賢人は、未来を見たと告げた。必死に話をしようとする飛羽真に「これで話は終わりだ」と戦いになってしまい、遂に「世界を滅びから救うために、全ての聖剣を封印する」との言葉通りに大秦寺の音銃剣を封印してしまった。
飛羽真は、話はまだ終わっていない、今度こそ一緒に戦うと気持ちを新たにする。しかし、それにはプリミティブドラゴンを何とかしなければならない。飛羽真はプリミティブに乗っ取られた時に会う、不思議な少年と対話しようとする。
一方、セイバーへの復讐に燃えるレジエルはパワーアップした姿で現れ、バスター、最光を圧倒する。飛羽真を信じて戦うユーリ達、その様子を見つめる賢人、そして倫太郎は――。

賢人が復活し、マスターロゴスも、その正体を現しました。そして、タッセルが・・・。
シリーズも折り返しとなる後半のスタートはマスター、そして賢人の思惑と行動が鍵となります。ここから怒涛の展開。そして、プリミティブドラゴンの世界の少年と向き合う飛羽真。
物語の結末は俺が決める、が決め台詞ですが次回のエピソードはまさにその物語が深く関わります。セイバーって本がモチーフだけど本の世界には行かないのか〜、と思っていた皆さん。ちょっとだけですが物語の中で奮闘する飛羽真が見れますよ。

（文責・高橋一浩）

〜キャラクター紹介〜
マスターロゴス：相馬圭祐

23章にて飛羽真の前に現れて、破滅の禁書の元へと誘ったサウザンベースの兵士…。
実は彼の正体はソードオブロゴスを統べる存在、マスターロゴス。
世界の均衡を保ってきたとされるソードオブロゴスの正義はどこに向かっていくのか。
タッセルとも密談し、神代玲花にも指示を出す彼の存在が飛羽真や倫太郎たちをさらなる混沌と脅威へと導いていきそうです。
演じるのは相馬圭祐さん。さすがの東映も、特撮レジェンドである相馬さんを23章の1度きりのほとんどセリフのない役ごときでキャスティングするわけもありませんでした。
たくさんのことを経験してきた今だからこそ出せる、ヒーローだった当時とはひと味違う怪しさと狂気が満載で、これからの展開に欠かせない重要な役どころとなるキャラクターを怪演してくれますよ。



〜現場通信〜

26章「深き闇、剣と共に。」ご視聴ありがとうございました。

賢人の復活と聖剣・闇黒剣暗闇の真実。マスターロゴスの正体。始まりの五人と呼ばれたワンダーワールドに降り立った者たちについて…。盛りだくさんの内容の26章となりました。

その中でもやはり一番気になった点といえば、闇黒剣暗闇を携えての再登場となった富加宮賢人。衣装も髪型も変わり、もはや別人とまで言えそうなほど違った雰囲気になっておりました。

闇黒剣暗闇の力によって何度も過酷な未来を見てしまった賢人。（後述の巻末付録を参照）
そんな彼の衰弱しきった精神や決死の思い出たどり着いた覚悟を表現すべくこのようなルックスの変化をすることになりました。
衣装やヘアスタイルについては賢人再登場回の担当となった上堀内監督が、スタイリストの村瀬さん（飛羽真のスタイリングも手掛けてくれている方ですよ！）に発注してイメージをしっかり打ち合わせて完成しました。
こちらのトップスは実は頭陀袋のような生地でできており、このセンスは上堀内✕村瀬ペアでないと生まれなかったものだろうな…と関心すら覚えた部分となりました。（笑）

そんな賢人を演じる青木くんにも今まで演じてきた賢人と違う一面を見せなければならないという、大きなチャレンジとなったようです。
撮影がない期間にも色々と考えて現場に来たようですが、監督と何度も指示のラリーを重ねてなんとかOKテイクを奪っておりました。
本人も難しく感じる部分もたくさんあるようでしたが、久しぶりに現場で芝居できることに喜びを感じて必死に食らいついて演じておりました。
これから台風の目となりそうな賢人とそれを必死で演じる青木くん。賢人の表情や一挙手一投足に大注目してご覧ください。

（文責・土井 健生）

〜不定期連載〜
■仮面ライダーセイバー巻末付録
このコーナーでは、仮面ライダーセイバーに関する知らなくても問題ない。
けれども知っているとさらに番組を楽しめる補足情報を語ってみたいと思います。


今回のテーマは「闇黒剣月闇」です。

およそ千年前にワンダーワールドで生まれた始まりの聖剣のうちの一振り「闇黒剣月闇」。
光の聖剣「光剛剣最光」と対をなすその剣には、強い願いが込められているという。

それは、聖剣が悪用されることを防ぐこと。

光の剣のみが邪を払い、人とメギドを分断することができるように、
闇の剣にも他の聖剣には無い特別な力が与えられているのです。

一つは、「空間を切り裂き、闇へと至る」こと。

カリバーの最も代表的な能力で、言わば最光の「光あれ」に当たるスキルであると言えます。
闇から闇へと空間移動が可能なため、前カリバー上條大地も多用していました。

さらに、今回明らかとなった事実。
それは上條大地はこの力を使い賢人を「斬る」と見せかけて「闇へと送り込んでいた」ということ。
無慈悲にも親友である隼人の息子に手をかけたと見せかけたことも、賢人の身を案じるが故の決断だったでしょうか。

思えば、彼が最後に飛羽真に残した「闇黒剣月闇をお前に託す……」という言葉は、闇黒剣を使い、時が来たら賢人を呼び戻せという意味だったのかも知れません。


そしてもう一つ、「これから起こる未来を啓示する」こと。

歴代の闇黒剣月闇に選ばれしものが最も忌避した力、それがこの未来予知です。

未来予知というと無敵の力に感じるかも知れませんが、
この力の本質は「望むと望まざるとに関わらず、未来の災いを使用者だけに体験させる」ということ。

もとより大きな災いが起きない世であれば良いでしょうが、戦乱の世において、この力が如何に残酷で、使用者を孤独に追い込むことか。
今の賢人を見れば、それは火を見るよりも明らかでしょう。

そして最後の力、「他の聖剣を封印することができる」こと。

闇黒剣月闇に込められた強い願いを最も強く体現した、封印能力。

今回封印された音銃剣錫音は「音銃剣錫音エンブレム」に宿る聖なる力を引き出すことができず、またワンダーライドブックの力を具現化する刀身「スズネソウル」へと影響した封印のエネルギーは、変身能力をも奪います。

やがて全ての聖剣を封印し、世界を救うという賢人。

闇より舞い戻りし彼が歩む道の先には果たして何が待ち受けているのか。

混迷を極める剣士たちの運命は如何に……

（文責・湊 陽祐）