時を守る番人は、騒がしい怪人たち!?
【EPISODE39の振り返り】2007:デンライナー・クラッシュ!
不時着した時を超える列車・デンライナーを修理するのは順一郎!? そこに現れたアナザー電王との戦いのなかで、ソウゴは電王ライドウォッチを手にし、ついにすべてのライドウォッチが揃う!
ソウゴが帰宅すると、そこには目を疑う光景が。赤、青、黄、紫、色とりどりの怪人たちが食卓を囲み、賑やかな様子を見せていた。順一郎は自分が出した食事を楽しむ怪人たちににこやかな顔を見せ、ソウゴにお友達だよね? と聞いてくる。
ことの経緯はこうである。少し前、時を超える列車・デンライナーが不時着。そこに駆けつけたゲイツとツクヨミの前にデンライナーの中から現れたのが、時を旅し、時間を守る番人たちである彼らだった。赤い怪人・モモタロス、青い怪人・ウラタロス、黄色い怪人・キンタロス、紫の怪人・リュウタロス。彼らはゲイツとツクヨミに常磐順一郎に会いたいと告げると、ともにクジゴジ堂に向かい、今に至るというわけだ。
彼らの目的は、順一郎にデンライナーを修理してもらうことだった。それは無理だという順一郎だったが、「答えは聞いてない!」とリュウタロスが紫の光球に変化し、順一郎の身体に入っていく。すると、順一郎の姿が突然ファンキーな外見に変わり、口調も若々しくなる。どうやらリュウタロスに憑依されたようだ。そんな順一郎=リュウタロスを先頭に、怪人たちは賑やかにクジゴジ堂を出ていく。それを見て、心配顔のソウゴも後を追うのだった。
場所は変わってデンライナー内部。ソウゴが遠巻きから眺めるなか、いつもの姿に戻った順一郎が先頭車両に設置されたバイクを点検する。そこに何かがデンライナーに激しくぶつかったような衝撃が走る。
表ではアナザーライダーが現れ、デンライナーを攻撃していた。そこにゲイツが駆けつけて変身! アナザーライダーは、自分にはデンライナーが必要だ! と叫びながら、ゲイツと交戦する。そこにジオウ、そしてウォズも参戦し、ジオウがアナザーライダーの右腰部に「DEN-O」の文字を確認。アナザー電王だ。
敵は1体、一気に決めんとばかりに、ジオウはジオウトリニティにフォームチェンジしてアナザー電王を攻撃しようとするが、そこに突然、デンライナーとは違う列車が空から出現して割り込んでくる。その列車から降りてきたのは、黒いカラスのような外見の怪人とひとりの青年。その青年の顔を見てソウゴは
「あんたは……桐矢京介?」
と語りかけるが、青年はそれを否定。そして「お前がつくった最低最悪の未来を止めるために来た」と言い放ち、緑と黒のライダーに変身する。
ウォズの説明によると、彼は時を守る戦士「仮面ライダーゼロノス」なのだという。ゼロノスは身軽な動きでジオウトリニティを翻弄。その隙にアナザー電王がデンライナーに近づいていく。それを見たジオウトリニティは、まずはアナザー電王を止めないと! と言うと、意外にも聞き分け良くゼロノスはその提案を了承。ジオウトリニティとゼロノスの同時攻撃が炸裂し、アナザー電王は契約者と思しき青年の姿に。戦いはいったん決し、青年に近寄ろうとするジオウトリニティだったが、そこにオーラが出現し、青年を連れて逃走した。
ゼロノスに変身した青年と怪人を連れ、クジゴジ堂に戻ったソウゴたち。怪人は自身をデネブ、青年を桜井侑斗と紹介し、手製のキャンディを配っていく。侑斗はソウゴが最低最悪の魔王・オーマジオウとなり、世界を滅ぼす未来を見たという。それを聞いてゲイツはソウゴは魔王になどならないと否定。だが、侑斗はジオウが〝最強の力〟を手にしても、本当にそうならないと断言できるのかと反論する。そんな話を聞き、いつものように自分は最高最善の魔王になると言うソウゴだったが、侑斗は納得せず、デネブとともにクジゴジ堂を出ていってしまう。
侑斗の言葉に何やら思うことがあり沈黙するソウゴ。そこに何処からともなく赤い光球が入ってきて、ゲイツの身体に侵入。髪の毛が逆立ち一部には赤いメッシュが……ゲイツはモモタロスに憑依されてしまった。何事かとツクヨミが怪訝そうな顔をするなか、手伝いに来たというゲイツ=モモタロス。自分がニセ電王=アナザー電王を倒す! と勇ましく表に飛び出し、ツクヨミが後を追うのだった。
クジゴジ堂に残ったソウゴとウォズ。侑斗の言っていた最強の力は、おそらくライドウォッチを揃えることで手に入るのだろう。そんなに危ない力なのかと思い詰める一方で、それでオーマジオウに勝てる? とウォズに尋ねるソウゴ。そんなソウゴの問いに、ウォズは対等には戦えるだろうと答える。それを聞き、ソウゴの迷いは消え、改めて最強の力を手に入れると宣言する。
とある広場では、ゲイツ=モモタロスが荒々しい口調で叫びながら、アナザー電王を追っていた。この様子に何かおかしいと声を掛けるツクヨミだったが、ゲイツ=モモタロスは自分はモモタロスなんだから当たり前だ! とゲイツリバイブ 剛烈に変身する!
「俺、参上!」
ゲイツリバイブ 剛烈が見せた腕を仰々しく広げる決めポーズを見て、目を丸くするツクヨミ。そんなツクヨミなど眼中になしとばかりに、豪快な動きでアナザー電王を追い詰めていくゲイツリバイブ 剛烈。だが、そこにモグラのような外見の怪人が乱入し、アナザー電王を襲う。さらにその怪人が〝契約者〟と呼ぶ青年が現れると、アナザー電王はその青年の顔を見て「ユキヒロ」と呼ぶ。
そんな乱戦の場にソウゴとウォズが駆けつける。ウォズは怪人をイマジンと説明。契約者の望みを叶える存在なのだという。さらにそこに侑斗も現れ、ソウゴを止めると宣言してゼロノスに変身!
それを見たソウゴもジオウトリニティに変身する。すると……ジオウトリニティの空間の中では、朦朧とした状態のゲイツの横にモモタロスがいた。「てんこ盛りみたいなものか?」というモモタロスだったが、今はそんなことを気にしている場合ではない。ジオウトリニティとゼロノスが激突する。
一方、ユキヒロと呼ばれた青年はアナザー電王をタクヤと呼び、戦いを止めようとする。だがアナザー電王は「お前のせいで姉ちゃんは死んだ。俺は姉ちゃんを守る!」と叫ぶ。それを聞いて呆然とするユキヒロ。
そこに修理を終えたばかりのデンライナーが走り込んでくる。内部では順一郎やリュウタロスたちがはしゃいでいたが、アナザー電王の狙いはデンライナー。この状況はまずい! 焦るジオウトリニティが必殺技を炸裂させてゼロノスを変身解除に追い込みデンライナーに急ぐ。だが、すでに手遅れで、アナザー電王はデンライナー内に侵入していた。
すると、イマジンが「契約完了だ」と言う。ユキヒロが願ったのは、タクヤを助けることだった。タクヤはデンライナーを奪い、自分の望みを果たした。曲解ではあるが、確かにタクヤを助けている。契約が成立し、2つに分かれたユキヒロの中へと消えていくイマジン。何が起こったのかわからないジオウトリニティは変身を解除する。
ウォズの説明によると、イマジンは契約者の身体を使い過去へ飛んだのだという。何処へ行ったのかは電王ライドウォッチがあればわかると言うが……。すると、ゲイツの体からモモタロスが出てくる。怒るゲイツを尻目に、これのことかと見せたのは電王ライドウォッチ。必要ならやるよと投げ渡す。ソウゴがそれをキャッチし右手に持った瞬間、電王ライドウォッチが光を放ち、もう片方の手に新たなライドウォッチが出現する。それは黄金に輝くグランドジオウライドウォッチ。ついに出現した最強の力……!?
ピックアップ
イマジン
決してつながることのない未来から来たエネルギー体で、人間と契約・憑依することで、砂のように不安定だが肉体を得ることができる。契約者の望みを叶えることで完全な肉体を得ることができ、その契約者の記憶を辿って過去へと飛ぶ。最終的な目的は自分たちの存在する未来に繋げるために過去で暴れることだが、モモタロスらのようにそれに抗う型破りなイマジンも存在する。
なお、大澄ユキヒロと契約したイマジンは、モグラのような外見のモールイマジン。
時の列車
時を守る番人たちは、〝時の列車〟と呼ばれる過去や未来、自在に時間移動可能な列車に乗って行動。仮面ライダー電王はデンライナー、仮面ライダーゼロノスはゼロライナーに乗車している。
普段は異空間の中を走行しているが、イマジンといった時を乱す者が現れると、その時間に急行し現実世界に出現。そこでは進行方向に合わせて自動的にレールが出現するため、地面だけでなく空中も走行可能だ。普段は自動走行だが、任意に運転したい場合は、先頭車両にあるバイク型コントローラーに跨って操作する。
デネブキャンディ
『仮面ライダー電王』において、桜井侑斗は変身の度に人々から少しずつ忘れられていく宿命を背負っていた。そのためデネブは侑斗と接した記憶を少しでも残しておくため、事あるごとに接した人々に「侑斗をよろしく」と言ったり、手製のキャンディ、通称〝デネブキャンディ〟を配り、侑斗と仲良くしてもらうようにしていた。
侑斗自身はそんなデネブに煩わしい素振りを見せていたが、それは彼の性格が天邪鬼なだけで、他人の見ていないところでは侑斗のデネブへの接し方は豹変。兄弟のように、親子のように仲が良い姿を見せていた。