ソウゴとツクヨミが向かったのは、ツクヨミの世界の2058年。そこで知り得たのは数多ある世界の理!?
【EPISODE47の振り返り】2019:きえるウォッチ
ライドウォッチの破壊とともに生み出される各〝仮面ライダー世界〟の怪人たち。世界の破滅が始まるなか、ソウゴとツクヨミは2058年へと向かうのだった。
スウォルツの語る3つの選択肢の中にあった〝オーマジオウへの道〟。その言葉にソウゴは思わず硬直してしまう。と、その直後、地面が激しく振動! 地響きを立てながらせり上がって来る巨大な壁、それは『仮面ライダービルド』の世界に存在したスカイウォール。巻き込まれた人々は吹き飛ばされ、さらには各地に怪人・スマッシュが出現する。スカイウォールの出現を目撃し、動揺するソウゴ。気がつくとスウォルツの姿は消えており、声だけが響く。
「使命を果たせ。生まれながらの王としてな……」
翌日朝になり、ソウゴはクジゴジ堂に帰宅。心配顔の皆が出迎えてくれるが、ソウゴは一目散にウォッチダイザーの元へ。「……やっぱり」。見るとビルドライドウォッチが壊れている。スカイウォールの出現に何か関係あるに違いない。意を決したソウゴはツクヨミの手を取り、外へと連れ出そうとする。
ソウゴに何があったのかは、全員が薄々気づいていた。スウォルツはずっとソウゴを見守っており、機が熟した今を狙い、己が野望をあらわにした。スウォルツと接触し、ソウゴもそのことを知ったのだろう。だとしても、今は迂闊に動かないほうがいいと忠告するゲイツだったが、ソウゴはそれでもツクヨミ、いやアルピナに一緒に来てほしいと頼む。なぜその名を? と驚くツクヨミにソウゴは、
「アクアが、死んだ」
衝撃の言葉に皆が絶句するなか、ソウゴはツクヨミを連れ、外へと出ていくのだった。
とある高台。ソウゴとツクヨミの前には門矢士の姿があった。かつてツクヨミが士とともに行った別の時間軸の未来は、今いる時間と何か密接な関係があるはず……。そこに再び連れて行ってほしいと頼むツクヨミとソウゴ。見たくもない真実を知るかもしれないと忠告する士だったが、2人の気持ちは変わらない。了承した士はオーロラカーテンを出現させる。
ソウゴとツクヨミは2058年、ツクヨミの時間軸の未来にいた。以前ツクヨミが来たときと同じく、目の前には荘厳な佇まいの洋館が。2人が中に入り進んでいくと、やはり幼き日のツクヨミことアルピナの姿があった。ソウゴとツクヨミを見るや「また介入者?」と不愉快そうな顔を見せるアルピナ。だが、ツクヨミが自分は11年後のアルピナで記憶がない、話を聞いてほしいと必死の様子で告げると、アルピナも少し落ち着いた様子になる。続けてソウゴがこの世界に何が起こるのかという疑問に対し、答えは別の方向から来た。「教えてあげようか」と言う声の主はアルピナの兄、少年時代のスウォルツ。焦ってファイズフォンXを構えるツクヨミだったが、スウォルツは平然と語る。この世界はもうすぐ消えてしまうが自分が救ってみせる、と。いったいどうやってと聞くソウゴにスウォルツは答える。
「他の世界を滅ぼすんだよ。全部ね」
世界は数多存在するが、この世界だけ滅びるなど理不尽。ならば他のすべての世界を滅ぼせば、逆に生き残るのはこの世界。幻影なのか、大人と少年の姿を使い分けながらスウォルツは語る。他の世界すべてを滅ぼすためのシンプルな方法。それは世界をひとつに融合させること。自分たちの世界以外の各世界には、仮面ライダーが存在する。それをひとつにまとめれば、自ずと世界もひとつとなる。そう、そのために利用されたのが、常磐ソウゴだったというわけだ……。
話を終え、アルピナとともに立ち去ろうとする少年姿のスウォルツ。だが、ソウゴは話を続ける。妹のほうがスウォルツより力が強かったらどうするのか。そして、それは世界を救う助けになるんじゃないのか? そんなソウゴの言葉に反応を見せるスウォルツは
「違う!」
激昂するや急に大人の姿になり、「そんなことになったら妹の記憶を奪い、追放する!」と叫び、さらには「力が強い者が王になる。王になるのは俺だ!」と衝撃波を放ち、ソウゴとツクヨミを館の外へと吹き飛ばした。
スウォルツの怒りは収まらない。だったらここで決着をとファイズフォンXの銃口を向けるツクヨミだったが、どうしても引き金を引けない。そんなツクヨミに容赦なく強烈な衝撃波を撃つスウォルツ。これを喰らえばひとたまりもない!? そんな窮地に間一髪のところに割って入ってきたのは士。ツクヨミをかばい、衝撃波の直撃を浴びた士はその場に倒れ伏す。さらに追撃を加えようとするスウォルツだったが、そこにもうひとりの闖入者、海東大樹が現れる。海東は牽制の銃撃を放つと、さしものスウォルツも劣勢を感じ、その場から消えていった。
致命傷を受けて倒れる士。そこにソウゴ、ツクヨミ、海東が駆け寄る。
「ツクヨミ……お前を失うわけにはいかない」
そう言い残し、士は事切れた……。
なぜ自分をかばったのか、士の真意が理解できないツクヨミ。だったら本人に聞くしかないねと、意外と冷静な様子の海東が取り出したのは、アナザージオウⅡウォッチ。それを起動すると、士の時間だけが巻き戻っていく。傷が癒え、甦る士! だが、一方でアナザージオウⅡウォッチの副作用なのか、海東がアナザージオウⅡに変貌してしまう。さらにはまるで自身の欲望だけが増幅したかのように暴走し、「最後のお宝をもらうよ。士の命っていうね!」と士に襲いかかる。
変身能力を失い反撃できない士だったが、ソウゴにディケイドライドウォッチの返却を要求。なぜ今? となるソウゴだったが、言う通り士にディケイドライドウォッチを投げ渡す。こんなこともあろうかと、士はディケイドライドウォッチにディケイドの力を半分残しておいたのだ。力が復活し、士はティケイドに変身する!
ディケイドとアナザージオウⅡとの戦いはオーロラカーテンを抜け、元の時代へと舞台を移す。半分の力で勝てるのかな? と挑発するアナザージオウⅡ。ディケイドはそんな言葉は意にも介さず、ジオウに対抗するにはジオウの力だ! と、ジオウのライダーカードを取り出すと、仮面ライダーディケイドジオウにフォームチェンジ。それを見て驚くソウゴもディケイドジオウに促され、グランドジオウに変身! 2人は見事な連携攻撃を繰り出すと、アナザージオウⅡは爆炎に包まれた。煙の中からは体力を消耗させた海東が現れ、その場に倒れるが、転げ落ちるアナザージオウⅡウォッチが砕け散るのを見て「僕のお宝が……!」と叫ぶのだった。相変わらずの様子に、やれやれといった感じで海東に向けて手を伸ばすディケイド。助け起こされる海東は
「……士、感謝の言葉は口に出したまえ」
と言うが、それに対して何も答えないディケイド。
2人の不思議な関係性を垣間見たソウゴ。すると突然、グランドジオウライドウォッチから火花が走り、強制的に変身解除されてしまう。消えていくグランドジオウライドウォッチ。いった何が!? 「見て!」というツクヨミの叫びに空を見上げると、『仮面ライダー龍騎』の世界のミラーモンスター、『仮面ライダー響鬼』の世界の巨大魔化魍が空を舞い、街にはその他の仮面ライダー世界の様々な怪人たちが湧き出してくる。
まるで世界の終わりが始まったかのような光景に、「だいたいわかった」というディケイド。そして……
「この世界を……破壊する……!」
ついに世界の破壊者、ディケイドが決断を下した。
ピックアップ
出現した怪人たち
ソウゴとツクヨミが2058年に向かった一方で、ゲイツとウォズは困惑のなか怪人たちと戦っていた。登場した怪人は『仮面ライダービルド』よりスマッシュ、『仮面ライダードライブ』よりロイミュード、『仮面ライダーW(ダブル)』よりドーパント、『仮面ライダー鎧武/ガイム』よりインベス。
この4種の怪人たちが街を闊歩し、人々を襲っていた。そして、ロイミュードの番人であり死神とも呼ばれた魔進チェイサーが2人の前に現れたが……。
魔進チェイサー
魔進チェイサーことチェイスの正体は、クリム・スタインベルトがつくった機械生命体、プロトゼロ。ロイミュードのプロトタイプ版という位置づけになっており、ロイミュードが人類に反旗を翻した際、プロトドライブとして人知れずロイミュードと戦っていた。
だが、ハートロイミュードとの戦闘に敗北して改造されて魔進チェイサーとして生まれ変わり、ロイミュードの番人を名乗ることとなる。その後、仮面ライダードライブとの戦いを経て仮面ライダーチェイサーとなり、再び人類側の戦士としてロイミュードと相対した。
詩島剛とチェイス
『仮面ライダードライブ』の劇中内では、仮面ライダーマッハこと詩島剛はチェイスを一方的に憎んでいたが、激戦を経た結果、剛はチェイスの友情を感じ取った。ただ、剛はそれをチェイスに伝えることができなかったことを心の底から悔いており、その後はデータとして残ったロイミュードを復活できないかと苦心している。
なお、剛とゲイツの関係性は『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』で描かれているので、こちらも要チェックだ。