郎のそばにいてくれる人物」
そういう意味で、番組上とても大事なキャラクター。

加部くんは、年齢に見合わぬその卓越した演技力で
超絶早く加治木を自分のものにしてくれて

既にもう加治木が忘れられない！　という方も多いのでは？

エキセントリックなファッションも加治木の特徴のひとつ。
この「超常惑星」Tシャツ、じつは特注品。
実際にバンダイアパレルさんで買えちゃいます。

「超常惑星」とは、劇中で加治木が愛読している
オカルト・神秘系（？）の雑誌。
今回は、特別にその表紙を大公開！

オーラペンシルのうさん臭さが最高ですね。
いくらなんでも高過ぎる。

こちらはライダー制作チームが誇る
美術部・小林 桜さんによるオリジナルデザイン。素晴らしい。

あの加治木が愛読するぐらいですからね。
たぶん優良雑誌なのでしょう。

「超常惑星」が皆様の手に届く日は……果たしてあるのか！？
皆様のお声があれば、実際に冊子化するのも夢じゃないのカモ！？
応援何卒よろしくお願いいたします！（なんのだ）


バンダイアパレルさんといえば、こちらも忘れてはならない！

2話でその全貌が明らかになった
錬金アカデミーの生徒たちが来ている制服、兼、活動服。
通称「錬金服」も
バンダイアパレルさんとのコンビネーションで
生み出されました。

こちらが最終的なデザイン画。

番組側の
「錬金術といえばのスチームパンクだけではなく
ＳＦ的な未来要素に振るでもなく、その中間点のような新たな見え様がほしい」

というムチャなオーダーのもと
何度もデザイン変更を重ね……

結果的に、クラシカルに未来的という
素晴らしい衣装に仕上げてくださいました。

一応、学生服ということで
上級生／下級生くらいのパターン分けはしようと2種類用意。

最後にちらっと出てきた錬金アカデミーの先輩生徒
蓮華姉さんと錆丸センパイが着ている臙脂色verが
上級生用の錬金服となります。

ミナト先生が身にまとっているのも
その延長線にある黒マント。

指導者用の黒マントなのでしょうね。


ちなみに今回お披露目となったＯＰ映像で
おなじみイケオジ・風雅さんがまとっているのは
また別のマントだったりするのですが……
それはまた後日。

そんな石丸幹二さん演じる九堂風雅。

第1話に引き続きご登場いただきました！
その正体は（まぁ名前でバレバレですが）りんねの父親。

りんねの幼少期を演じていただいたのは大野りりあなちゃん！
求められるお芝居を、しっかりこなす小さな職人ぶりが光ります。

そして石丸さんの、1話とはうって変わっての
良いお父さんっぷり……。評するのも烏滸がましいほど。

この思い出があったのに
父は自分のもとから「裏切り者」として姿を消した。

りんねの抱える苦悩を際立たせる意味でも
りりあなちゃんと石丸さんのこの美しいひと時は重要でした。


そんなりんねの生きる指針。目標でもあったのが
幼いころ風雅さんに読み聞かせてもらっていた絵本。
「錬金術の大いなる道」。こちらも特別に公開！！

こちらイラストレーターの おかやまたかとし さんにご参加いただき
絵を描いていただいたのですが、いやぁこれも素敵な仕上がり。

そして実はこちらの内容
しっかり番組P発信のものだったりするので

今後の展開に関する
重要な言い伝えだったり、したりしなかったり……？

お見逃しなく！




さてさて……まだまだ終わりませんよ。
結構スクロールしたでしょう？　まだ終わんないんですコレが。

今週の反省。
「特別に大公開！」トピックが多すぎました。

なぜかサービス精神が暴走しちゃって
今週あと２つぐらいあるんですよ「特別公開」。

なんで一回の記事に詰め込んだ？？
ペース配分間違えました。間違えることを間違えない。

皆様、まだいけますよね？

一度、コーヒーなりアールグレイのホットを飲むなり
なにかしら小休止を挟んでたりしてから……次へGO!!!!!














今回の見せ場は
なんといってもゴルドダッシュとスチームホッパーの連携アクション。
永徳さん、カッコかわいい過ぎる～～！！

バイクのケミー、ゴルドダッシュ。
声は一条和矢さんにお願いしております！

同時にカマンティスも兼ね役でお願いをしており
その演じ分けの見事さときたら！

そして声優さん繋がりで言いますと
スケボーズを演じてくださったのが
小平有希さん！

こちらも同じくオドリッパも演じてくださいました！

（ちなみにこのシーンでの「ﾘッﾊﾟ～」は
宝太郎に重いと言われて、少しプンスカ風の「ﾘｯﾊﾟ～(# ﾟДﾟ)」だったりします。
同じ「ﾘｯﾊﾟ～」にもしっかり気持ちがあるのです）

オドリッパの声を少年風にしようか女性寄せにするか悩んだのですが
同時に少年声のスケボーズもやってもらう関係で

オドリッパの声はすこし大人っぽい女性風にお願いすることとなったのでした。

話を戻して……走れゴルドダッシュ！

ダーッシュ！　ダーッシュ！
ダンダンダダン♪

俺は涙を流さない～

涙は光りませんがライトは光ります。

往年のバトルホッパーしかりですが
それ自体に意志があるキャラクターバイクは
撮っているほうも愛着が湧いてしまいますね～～。

ゴルドダッシュ、たくさん出してあげたいな。


ということで、特別公開シリーズ！！
そのゴルドダッシュ戦の画コンテを……なんとここ限定で、大！公！開！

クッキリと絵が浮かびますね……。
特撮の現場は実写＋アニメ（CG）みたいなものなので

実写の撮影をしたあとに
そこにどう合成をつけるかの指示書が必要。

だから、特撮現場のコンテマンは
現場にほぼずっとお越しいただき、実景を見て
監督のイメージを聞いて、現場でそのままコンテに起こすという
トンデモスキルの持ち主。本当に毎回ありがとうございます。

ちなみに、その画コンテの持田さんよりおススメいただいたので
もう1シーン特別にお届け！！

ファン垂涎の、変身バンクのコンテです！！

こんなのタダで見せちゃっていいのかしら……。

これはもう特撮業界にも
コンテ集を出すという文化を作るしかないですね……

皆様その際は是非お買い求めをば。
今回はその前金ということで！



そしてそして。
大公開シリーズラストは……オフショット写真館！
ここまでお付き合いいただいた皆様だけに、お届けします！

日曜の午前中から時間をかけて
ここまで怪文を読んでくれた貴方に、感謝の心を！

忍耐の勝利です！（？）

公園のシーンは、実はクランクインの日。

腕に保冷剤は罰ゲームじゃありませんよ。
暑すぎて手首ひいては血管を冷やしているのです。

ふつうの人が歩くだけでひーひー言っていたこの猛暑。
その中での撮影、キャスト・スタッフの皆様本当に過酷でした。
改めて、お疲れ様でございました……！！

暑さに負けず、楽しく撮影！

ちなみに錬金服の下も、アカデミー指定のTシャツになっております。
たぶん訓練とかラフな場所では生徒たちはこのTシャツ姿で
いろいろ活動しているのでしょう。

しかし、ひとたび冥黒の三姉妹が攻めてきたら戦闘モードに……！？

あ、あれ！？！？　仲良し！？　かわいい！！！

オフではすっかり打ち解けていた
アトロポスこと絃乃（いとの）ちゃんと、純政くんだったのでした。

9歳の少女が魅せる、悪のカリスマ……
その強さを語るのは、また別の機会にいたしましょう。


ということで！　長文振り返り、これにて幕引き。
来週以降はちゃんとバランス考えてペース配分しましょうね。
（こちらがパンクしちゃう）

オドリッパみたいに、上手にダイエットできることを祈って！
また来週も、ガッチャしてくださいませ！！

それでは「富良州高校掲示板」第二回でした！
ネット掲示板よりタチがわるい！

（文責：松浦大悟）