カブトゼクターが新たな資格者を選ぶ!
【EPISODE38の振り返り】2019:カブトにえらばれしもの
地球に迫る超巨大隕石。これを破壊するために宇宙の力を駆使しようとするソウゴとウォズだったが、地獄兄弟がそれを妨害する。一方で門矢士とともに2058年に飛んだツクヨミは、謎の少女と少年に出会う。
ツクヨミと門矢士は2058年の未来に来ていた。目の前には洋館がそびえ立つ。おそらくここは、かつてツクヨミが住んでいた場所だろう。そう語る士は、いつの間にか白い服に特徴的な高い帽子を被ったコックの姿になっていた。
2人が洋館へと入ると、そこにはひとりの少女が……。ツクヨミが声を掛けるが、少女はツクヨミを時間を越えてきた介入者と呼び、時間を止めて拒絶。そこに黒服の少年が近寄ってくる。
「お兄ちゃん」
少女にそう呼ばれた少年は、少女を連れてどこかへと去っていった。今の2人はまさか!?
そこに現れたのはスウォルツ。この場にツクヨミを連れてきた士に苛立ちの顔を見せるスウォルツは、衝撃波を放ち士を館の外へと吹き飛ばす。そしてスウォルツがツクヨミに差し出したのは、フォーゼライドウォッチとギンガミライドウォッチ。スウォルツは急ぎ元の時間に戻り、隕石落下を阻止しろと言う。困惑するツクヨミに対し、
「お前と時の王の力が共鳴するとき、新たな時代が誕生する」
そんな不可解な言葉を残し、スウォルツは去っていった。
士とともに元の時間へと戻ったツクヨミが空を見上げると、超巨大な隕石が地上に迫っているのが目に入る。これがスウォルツの言っていた隕石!? 2つのライドウォッチを届けるため、ツクヨミはソウゴたちのもとへと急ぐのだった。
時間は少し遡る……。宇宙空間にてジオウ フォーゼアーマーの必殺技で粉々に破壊した巨大隕石の背後から、新たに超巨大隕石が出現。焦るジオウはウォズからの連絡を受け、いったんクジゴジ堂に帰還する。
ソウゴを前に、ウォズが図解を交えながら力説する。あの隕石を破壊するには、ジオウ フォーゼアーマーでウォズを宇宙へと運び、ウォズギンガファイナリー タイヨウフォームが発する高熱で内部から破壊するしかない。わかったと理解したソウゴだったが、ひとつ気になることが。少し前まで一緒に戦っていたはずの加賀美の姿がない……。実はソウゴが宇宙にいる間に、加賀美は影山に捕まってしまっていた。
影山が残したという置き手紙に従い、ソウゴとウォズは指示された場所へ到着。縛られる加賀美を前に、影山は宇宙の力=フォーゼライドウォッチとギンガミライドウォッチをよこせと迫る。そのふたつをソウゴとウォズが投げ、影山が気を取られた瞬間……。あらかじめ伏せていたコダマスイカアームズが影山を襲い、タカウォッチロイドが加賀美の拘束を切る。そして自由になった加賀美がガタックに変身するが、そこにアナザーカブトが現れ、ガタックを一蹴! 影山もパンチホッパーに変身し、アナザーカブトとの連携でガタックは変身解除へと追い込まれた。そして、パンチホッパーとアナザーカブトは2つのライドウォッチを手に何処かへと消えていった。
ソウゴ、ウォズ、加賀美、クジゴジ堂に戻った3人。そこにゲイツも合流し、今後の対策について論じる。このままでは地球崩壊を待つばかりだが、タイムジャッカーはそんなことまで望んではいないはず。
改めてこの事件を整理すると、地球を狙っている主犯格はワームである。だとすると、加賀美のいる世界と、自分たちの世界が混ざり合っているのではないだろうか。ウォズの憶測に、ゲイツも士が同じようなことを言っていたことを思い出す。ならばタイムジャッカーはなぜ矢車をアナザーカブトに選んだのか? 皆の意見を聞いていた加賀美は、もしかしたら自分のせいなのか? と思案するのだった。
実際、矢車と契約したウールは、地球の崩壊を望んでなどいなかった。影山を襲撃し、2つのライドウォッチを奪うと、ウールはスウォルツのもとへと向かう。悔しいがこれをウォズに渡すしか手はないのか……。そう思案していると、スウォルツが無言でライドウォッチをウールから取り上げ、何処かへと去っていく。そう、スウォルツは2058年にいるツクヨミのもとへと向かい、これを渡したのだ。
とある公園。空を見上げている加賀美にソウゴが近づく。かつて自分は「仮面ライダーカブト」になれず、カブトに勝ったこともない。だからこそ、タイムジャッカーは矢車をアナザーカブトにしたのだろう。そんなことを言う加賀美をソウゴが勇気づける。加賀美は立派な戦士であり、自分が王様になったらみんなを守る仕事につけたい、と。ソウゴの言葉を聞き、アイツでもそんなことは言わなかったと懐かしそうに語る加賀美。
そこにツクヨミが駆け付け、ソウゴにフォーゼライドウォッチとギンガミライドウォッチを渡すのだった。
その頃、ゲイツとウォズはアナザーカブト、パンチホッパーと交戦していた。激戦により4人は変身解除し、そこにソウゴと加賀美が到着。この場をゲイツと加賀美に任せ、ソウゴはウォズを連れて宇宙へ向かおうとする。それを阻止せんとする矢車と影山。
「変身!」
この場にいる6人がそれぞれライダーへと変身。そして、ジオウ フォーゼアーマーがウォズギンガファイナリーを連れて宇宙へとテイクオフ!
地上での戦いは続き、ガタックとキックホッパーのライダーキックが交差。この対決はガタックに軍配が上がり、キックホッパーは変身解除されるが、矢車はすぐにアナザーカブトへと変化した。やはりカブトには勝てないのか。ガタックはアナザーカブトに圧倒され、変身解除されてしまう。だが、ソウゴの励ましが効いたのか、加賀美は「俺は戦士だ!」とすぐに力強く立ち上がる。……と、そこに宙を切り裂くように何かが飛来した。それはカブトの変身者のみが手にできるカブトゼクター!
「俺を認めてくれるのか……」
カブトゼクターは加賀美が伸ばした手の中に収まった。加賀美は一度は諦めたはずのカブトへと変身を遂げ、クロックアップを発動! それを見たゲイツリバイブ 剛烈も疾風へとフォームチェンジし、超高速空間での戦闘が始まった。ゲイツリバイブ 疾風がパンチホッパーに必殺技を炸裂させ、カブトがアナザーカブトにライダーキックをヒットさせる。爆炎が立ち上り、ついに激戦に終止符が打たれた。
だが、宇宙の騒動は未だ解決していない。ウォズギンガファイナリー タイヨウフォームが発する高熱で溶けながらも地球へと迫っていく隕石。空を見上げ不安な顔を見せるツクヨミだったが、スウォルツの言葉を思い出すと空に手を掲げる。するとその手から放射された光が隕石を包み込み、その動きを止める。そしてついに隕石に大きなヒビが入った。それを見たジオウは今だ! とばかりにジオウトリニティにフォームチェンジすると、必殺技を炸裂させる。その一撃によりついに隕石は破壊され、粉々に砕け散った。
事件は終わり、クジゴジ堂に戻ったソウゴは、加賀美から別れ際にカブトゼクターから変化したカブトライドウォッチを譲渡される。そして、ゲイツはツクヨミに士とともに何を見たのかと聞くが、ツクヨミは「今はまだ……」と口をにごす。
順一郎が疎開しようと思ってつくった大量のおにぎりを前にソウゴたちが途方に暮れていると、そこに何故か外から電車の汽笛のような音が……。慌ててソウゴたちが表に出ると、空から赤い列車が走り込んでくる光景が目に入るのだった。
ピックアップ
マスクドライダーシステム
ワームと戦う組織・ZECT が開発した戦闘用強化スーツが、仮面ライダーカブトを代表するマスクドライダーシステムである。変身者は昆虫の形をした自律型アイテムであるゼクターと、それを受けるベルトやブレス型のアイテムがセットになったツールを使用して変身する。
なお、ゼクターは変身者として認められた者のもとへと自動的に飛来。自身がカブトになりたいと願った加賀美新は選ばれず、カブトゼクターは「天の道を往き、総てを司る男」を自称する青年・天道総司の手に収まった。
世界を越える力を持つ門矢士
門矢士=仮面ライダーディケイドは、オーロラカーテンを越えることで時間だけでなく別の世界=パラレルワールド間を行き来できる。
なお、この能力は『仮面ライダーディケイド』時には持っておらず、士が拠点としていた光写真館にある写真スタジオの背景紙を変えることで、光写真館ごと別の世界へと移動していた。また、士は別の世界に行くことで何らかの役割が与えられ、その世界に侵入した時点で服装まで変わってしまう。
兄弟ラーメン
地獄兄弟が食べていたカップラーメンで、『仮面ライダーカブト』でも2人の代名詞的な食べ物として登場していた。弟が味噌味で兄貴が塩味。10 年以上前から存在し、今も売られていると考えるとなかなかのロングラン商品だが、パッケージに“極”“令和”とあるため、若干中身はリニューアルされているのかもしれない。