神出鬼没のアナザーライダー。その秘密は鏡にあり!?
【EPISODE21の振り返り】ミラーワールド2019
失われたはずの鏡の中の異世界が復活し、絶対に倒せないというアナザーリュウガが出現。それに対処すべくソウゴに新たな力を与える黒ウォズの逆襲が始まる!
新たに出現したアナザーライダーは、攻撃を反射し、忽然と姿を消す性質を持っていた。その後、ツクヨミの調べにより、このアナザーライダーに襲われた人々は、すでに閉鎖されたwebニュースサイト「OREジャーナル」をフォローしていたことが判明。
3人で手分けして捜索するなか、ソウゴはとある釣り堀でOREジャーナル編集長だった大久保大介と出会う。誰もが発信者になれるこのご時世、時代に追い抜かれる形で閉鎖してしまったOREジャーナル。だが、あの頃の編集部には熱い仲間たちがいた。そう語る大久保は、その中でも得に熱かった男・城戸真司の名を懐かしそうにつぶやく……。
その後、ツクヨミ、ゲイツと合流したソウゴは、大久保から聞いた情報を元に真司のアパートを尋ねることに。だが、外から見た真司の部屋は、窓が目張りされ完全に塞がれるという異様な佇まいを見せていた。ドアの隙間から中を覗くと、ストーブの横で部屋の主・城戸真司が倒れているではないか。慌てて部屋に入る3人だったが、朦朧とする真司は差し込む光を見ると、迫り来る何かに怯えるようにして意識を失う。
真司を病院へと送り、クジゴジ堂に戻った3人はもう一度事件を洗い直す。そして、真司の部屋の異様な状況や事件の映像を確認したことで、アナザーライダーが鏡やガラスといった反射する物体から出入りしていることを突き止める。これで出現方法は判明したが、もうひとつの問題である反転してくる攻撃はどうすればよいのか……。
たったひとつだけ策があると語るゲイツ。それは、最初の攻撃の反射が自分に届く前にもう一度攻撃を叩き込むこと。だが、その後来るであろう強烈な反射により、自身の命の保証もないだろう、とも。
そして迎えた翌朝、ソウゴは黒ウォズから預かったという時計を順一郎から渡される。それは見たことのない銀色のライドウォッチだった。これはもしやと、深刻な顔で考えるソウゴの元に、ご機嫌な様子で現れた黒ウォズ。
彼の助言により、城戸真司はライダーとしての記憶を失った「仮面ライダー龍騎」であるが、アナザーライダー自体は失われた鏡の中の異世界から出現した存在であることが判明する。そして、それを倒すために必要なのが、ソウゴが今手にしている銀色のライドウォッチの力。
本来であればオーマの日にソウゴが使用し、オーマジオウへと覚醒するはずの、禁断とも言えるそのライドウォッチを使わなければならない……。
一方のゲイツとツクヨミも、アナザーライダーを倒すために、白ウォズの助力を得ようとしていた。それに対する白ウォズの答えは単純にして非情。ゲイツとともに真司が入院する病院へと赴いた白ウォズは、変身して真司の存在自体を消そうとする。そんなことは絶対に許されないとゲイツも変身してウォズを止めようとするが、ウォズはそれを甘いと諌めると、強烈な一撃でゲイツを吹き飛ばす。
逃げる真司をなおも追おうとするウォズの前に立ちはだかったのは、例のアナザーライダー。そして現れたウールがこのアナザーライダーの真実を語る。それは失われた鏡の中の世界に存在する、もうひとりの城戸真司=「仮面ライダーリュウガ」から生み出されたアナザーリュウガであると。
この世界の城戸真司を倒したとしても、そもそも存在しない異世界のアナザーリュウガは消えてしまうのだろうか? 珍しく焦るウォズを見てゲイツは決意する。アナザーリュウガを倒すためには、例の策を実行に移すしかないと……。
そんな悲壮な覚悟で必殺技の体勢に入ったゲイツを、急ぎこの場に駆けつけたジオウが制止する。そしてゲイツを犠牲にするくらいならと、ジオウは銀色のライドウォッチを起動させようとした。しかし、スイッチを押してもまったく反応がない。
その隙を突いてアナザーリュウガは鏡の中へと逃げようとするが、それに気付いたジオウはアナザーリュウガにしがみつき、両者は鏡の中へと消えていった。
ソウゴが気がつくと、そこはすべてが左右反転された鏡の中の異世界だった。焦るソウゴに声を掛けてきたのは、この世界の住人であるもうひとりのソウゴ。しかし、さすがは王の資質か、ソウゴはさして驚くこともなくもうひとりのソウゴに協力を要請する。だが、駆け寄ってくるソウゴを吹き飛ばし、異世界のソウゴは言う。
「俺はお前だ……。だがお前は俺ではない!」
ソウゴを完全否定した異世界のソウゴは、ジクウドライバーを取り出して変身! 顔の「ジオウ」の文字が左右反転したジオウがソウゴの前に現れ、危険を察知したソウゴもジオウへと変身。今、2人のジオウが激突する!!
ピックアップ
OREジャーナル
2002年頃に活動をしていたWeb情報サイトで、大手新聞社に努めていた大久保大介が真のジャーナリズムを追求するために独立して立ち上げた。身近なことから世相に斬り込む大胆な意見など、幅広い情報を扱っており、モバイル端末でも閲覧できる気軽さから人気を博していたのか、それなりの数の購読者がいたようだ。目の付け所は良く、優秀な記者やエンジニア、将来有望な若手記者なども在籍していたが、通信機器の発達により拡大していく情報社会に飲み込まれ、閉鎖を余儀なくされたようだ。
城戸真司
2002年、鏡の中の異世界・ミラーワールドで展開されたライダー同士のバトルロイヤルに巻き込まれ、仮面ライダー龍騎として戦った男。だが、ミラーワールド誕生の鍵となる女性・神崎優衣が、繰り返される不毛な歴史の中でミラーワールドが存在しない世界を選択したことで、戦い自体がなくなった。この世界の真司は、戦いのなかった歴史を歩んでいるため、仮面ライダー龍騎としての記憶がないのではないかと推測される。
鏡の中の異世界
ガラスや鏡といった何かを反射して映すものを通じてつながったもうひとつの世界で、現世とはすべてが左右反転している。見た目が左右反転した、現世の生物と同一の生物が一部存在しているようだが、性格は真逆なようだ。世界が出現する際には、甲高い耳鳴りのような不愉快な音が響き渡る。数千回に1回だけ、鏡が割れた瞬間に現世と繋がるとされており、ウールが門矢士から聞いた情報をもとに出現させた。