約100年後の仮面ライダー、ソウゴの夢の中に現る!
【EPISODE23の振り返り】キカイだー!2121
落第の危機を乗り越えるため、予知を発揮させようとするソウゴだったが……。その脳裏にはっきりと見えたのは遥か未来の出来事だった。
ソウゴが迷い込んだレトロ感溢れる不思議な町、そこは2121年の未来。この世界は、人の姿をした機械生命体・ヒューマノイズたちに支配されていた。わずかに生き残った人類は「人間保護区」と呼ばれる地域に集結。ヒューマノイズの襲撃に怯えながら暮らしていた――。
そんな絶望的な状況のなか、ひとりの男がヒューマノイズに立ち向かう! 自らもヒューマノイズでありながら、人の心を持つ青年・真紀那レント。またの名を「仮面ライダーキカイ」。レントは彼を兄のように慕うマルコら身寄りのない子どもたちを守りながら、ラジオから聞こえてくる情報を頼りに、残った人間たちが決起しようとしている希望の大地を目指していた。
初めて会うはずなのに、ソウゴのことを知っており、親しそうに話しかけてくるレント。そして、ソウゴも熱く気高いハートを持つレントに惹かれ、ふたりは絆を深めていく。
だが、相次ぐ激闘により、レントのエネルギーが著しく減少。充電のために衛星からのレーザー光を浴びていたところ、突如その光の色が変化し、レントが苦しみ出す。それを見るマルコの悲痛な叫び声が響く中、レントのプログラムは書き換えられ、暴走したキカイが、ソウゴや少年たちに襲いかかってくるのだった。
……と、いうのはソウゴが夢の中で見る出来事。幾多のアナザーライダーを撃破してきたソウゴは今、危機的状況にあった。
彼が直面しているのは学業という試練。高校卒業を懸けて追試に挑んだソウゴは、オーマジオウの力で問題を予見したが、いざ蓋を開けてみるとまったくの的外れ。追試の追試という温情を掛けられ、崖っぷちのなかで猛勉強に励むことになるが、睡魔に負けて2121年の夢を断片的に見ることとなる……。
だが、アナザーライダーの襲撃はソウゴの都合を考えてはくれない。樹木のような外見のアナザーライダーが街に出現。ゲイツに呼び出されたソウゴは、ジオウⅡの未来予知で難なくそれを撃破したが、不思議なことに契約者の姿がない。しかも、そのアナザーライダーの外見にソウゴは妙な既視感を感じていた。
そんな彼らの様子を離れた場所から怪訝そうに窺うタイムジャッカーたち……。このアナザーライダーは、タイムジャッカーたちが生み出したものではなかったのだ。
その後、同種のアナザーライダーが再び出現。ソウゴは2121年の夢の続きを見たことで、そのアナザーライダーが、仮面ライダーキカイをもとにしたアナザーキカイであると確信していた。戦闘後にそれをゲイツに話すソウゴだったが、呆れた様子のゲイツは、魔王が落第など洒落にならんとソウゴに勉強しろと帰宅を促す。
そんなソウゴを見送ったゲイツのもとにツクヨミ、そして白ウォズが現れる。ツクヨミはソウゴが得たオーマジオウの力の一端に恐れを抱き、ソウゴを倒すことを決断。白ウォズと行動をともにしていた。
ソウゴが見た夢はただの夢とは思えないとツクヨミは語り、白ウォズも魔王による予知夢ではないかと予想。そして、ゲイツに新たな力を与えるために必要な3つ目のミライドウォッチ、アナザーキカイから生まれるであろうミライドウォッチの入手を狙おうとするのだった。
困惑するゲイツだったが、今はアナザーキカイの情報を得るためクジゴジ堂に戻り、ソウゴを無理矢理眠りにつかせようとする。さっきまで勉強しろと言っていたゲイツの急な心変わりに混乱するソウゴだったがあっさりと眠りにつき2121年へ……。
手掛かりはまだ得ていなかったが、目を覚ましたソウゴはアナザーキカイと戦うゲイツとウォズのもとへ参上。まずはこの状況をどうにかせねばと、ジオウⅡの力でアナザーキカイを撃破する。すると突如、ソウゴの脳裏に新たな予知が見える! ウールがアナザーキカイへと変貌していく!?
そこへ現れたスウォルツとウール。スウォルツはアナザーキカイの残骸から蠢く顔部のパーツを掴むと……。
「ウール、逃げろ!」
ソウゴの声が響くがすでに手遅れで、スウォルツは意見を求めることなく、アナザーキカイのパーツをウールの顔に押し付ける。その誕生の経緯はわからずとも、利用できるだけで十分。スウォルツはウールを触媒にアナザーキカイの力を安定させて、ライドウォッチを作ろうと画策したのだ。
苦悶の声が轟き、ウールがアナザーキカイへと変貌していく。そして、誰がそれを手に入れるのか、奪い合いの始まりを宣言し、スウォルツは姿を消した。それを受けて立つというウォズはゲイツとツクヨミを連れて立ち去り、ひとりジオウⅡだけが残される。
その様子を離れた場所から見守る黒ウォズは、逢魔降臨暦を開きながら、孤独こそが魔王への高みに至る道である……と、ほくそ笑むのだった。
ピックアップ
仮面ライダーキカイ
ソウゴが夢の中で見た2121年に活躍している仮面ライダーで、機械生命体であるヒューマノイズの青年・真紀那レントが変身する。決め台詞は「鋼のボディに熱いハート! 仮面ライダーキカイ!」。機械らしいパワフルさと、頑強なボディが持ち味で、人類殲滅を狙うヒューマノイズたちを次々とシャットダウンしていく。戦いでエネルギーを消費すると、太陽光発電衛星から降り注ぐレーザー光で充電をする。
アナザーキカイ
仮面ライダーキカイから生み出されたアナザーライダー。クロス状の顔パーツが本体なのか、それが植樹に取り憑くことで、人型になり怪人化する。顔パーツがスパナ状なこととボディに「キカイ」「2121」と書いてあること以外、仮面ライダーキカイとは似ても似つかぬ外見をしているが、ソウゴはライダーアーマーをまとった際に、少しズレた解釈をして決め台詞や必殺技を放つため、このアナザーライダーがアナザーキカイだと認識できたのかもしれない。