進化した人類、アギトのアナザーライダーが増殖!
【EPISODE31の振り返り】2001: めざめろ、そのアギト!
アナザーアギトを使役するスウォルツの狙いとは? そして、ツクヨミに秘められた力の一端が解放される!?
クジゴジ堂のリビングに集まるソウゴ、ゲイツ、ウォズ、ツクヨミ。テーブルに並べられる数々のライドウォッチを前に、ソウゴはオーマジオウの宣告に従い、残りすべての仮面ライダーのライドウォッチを集めることを宣言する。
ついに覇道を歩むことを決意したと喜ぶウォズに対し、オーマジオウの言いなりになることを快く思わないゲイツ。だが、ソウゴがライドウォッチを集める気になったのは、今のままではオーマジオウに太刀打ち出来ないからだと説明する。とはいえ、いったいどうやってライドウォッチを集めるのか。そんな疑問を投げかけるツクヨミに対し、ウォズは魔王となるソウゴがライドウォッチを持つのは必然。それは自ずと集まってくるだろうと語るのだった。
そんななか、順一郎が帰宅して皆の会話に参加。世の中物騒だとテレビをつけると、そこでは警視庁の特殊部隊「G3ユニット」が、アナザーライダーに襲われているニュースが流れていた……。
ソウゴたち4人はアナザーライダーの調査に向かうことに。手掛かりを求めてタブレットを操作するツクヨミは、警察の施設内でアナザーライダーが出現したことから、G3そのものがアナザーライダーの狙いであることに気づく。そんな冴えているツクヨミの過去を知りたくなったソウゴは、何気なくツクヨミのレジスタンス時代について尋ねる。すると、ウォズから帰ってきたのは意外な事実だった。
実はツクヨミはレジスタンス参加前の記憶を失っており、「ツクヨミ」という名前もコールサインのようなものだという。それを聞き、触れてはダメなところにに触れてしまったかとバツの悪そうな顔をするソウゴだったが、ツクヨミはあまり気にしていないとソウゴに気遣いを見せる。
その後、4人はG3ユニットの演習場に到着。そこではやはりアナザーライダーがG3部隊を襲っていた。ソウゴたちに気がつき、下がっていろと叫ぶG3ユニットの隊長らしき男。だが、大丈夫というツクヨミの言葉に続き、ソウゴ、ゲイツ、ウォズがアナザーライダーの前に立ち変身! 戦いの中でジオウが胸に刻まれた「2019」「AGITΩ」の文字を見て、怪訝そうに「アギオメガ?」と呼ぶ。そんなソウゴの言葉にウォズがそれはアギト、すなわち今戦っているのは「仮面ライダーアギト」を基にしたアナザーアギトであると説明。
激戦が続くなか、アナザーアギトに攻撃されたG3の1体が、別のアナザーアギトに変貌。アナザーアギトが持つ増殖するという能力に一同は驚く。そして、その様子を離れた場所から見ていたスウォルツが呟いた。
「アギトはひとりじゃない」
別のG3が攻撃され、3体目のアナザーアギトに変貌。そのアナザーアギトはさきほどソウゴたちを制止したG3ユニットの隊長・尾室隆弘に狙いを定めだ。「危ない!」その間に割って入るツクヨミの叫びが轟くと、突如時間が静止し、アナザーアギトの動きが止まる。いったい何が起こったのかと困惑するツクヨミ。それを見ていたウォズ、そして離れた場所にいるスウォルツだけがこの異変に気がついていた。
これは間違いなくタイムジャッカーが持つ力……!? 時間が元に戻り、ツクヨミを狙うアナザーアギトをウォズが攻撃。その後、劣勢と感じたのか3体のアナザーアギトは撤退していき、混乱の中にいるツクヨミをウォズがじっと見つめるのだった……。
戦い終えて、4人はクジゴジ堂に帰宅。ソウゴは次なる手掛かりを求めて、仮面ライダーアギトに接触するとことを提案する。ただ、宛てはないからネットで検索するというソウゴに呆れるゲイツだったが、「レストランAGITΩ」の情報がヒットする。仮面ライダーアギトとの関係性を調べるため、そこにはソウゴとゲイツが行くことに決定。
一方で先ほどの戦闘での出来事を気にして塞ぎ込むツクヨミに対し、ウォズが声を掛ける。間違いなくツクヨミが時間を止めたのを目撃したというウォズの言葉に、ツクヨミはさらに戸惑い顔を見せる。
レストランAGITΩを訪問したソウゴとゲイツ。出迎えてくれた従業員の女性に対し、「仮面ライダーアギトさんはいますか?」と直球の質問を投げかけるソウゴに呆れ返るゲイツ。ソウゴは「王様になるためにアギトに会わなきゃいけない」という、さらに相手が困惑しそうな質問を続けるが、その女性は「アギトって、翔一くんのこと?」と返してくる。やはり関係があったかと喜ぶソウゴは、その翔一に会いたいと言うが、あいにく翔一は海外修行中で留守。仕方なくその場をあとにするソウゴとゲイツだったが、その直後にレストランAGITΩに一本の電話が掛かってくる。それは翔一からの帰国の連絡だった……。
仮面ライダーアギトこと津上翔一は、かつてともに戦ったG3ユニットの襲撃事件を知り、日本に戻ってきていた。従業員の女性は、かつてアギトとなった翔一の最大の理解者である風谷真魚。そして真魚は、アギトに会いたいという青年が訪問してきたことを翔一に告げる。
道を行くソウゴとゲイツにウォズが合流し、尾室から再びアナザーアギトの出現連絡があったことを報告。急ぎ現場に向かうと、そこではG3ユニットの隊員たちが複数のアナザーアギトに襲われていた。変身した3人は負傷者を尾室に任せてアナザーアギトとの戦闘を開始する。各々、アナザーアギトを対処していたが、ジオウⅡの判断により、この場は皆の力を結集するべきだとトリニティライドウォッチを取り出す。そしてジオウ、ゲイツ、ウォズの力を合わせた三位一体のジオウトリニティにフォームチェンジをする。
そして、アナザーアギトたちに戦いを挑もうとするが、ソウゴの覇道の証として世に喧伝をと、この状況のなかでウォズが堂々たる名乗りを宣言! そのあまり場違いな姿にG3ユニットの面々はおろか、アナザーアギトまで困惑し、場の空気が凍りつく。ソウゴも赤面するがそれも一瞬、改めて激戦が始まった。
その頃、とある川沿いではツクヨミが物思いにふけっていた。そこにスウォルツが現れ、お前の力を見せてみろとアナザーアギトにツクヨミを襲わせる。必死で逃げるツクヨミに対して本名を尋ね、記憶を失っていることを指摘するスウォルツ。やはりスウォルツは何か知っている!? 徐々にアナザーアギトに追い詰められ、絶体絶命のツクヨミだったが、そこに暗がりからひとりの男が近づいてくる。腹部には光り輝くベルト……津上翔一。彼は仮面ライダーアギトへと変身し、ツクヨミを救おうとする。
だが、それこそがスウォルツの狙いだった。アギトをおびき寄せて仮面ライダーの力を奪う。ジオウトリニティと戦っていたアナザーアギトたちもいつの間にか姿を消しており、アギトの周囲へと集結する。複数のアナザーアギトに囲まれるアギト。まさに絶体絶命の状況であった……
ピックアップ
アギト
かつて存在した2人の神、光の力と闇の力。闇の力は〝人類〟という最高傑作の生命を誕生させ、ペットのように愛でていた。だが、光の力は人類を自由にすべきだと主張。やがて2人の神は戦いを始め、光の力は敗れた。だが、光の力は絶命寸前に人類の中にある種子を蒔き、それに覚醒して「アギト」となった者たちが闇の力を打倒するだろうと予言する。
そして幾星霜かの時が流れ、人類の中から超能力者=アギトとして覚醒した者たちが出現。長き眠りについていた闇の力も目覚めの時を迎え、使徒たる怪人「アンノウン」を使役し、アギトの絶滅を画策した。
レストランAGITΩ
人類の中からアギト=異端が生まれるということは、それに選ばれなかった者たちからの反発が生まれるのは必然。そんな絶望的未来も予想されるなか、アンノウンとの過酷な戦いを経た津上翔一は、アギトとしての宿命を受け入れて人の中で生きていくことを決意。その覚悟の象徴こそが、アギトの名を掲げた「レストランAGITΩ」といえるだろう。翔一を精神的に支えてきた風谷真魚も翔一の意思を尊重し、レストランAGITΩのオープン後は少し距離を置いていたが、2019年現在では彼女も従業員になっている。翔一の周囲では、アギトと人類がより密接な関係性を築いているということをうかがわせる。
G3ユニットと尾室隆弘
人類の敵となりうる未確認の生物に対抗すべく誕生した警察の特殊部隊、それがG3ユニットである。アギトとアンノウンが戦っていた時代では、指揮官にしてG3の開発者でもある小沢澄子、主にデータ分析のオペレーションを担当した尾室隆弘、そしてG3装着員の氷川誠の3人で組織されていた。
現在、G3ユニットの隊長となっている尾室は気弱で優柔不断な面もあり、小沢のライバルでアギトを敵視する北條透の誘いに乗って、自身がG3装着員となったこともあった。だが、最終的には長く共に戦った仲間や、自分たちを助けてくれたアギト=翔一を信頼。小沢と氷川の元に戻り、彼らの戦いを支えた。