響鬼を名乗る青年がソウゴたちを鍛え上げる。
【EPISODE33の振り返り】2005: いわえ!ひびけ!とどろけ!
鬼を目指していたというソウゴの小学校時代の同級生。その師匠は「仮面ライダー響鬼」だった……はずだが!?
クジゴジ堂にてゲイツ、ツクヨミを前にカレンダーを見ながら深刻な顔のウォズ。来るべき4月28日は、ウォズにとって勝負を懸けなければならない、最も大切な日だった。それは常磐ソウゴの誕生日! 我が魔王にふさわしき盛大な祝福とはどのようなものか……悩むウォズ。そこにソウゴ、そしてソウゴの小学校時代の卒業アルバムを持った順一郎がやってくる。
卒業アルバムをめくりながら、この頃からソウゴの夢は王様だったと言う順一郎。呆れるツクヨミだったが、ソウゴによると、同級生にもっとすごいヤツがいたという。名前は鼓屋ツトム、彼の将来の夢は「鬼」になることで、卒業文集には尊敬する師匠の名は「ヒビキ」と綴られていた。もしかしてこれは「仮面ライダー響鬼」のことなのでは?
思わぬところで新たなライドウォッチの手掛かりを見つけたソウゴとゲイツは、ツトムの家へと向かう。そこに鬼のような外見のアナザーライダーが襲ってくる。その胸には「HIBIKI」の文字が……仮面ライダー響鬼を基にしたアナザー響鬼だ。変身したジオウは鬼には古代の力で対抗だとクウガアーマーを、ゲイツは魔法が有効だろうとウィザードアーマーを纏う。その様子を橋の上からうかがう影……。それはタイムジャッカーのウール。
アナザー響鬼が繰り出す2本の金棒による力強い攻撃に苦戦するジオウとゲイツ。戦闘中に合流したツクヨミも心配顔で見つめるなか、そこにギターのような武器を持った男が乱入してくる。
「鬼の不始末は鬼がつけるっス」
男は左腕のブレス・音錠に付けられた弦を弾いてそれを高々と掲げると、緑のボディに黒の隈取の仮面ライダーに変身! 鬼を名乗るこの男が響鬼なのか? ジオウの憶測をよそに、緑のライダーはギター型の武器による荒々しい斬撃でアナザー響鬼を追い込んでいく。そしてトドメの必殺技を繰り出そうとした瞬間! どこからともなく火炎の一撃が放たれてきた。その隙を突いてアナザー響鬼は逃亡。響鬼と思しき緑のライダーもそれを追う。
変身解除したソウゴとゲイツ。響鬼がアナザー響鬼を倒そうとしているのか? そんなことを話しながら訝しむソウゴとゲイツ、ツクヨミの前に、茶色いジャケットを着た、右腰に音叉のようなものを下げた青年が現れる。彼によると緑のライダーは響鬼ではなく「仮面ライダー轟鬼」。そして桐矢京介、自分こそが響鬼だと語るのだった。
その後、ソウゴたちは京介を連れてクジゴジ堂へ帰宅。ソウゴたちの事情を聞いた京介は、もし響鬼ライドウォッチが入手できたら、それをソウゴに預けることは承諾。ただし、ソウゴたちに鬼としての資質があるのか、それを見極めてからという条件付きだが。
鬼への覚醒。それは己の身体を極限まで鍛えた者のみが到達できる過酷な道である。そのために課せられたのは太鼓の特訓。鬼にとって太鼓とは地を清め、邪気を払いすべての生命を祝福する大事な儀式である。最初は皆乗り気でなかったが、その〝祝福〟という言葉にウォズが反応。喜々として特訓を受け入れ、ソウゴ、ゲイツ、ウォズの3人は太鼓の特訓へ向かうことに。そして、ツクヨミはアナザー響鬼への手掛かりがないかと、轟鬼に変身していたトドロキを探すこととなった。
とある湖の側にある特訓場。これで誕生日を盛大に祝福できると異常なテンションで太鼓を叩くウォズ。そのウォズの様子に怯えるソウゴと呆れるゲイツは、京介の指導のもとでベンチプレスに挑戦。だが、慣れない鍛錬にソウゴの肉体は悲鳴をあげ、早々にリタイア気味になる。情けないと声を掛ける京介に対して、王様になるために響鬼ライドウォッチが必要だというソウゴ。京介はそんなソウゴに対し、叶えられずに絶望するだけなら、出来もしない夢など見ないほうがいいと語る。京介の人生にいったい何があったのか……これ以上の詮索をやめるソウゴ。
そこにツクヨミが現れ、皆にトドロキがアナザー響鬼と戦っていると報告。それを聞きソウゴ、ゲイツが飛び出すように現場へ向かい、京介がそのあとを追う一方で、ウォズは一心不乱に太鼓を叩き続ける。ツクヨミがソウゴたちに合流するよう言うが、今、自分がやらねばならぬことは、魔王に相応しい祝福である! と、ウォズは太鼓を叩くことをやめない。そのウォズのあまりの身勝手ぶりに、ついにツクヨミの苛立ちが頂点に達する。
「そんなことをしても、絶対にソウゴは喜ばない!」
ウォズの祝福は単なる自己満足に過ぎないという、あまりにも核心を突いた言葉を残し、ツクヨミはひとりでソウゴたちを追う。祝福といえばウォズであるはず! いったい自分の何が間違っているというのか!? ウォズはツクヨミの言葉に大きく動揺し、苦悩し始めるのだった。
ソウゴとゲイツが戦いの場に駆けつけたとき、ウールの助力を受けたアナザー響鬼の攻撃により、轟鬼はすでに変身解除されて倒れているところであった。トドロキの窮地を救うため、ソウゴはジオウに変身してエグゼイドアーマーを纏い、ゲイツはゲイツリバイブ 剛烈に変身する。アナザー響鬼の金棒の打撃力にパワーで対抗しようという作戦だ。それが功を奏し戦いを優勢に進めたジオウは、ジオウⅡにフォームチェンジして一気に勝負を決めようとする。だが、なぜかそこに京介が割って入ろうとする。しかし、その手はすんでのところで届かず、ジオウⅡの必殺技がアナザー響鬼に炸裂! そして爆炎の中から現れたアナザー響鬼の契約者、それは鼓屋ツトムだった。驚いたジオウは変身を解除し、互いを確認し合うソウゴとツトム。だが、その再会劇はウールによりあっさりと遮られ、ソウゴは動きを止められる。
ツトムをアナザー響鬼にしたウールの目的。それは師匠である響鬼を誘き寄せ、その力を奪うこと。その思惑通り、響鬼=京介は現れた。ウールは再びアナザー響鬼ウォッチをツトムに埋め込むや、アナザー響鬼は復活! それを見た京介がやむを得ないとばかりに飛び出すと、腰の変身用音叉、音角を弾いて額に当て、鬼の姿へと変身する! 京介が変身した鬼の姿は銀色のボディに紫の隈取をしていた。明らかに自分が知っている響鬼とは違う……困惑するソウゴ。そして、アナザー響鬼の攻撃を受け、京介変身体は吹き飛ばされて膝をつく。そこにトドロキが現れて叫ぶ。
「あいつは響鬼でもなんでもない。響鬼を襲名できなかったただの鬼だ」
ただの鬼とはいったい……。混迷する状況に、言葉を失ってしまうソウゴであった。
ピックアップ
鬼戦士
古来より自然の中に出現し、現代では妖怪として伝承されている怪物「魔化魍」たちと戦っているのが、仮面ライダー響鬼を代表する鬼戦士たちである。肉体を極限まで鍛えることで人を超える力をその身に宿し、特殊な音波を受けることで、頭部に角を持つ戦闘形態へと変身する。
鬼は奈良県吉野に本部を置く「猛士」という組織に所属。猛士は全国各地に支部展開されており、魔化魍が出現すると、長年蓄積されたデータに基づいて鬼たちを派遣する。また、鬼は襲名制となっており、ベテランの鬼は弟子をとって後進を育成。響鬼、轟鬼といった名は一人前になった鬼に与えられるコードネームで、弟子は基本、師匠の名を受け継ぐこととなる。
音撃
鬼たちは楽器型の武器を使用し、そこから放たれる清めの音「音撃」を撃ち込んで、魔化魍たちを鎮める。音撃武器は太鼓、管、弦の3種があり、魔化魍の種類に応じてどの音撃武器が有効なのか変わってくる。鬼たちは基本的に師匠が得意とする音撃武器を継承して自分の専門とするが、修行中にはひと通り3種の音撃武器の練習をしている。
なお、太鼓に関しては魔化魍に最接近しないと効果的に清めの音を打ち込めないため、太鼓のエキスパートは他の鬼から尊敬の目で見られているという。
仮面ライダージオウ クウガアーマー
ジオウがジクウドライバーにクウガライドウォッチを装填することで出現するクウガアーマーを纏った姿。クウガライドウォッチは、映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』にて、2000年におもむいたゲイツが九郎ヶ岳遺跡にて超古代の戦士に触れることで入手した。
その後、クウガライドウォッチはソウゴに託され、ジオウはタイムマジーン内で使用。ジオウがクウガ―アーマーを纏うとともに、タイムマジーンはクウガモードに変形。巨大なアナザーライダー、アナザークウガと激戦を繰り広げた。