第43話
愛・哀・AI？　憎しみを消す力

ガッチャード42話、ご覧いただきありがとうございました。

錆丸の実家・金剛ラボラトリー、兄・鍵一のこと、そしてアイザックとは。
ガッチャード世界に秘められていた謎がまた一つ明らかになりましたね！

そして次週は102体目のケミー「カメドーン」の行方、鍵一と錆丸の幼い頃、復活したグリオンの新たな目的が明らかに……


……ってあれ？？　　もしかして皆さん、こんなこと思ってません？

「いや、42話なんて終盤戦でこんな話やってていいの！？」

ハイ。よく気が付きました。
普通レギュラーキャラの掘り下げ回なんて、本来もっと序盤にあるべき話ですよね？
そうなんです。
実は番組序盤の初期案の中に、この42話によく似た話がありました。

【内容案】
・レスラーGを回収したという老錬金術師から連絡が入る。
・その老錬金術師はレスラーGの製作者にして錆丸の父。
・一般錬金術師は何をしているのか、ケミーを作るとは何なのか？
・敵怪人は老錬金術師を狙う。取り立て屋？
・ゴリラマルガム?の超パワー。アントレスラーになってプロレス戦
・セコンドにスパナが付く？コンビがうまく行かない
・錆丸と父の確執？蓮華と錆丸のコンビ関係で乗り越える？


５話だ！！！
なんと5話時点でやろうとしていた形跡が！！


当時は「宝太郎が望む人とケミーの関係」に集中すべきと考え直し、老錬金術師のアイデアは不採用となりました。（それで正解だったと思います）


では42話はこの5話初期案から生まれたのか？というと実は全く違っていて。
内田さんによるプロットが上がって、打合せを重ねてから似てることに気が付きました笑
つまり全くの偶然。（そもそも５話は長谷川さん回でしたしね）


今回内田さんへの脚本発注の際には上記のような内容案は作っておらず、

「もう終盤なので、内田さんがガッチャードでやりたかったこと、やり残したことを詰め込んで、『内田味全開』の脚本にして下さい」

とオーダーさせていただきました。
そしてピックアップされたのが
・錆丸の掘り下げ
・ケミーを作るとは？
・連合幹部以外の錬金術師は何をしている？

の３つ。
全て『仮面ライダーガッチャード』が取り零してきていた要素というわけです。
さすが内田さんはこういう所きっちり押さえてくるんですよね。（いつもありがとうございます！）

というわけで、なぜ初期エピソードっぽい感じなのかというと、

「初期にやりきれなかった要素を拾っているから！」

でした笑

でも、ただ拾い直すだけじゃありませんよ？

次週、４３話は事件の解決編。
内田味全開の錆丸と鍵一のドラマ、そしてグリオンと真美の関係にご注目です。
更に内田さんと我々による「え、この終盤で何故こんなエピソード！？」に対するアンサーが描かれます。
このタイミングでの各話回だからこそできる積み上げ、そして、来たるべき最終決戦のために張られた伏線の数々をぜひお見逃しなきよう。


あ、オンエアで見られる方はぜひ予告後の映画告知までお見逃し無く！
TV→映画へと仕込まれたとある"繋がり"にもご注目です。

（文責：湊 陽祐）

42話、ご視聴ありがとうございました！



錆丸の兄・鍵一が作り出したという102体目のケミーの謎、

謎のマルガムの正体だった金剛ラボラトリー所長・真美、

そして、そんな真美とグリオンの隠された関係。

新たなミステリーの予感……！

おっと失礼しました。

田口清隆監督回ですが、
残念ながらこちらの名探偵のカムバックはありません。。。



しかーし！

今回は、錆丸・宝太郎・スパナ
異色（？）の面子で謎に挑んでいきます！！！

さて、グリオンの復活を受け、
戦力やこれまでの情報を集めようと
錬金アカデミーの資料をかき集めていた一同。

そんな中、先輩ズの2人が何やら言い合いをはじめた様子……

いつも何だかんだ仲の良い2人ですが、
今回は、蓮華曰く「錆丸の黒歴史」なるものがさらに喧嘩に火をつけたようです。

それに巻き込まれてしまったのがこちらの方。

対グリオン戦にと錬成していた、
「ウゴケナクナール溶液」がかかり、
変なポーズのまま動けなくなってしまいました。


りんねがなぜかおかしな事（？）になりがちなのが、田口監督回ですね。


キャラクターたちの新たな一面を開拓していただけて
とてもありがたいです。

さて、そこにスパナからとある情報が舞い込んできます。

その理由は、
ケミーの目撃情報があがっていた場所が、
錆丸の故郷『金剛ラボラトリー』という研究施設へとつながる森だったから。



ということで、
今回は錆丸の“知られざる過去”が明らかとなる、
錆丸深堀り回！！



続々と新たなキャラクターも登場しました！



まず、
錆丸の兄・鍵一。

鍵一は、金剛ラボラトリーの主任研究員。

そして、なんとアイザックをつくった人物！


錬金術で魂を錬成（＝ケミーを錬成）する研究を
AI技術とかけ合わせ、

『究極のコミュニケーションツール』をつくりあげることを目指しています。


錆丸のアイザックは、いわばその試作品。




そして、錆丸への態度も注目ポイント。

舌打ちしたり、強い口調で責めたりと何だか微妙な関係。


しかし、錆丸曰く「昔はそんなことなかった」らしく……

一体2人に何があったのか、気になるところです。





そんな鍵一を演じていただいたのは、
中山義紘さんです！

鍵一のキャラクターは、
THE・頼れるお兄ちゃん。

ぼそぼそと話す錆丸と違い、
べらんめえ的な口調の乱暴さがありながらも、
人情味のある話し方が特徴的です。


それとは打って変わって、錆丸への態度はなぜかとても冷たい……

その「差」をとても上手に演じていただきました！





さらに、
金剛ラボラトリーの所長・真美

真美は、
錬金連合とグリオンのつながりに気づいていた数少ないうちの一人。


そこで、錬金連合からは隠れて結界を張り、
金剛ラボラトリーを構え、ひっそりと研究を続けてきました。


さらに、子供たちが錬金術を学びながら暮らす、
養護施設のような役割としてもラボを運営している人物です。


だから、研究施設でありながら鶴原兄弟の「生まれ育った故郷」なんですね。





真美を演じていただいたのは、
佐伯日菜子さん！

今までのガッチャードと違う空気感、
アオハルと明るさで売り出すガッチャードがこれまでなかなか出してこれなかった、
少し謎めいた薄暗さのある物語の雰囲気は、

佐伯さん演じる真美が醸し出してくださったものです。


それはまさに田口監督の狙いであり、
現場ではそういった狙いを瞬時に汲み取ってお芝居される様子が本当にさすがでした！

そして、忘れてはいけないのが
亜琉美（アルミ）ちゃんとスパナの出会いですね！

亜琉美は、金剛ラボラトリーで暮らす女の子。
錆丸と同じようにアイザック13号機を使って会話をします。



亜琉美ちゃん、
スパナの事がどうやらとても気に入ったようで、
ちょっと小生意気な感じも含めてとにかくかわいい……！

演じていただいたのは、
小井圡菫玲さん！


アイザックの音声部分も、
小井圡さんご本人にアフレコしていただいています！


錆丸と少し違い、自分の声では話さないキャラクターなので、
表情のお芝居も豊富に演じてくださいました！

撮影の裏でもスパナ役の藤林さんと仲良くなったようで！

オフショットがかわいすぎー！！！！

スパナが手を焼いている様子もなかなか新鮮！



亜琉美ちゃんとスパナの関係性、
次回も必見です！




さて、金剛ラボラトリーにて102体目のケミーの手がかりを探す宝太郎たちでしたが、
なんとそこにケミーどころかマルガムが出現！！

しかしこのマルガム、
いつものマルガムとは様子が違います。


亀のようになったり、大砲のようになったり……
姿が変わるマルガム。


ニジゴンにもその正体は不明。


しかし、亀の時は臆病で守りに入るのに対し、
大砲の時は攻撃的になるという違いが実はあります。



また、「亀」と「大砲」というキーワードに
鶴原兄弟の2人は反応していた様子。



結果的にこのマルガムは、
所長の真美が変身した姿であったことが判明しましたね。

この推理にたどり着いたのは、
ずっとラボをきな臭いと睨んでいたスパナでした。

真美とグリオンは、昔何か関係があったようで……


スパナはかつての2人が写る、
おそらく錬金連合の錬金術師たちであろう集合写真を見つけたのでした。

ここで裏話！

この集合写真、実は東映本社の地下で撮影いたしました。

弊社本社は、ここだけ昭和なのかな？という感じの
歴史を感じる建物でして、

かつての錬金連合の組織場として、うまいことはまったのでした……！


さらに！
よーーーーーーく見ていただくとわかるのですが、
我らが田口監督、湊Pなどが内トラでご出演されております！

錬金術師エキストラは、全て身内のスタッフです（笑）


そんな自給自足演出もぜひご注目ください～！






真美は実際、宝太郎たちからグリオン復活の話をきくと
動揺を隠しきれず、裏では幻覚まで見ていました。

（何だか今までにないしっとりさ……）



グリオンは黄金郷にしか興味のない男ですが、
真美はきっとそれ以上の感情をかつてグリオンに感じていた

そんな設定を付け足させていただきました



鎌苅さんと佐伯さんのケミストリー……すごく良い……！






さらなる新事実は、
金剛ラボラトリーでは完全体を維持できないながらも、
10年前に102体目のケミーを生み出していたということ。


しかもその生みの親は、鍵一であると真美は語りました。



そのケミーがラボから逃げ出し、
さらにはマルガム化していた。



その事実もスパナは強く批判。

さらには鍵一の研究までも批判しました。
「錬金術を現代技術に応用するのは、一般社会に錬金術が知れる可能性がある」と。


腐りきった連合組織に完全同意はしないながらも、
あくまで体制を重んじる考え方のスパナなのでした。

一方、その様子をずっと不穏な表情で見つめていた真美は、

ついに感情をコントロールできなくなり、マルガムに変身してしまいます。

その時の不気味さと目線、表情はさすがの佐伯さんでした！


「お前たちなんかに！！！！」と叫ぶシーンは
これまた今までのガッチャードにはない感じでなかなかに怖かった……



ちなみに、このマルガムは通常のように人間の完全な悪意に反応するというよりは
完全な悪意になりきらない、不安定な心の動きに反応してしまうというイメージ。


つまり真美が悪人だったというわけではなく、
グリオンの恐ろしさを知っているからこそ、復活した彼から研究と子供たちを守らないとと思いつつも、
かつての思いを断ち切れず、何なら彼に会いたいと願ってしまう……

そんな不安定な心に不安定なケミーが反応し結びついたのかもしれません。




変身し、暴れまわるマルガムと戦う宝太郎とスパナ。

今回もガッチャーブラザーズが活躍！


虹サボニードルの空中攻撃は臨場感があって
かっこよかったですよね！


アクションは、敵が大砲ということで
ミサイル攻撃や匍匐前進で弾を避けるなど
戦場の戦い感をイメージしていたそうです。

マッドパイレーツワイルドも、ガッチャーブラザーズとして久々の登場！

攻撃に容赦がない感じが個人的にとても好きなんですが
これはやっぱり宝太郎じゃなくガッチャーブラザーズだからでしょう……


ちなみに、決め技でヴァルバラドとガッチャードが
マッドパイレーツに乗り込む部分の愉快なやりとりは、

本島さんと藤林さんのアフレコでのアドリブだそう！

本人たちもお気に入りのようです。





戦いの末、ケミーカードにガッチャされたのは、
「カメドーン」というケミー。

しかし、すぐにその姿は液体となって消えてしまいました。


このカメドーンの姿、
蓮華が暴いた「錆丸の黒歴史？」の絵をそっくりなのも気になるところ。

鍵一がつくったとされる、
このカメドーンの正体は一体何なのか？



真美とグリオンの隠された関係とは？



そして、鍵一はなぜ錆丸に異様に冷たく当たるのか？



多くの謎が次回明かされる……かも！！





おっと忘れておりました、
蓮華ねえさんまで固まってしまった
かわいそうなお留守番たちの運命やいかに……！？

ということで
今週の富良洲高校掲示板はここまで！


来週もお楽しみに！

（文責：原島 果歩）