第28話
ベロベロ怪奇！ 蓮華の里帰り

来たーぞ！

わーれらーの！

田口清隆監督！！！！！

え！？




さておき。

仮面ライダーガッチャード27話をご視聴いただき、ありがとうございました。
先週もお伝えした通り、第３章「解体！錬金アカデミー！」篇は遂に仇敵グリオンをプラチナガッチャードが倒し、見事完結致しました。

そして、ここからは過去に縛られた大人たちの都合や、言い訳をぶち破り、若き錬金術師たちは新たなステージへと進みます。
乞うご期待。


というわけで、
そんな若者たちに負けじと、番組も新たな一歩を踏み出します。


それこそが、冒頭でお伝えした田口監督の参戦。
ついこの間まで土曜日の平和を守っておられたので、おそらくこのHPを御覧頂いている方でその名を知らない方はいないでしょう。（現在劇場版も公開中！傑作です！）

田口監督、近年の活躍ぶりから光の国のイメージが強いですが、実はニチアサとも非常に深い関わりがあるのです。
直近では「魔進戦隊キラメイジャー(2020)」の32,33話を監督されたり、そして、なんと10年以上前は「仮面ライダー響鬼(2005)」〜「仮面ライダーキバ(2008)」などで特撮合成スタッフとして関わられていたのです！（今すぐTTFCでクレジットをチェック！）


つまり、「来たぞ、我らの！」あながちも大言壮語ではなく。
（ニチアサではないですが、「仮面ライダーBLACK SUN(2022)」にも特撮監督としてご参加いただいてますしね）

ということで、28話はそんな特殊なニチアサ、ドアサ歴を持つ田口監督をお迎えしてお送り致します。

さて、どんなエピソードになったかと言うと……
予告を見れば一目瞭然。

おもしろ回です笑

シリアスが続いた先にはおもしろ回が待っているのがガッチャード。
「明るく！楽しく！」をモットーに、田口監督もノリノリで撮影に臨んでいただきました。


初タッグとは思えないほど脚本の井上さんとも意気投合し、田口監督がのカラーが存分に発揮されたエピソード。
さらなる成長を遂げた宝太郎たちの一風変わった活躍ぶりに、ご期待ください。

（文責：湊 陽祐）

「こんなの錬金術じゃねーじゃん」









某仮面ライダーガッ〇ャードという番組が始まった際
（なんなら別に今でも）
様々なところで言われていたこちらの意見。



それに対する、こちらの言い分はこうです！！！！

















「いや……まぁ……たしかに…………。」




ｽﾞｺｰ。
反論しないんかい。



そもそも「錬金術」がテーマに決まった際
企画チームで史実の錬金術をベンキョウし

いわゆる「化学的調合」じゃ発展性がないから
「命」というもうひとつの錬金術テーマに着目し

この世界の錬金術とは
「対象に仮初めの命を与える」術として進歩してきたという設定にしようと決めたのは
前にここで記載した通り。



……と、いうのは詭弁で、まぁたしかに
現実でイメージされている「錬金術」とは違いますよね。おっしゃる通り。
（ハガ〇ンさんが偉大すぎるだけで、現実の錬金術もああじゃないとは思うけど！）



反論するより
それを物語に生かせないかと、考えました。







そうだ。


だったら「一般イメージの錬金術」を感じさせるキャラを作っちゃおう。

「俺たち、そっちの錬金術も忘れてないぜ！」っていう示しも込みで！



そう思い至ったのが、16話前。
2クール目に突入するあたりのころ。


そして
どうやら「話を動かす強大な敵」というのも
新キャラクターとして作る必要が出てきた。


だったらそれをガッチャンコ！


そうして生まれた
「錬金術原理主義者」が
グリオン様だったのです。

だから16話以降ずっと意図的に
グリオン様を取り囲むあらゆるものに「金」の色を入れてきました。



錬金黄金至上主義
黄金大好き激重オジサマ
同情するなら金（きん）をくれ！

……そもそも。


「卑金属を貴金属に変える」
「無価値なものを、金(有用なもの)に変える」


考えてみるに
これはある種、とても残酷な行いにも見えます。


無価値なものを無価値なままと切り捨てて
自身の求めるもの（金）だけを「是」として突き進む。

この「錬金」テーゼは
そのままグリオン様の行動原理に紐づいています。


おそらくグリオンは
「ガッチャード」世界の錬金術史上では打ち捨てられた「発展しなかった側」の錬金術

「黄金を求める術」に
魅入られてしまったタイプの術師だった。

同僚である風雅や、弟子であるミナトとともに研究する一方
その影で「見放された技術」に魅了され、独自に研究していた。




では、なぜ彼は黄金に惹かれたか？


お金が欲しいから？
貨幣社会に不安を覚えているから？

違います。









その答えは、たぶん「永遠」。




黄金とは、変わることのない輝き。
もっとも不変で、もっとも固定化され、もっとも美しい。
それが「黄金」です。





そして多分それは
宝太郎の「ガッチャ！」と対極にあるもの……。

これ以上は、また後でのお話ですね。
いったんこの段階では皆様の想像力にお預けします。


以上！
【グリオン様誕生秘話】でした！　



ということで、グリオン様
今回良かったですよね～～～！


冒頭とかはめっちゃイケオジ風に
「変身……♪」

ってやってたのに
プラチナ登場からの取り乱しまくるアフレコと表情！

演じていただいた鎌苅さんには完敗です！

素晴らしき悪役様ですが
もちろん、黄金に変える前は女の子にも優しい笑顔です。

ミナトを演じる熊木さんとも
最終決戦の裏では、しっかりと仲睦まじかったご様子。

そしてドレッドも弐式だけでなく
出し惜しみなしの大盤振る舞い！

最強形態の参式まで大登場！！

予告ではあえて参式は隠しておりましたが

だいたい予想できる変身方式ではあるので
変に引っ張りもせず、派手さ重視でやっちゃいました！！

縄田さんvs永徳さん／中田さん／下園さん　という

なかなか見ない対戦カードではありつつ
しかしもちろん見ごたえバッチリ！

改めて最強のアクション部がついているなぁと心強いばかりです。

特に、3人で弐式を追い詰め
ライダーヴァルバラドが遠距離狙撃で仕留めるくだりは
グンとボルテージが上がりましたね。
3人の連携と成長！

福沢さんの作るアクションは
ドラマとアクションが噛み合う、その相互作用が素晴らしいんです。
（あとゴーバスのときからスリーマンセルの組み立てがうますぎ）




そして生身アクション。
先輩ズもがんばっていました。

こちらは脚本・長谷川さんが
こだわって入れてくださった展開。

どのキャラも愛してくださっているからこその
しっかりスポットを当てようとしてくださる
長谷川さんの愛には感謝です。






……でしたら、その愛にはズッキュンで返しましょう。

対洗脳ズキュンシールド！！！！




洗脳には洗脳をぶつけんだよ！








どうやったら先輩ズが一矢報いられるか
そう考えてズキュンが出てくるあたりガッチャードっぽくて
（言い出しっぺの責任もありつつ）気に入っています。

そこから劇伴「変身！ガッチャード」が鳴り響いて
一点攻勢に転じていくのも良いですよね。


みんなが「仮面ライダーガッチャード」なんだ！！　って感じがして。

それで言うと、今回一番おいしいところを持っていったのは
勿論この人。

先生……！
会いたかった……！！





「いやどっから持ってきたのその剣！」
とツッコみたい心はグッと我慢しつつ
勇気と覚悟の帰還です。




そんなミナトが
覚悟を決める鏡花とのシーン。

ミナトが見せた唯一の涙。

ミナトが弱い部分を見せられるのは
ここだけだろうなという意識が

言わずとも
しっかり熊木さんにも伝わっていたようで、有難かったです。


そしてその弱さが描けたのも
それを受け止める鏡花こと福田沙紀さんがいらっしゃったから。

同い年ということもあって
この2人のシーンには、なにか感極まるものがありました。


福田さんと熊木さんは、間違いなくこの第2クールの立役者。
鎌苅さんといい、そして無論、南野さんや石丸さんも含め
大人のキャスト皆様に支えられている番組だと実感します。
本当にいつもありがとうございます……！！









そうだ。
ここらで「暗黒の扉」についての補足解説しておきましょうか。




そもそも皆様、不思議に思いませんでした？

グリオンがマルガムを派遣する制度になった時から


「え？　結局倒されてケミー取られちゃうのに何やってんのこのオジサン」

って。


そうなんです。
ふつうに考えたら変なんですよね、この作戦。
ケミーが欲しいなら、マルガムを遣わすのはヘン。

そう考えれば、グリオンの目的は
「ケミーを集めること」ではないと分かります。



その真の目的は「宝太郎を戦わせる」こと。

つまりそれは
「ガッチャードライバー（鍵）の成長」。



これまでは大いなるマッチポンプだったというわけです。

暗黒の扉を開くのに必要なのは3ピース。


「素材」である10体の「レベルナンバー10」
「窯」である「ドレッドライバー」

そして「鍵」となる
「ガッチャードライバー」でした。


なので、実は残り数十体のケミーは補填素材でしかなく

だからこそ
101枚揃ってないこのタイミングでも
「鍵」の練度が基準点に達しさえすれば、儀式は始められた。


思えばこれも、グリオン様っぽい理屈ですね。
低いレベルナンバーのケミーたちは
本当はどうでもいいんです。






そして、暗黒の扉の奥に垣間見えた「闇」。


その姿は三つ目の魔物に見えました。



ヘルメス・トリスメギストスしかり
「３」とは、錬金術にとって重要な数字でもあります。
だから、変身するときもいつも三角形を作っているのですが……


そんな錬金術の最奥に位置する、三つ目の魔物とはなんなのか？？
グリオンは「全てを黄金に変えられる力」と言っていましたが、その真偽は果たして。


……ん？　三つ目？
またもや、このホームページ上でヒントを見たこともあるような……？


遺されたキューブとアトロポスたちの動向も含めて、これからも要注目してくださいませ！




そして、今回の何よりのトピックといえば
爆誕！　プラチナガッチャード！！

禁忌のアイアンを乗り越え
漆黒の姿から白金の体躯に。

その能力は
制限なくケミーたちの力を「技」として借りられること。


その組み合わせは無限大。
「技」だからこそ、あらゆるコンビネーションが繰り出されます！

使ったケミーは
両手両足、力が宿った部分にその姿が！

サボニードル＋レスラーＧ＝ニードルラリアット！
ユーフォーエックス＋エックスレックス＝浮遊回転斬撃！
ワープテラ＋レンキングロボ＝巨大ワープパンチ！





……まぁ、つまりはミックスコピー能力なのですが（おい）
イヤ～～～～これが楽しいこと楽しいこと。

ついつい色んな組み合わせを考えちゃいます。


皆さんもぜひ
プラチナガッチャードになれるセットを揃えて
手持ちのカードで脳内「ユニゾン！」してみてくださいね！

そんなプラチナガッチャードになるために
宝太郎、がんばりました。

（そして、演じる本島くんも決死のガンバリ）


これまでも多くのパワーアップをしてきたガッチャード。
今回もそのどれとも違う意味の「変身」にしないと意義がない。

これはとても難しいこと。


戦うことへの恐れと、仲間の大切さを知った「スーパー」。
居場所を失い、自分のオリジンと向き合った「ファイヤー」。
自分の身を犠牲にしてでも誰かを救う、覚悟の「アイアン」。


宝太郎としての成長は
もう結構描いてしまったこともあり
何をさせるか、非常に悩み……



そこで、発想の転換をしました。




【宝太郎→ケミー】
この流れの成長は描いてきた。だから今度は

【ケミー→宝太郎】の流れにしてみてはどうか。



つまり、「ケミー」側の成長を描く。
もっと言えば「ホッパー１の変身」を描く！



それは
宝太郎と「ガッチャな日々」を過ごしてきた
彼らにしかできないことです。

「しっかりしろッッ！！！！」






初めて、宝太郎が発した強い言葉。


ケミーたち側の成長を描く、ということが決まれば
自動的にそれは、宝太郎の描写にも繋がります。

それは「誰かに導かれてきた宝太郎が、誰かを導くようになる」こと。

この点において
宝太郎とケミーたちは互いに殻を破ったのです。

ホッパー１が壊れたアイザックを通して
人間の言葉を喋ったのも、その奇跡の一環。



……あ、ケミーが人の言葉を喋るようになるのが「成長」になるとは
まったくもって思ってませんので
今後ホッパー１が喋るようになるわけではありません。

あくまでホパホパですのでご安心を（笑）


でも例えば、言葉が通じない外国の恋人に
想いを伝えるべく必死に勉強する人の姿が美しいように

まだ喋れなかった赤ん坊が
誰かに気持ちを伝えたくて、健気に言葉を学ぶように。


「宝太郎に想いを伝えたい！」
その一心で、ホッパー１が起こした奇跡。


１回きりの、奇跡は奇跡ですが
そんなホッパー１の想いを感じ取っていただけると幸いです。

……ということで、16話から始まった
「解体！錬金アカデミー！」篇。
足かけ10話程度でしたが、無事ゴールです！！



第3部、完！　だとすれば
次に始まるのはそう、第4部。


銀杏蓮華は叫ばない。

でも向かうはS市ではなく、妖怪変化驚きの里！


次回はまたまた違う顔を見せますよ、ガッチャード！

これからも引き続きよろしくお願いします！！！


以上、富良州高校掲示板でした！

（文責：松浦大悟）