オーマの日、到来! 世界は滅びに向かうのか!?
【EPISODE30の振り返り】2019:トリニティはじめました!
剣崎一真と相川始。運命という檻に囚われた2人が決着する瞬間が訪れるとともに、ジオウは驚くべき姿へと進化し、オーマの日を迎える。
ジオウとツクヨミの眼前では、仮面ライダーブレイドと仮面ライダーカリスの戦いが続いていた。ブレイドが繰り出す強烈な攻撃がカリスに直撃し、その余波がアナザーブレイドにまで届く。ダメージを受けたアナザーブレイドは吹き飛ばされ、契約者と思しき女性の姿となった。
「天音ちゃん……」
カリスの発した名に心当たりがあるのか、ブレイドは我に返ったように冷静になり、カリスもその場から立ち去る。アナザーブレイドだった女性もそれを追いかけ、そこにはブレイド、ジオウ、ツクヨミが残された……。
クジゴジ堂には一足先にゲイツと黒ウォズが帰宅していた。そこにブレイドの変身者である剣崎一真を連れたソウゴとツクヨミが戻ってくる。
剣崎の説明によると、ブレイド=剣崎一真とカリス=相川始はジョーカーと呼ばれる存在であり、互いに戦い合う宿命にある。そして、その戦いに決着が着いたとき、世界は滅びへと向かう。剣崎と始はその宿命に抗い、静かに暮らしていたはずだった。だが、アナザーブレイドの契約者である女性、栗原天音を守るために始は変身し、その封印は破られた。天音は過去に繰り広げられた戦いの最中、始がその身を懸けて守り続けた少女。あれから約15年の時が流れたが、始の想いは変わらない……。
世界の滅び、それが白ウォズの狙い……!? どう対処すべきか皆が沈黙するなか、「これは俺たちの問題なんだ」と、剣崎はクジゴジ堂を出ていくのだった。
4人は改めてブレイドとカリスの戦いを止める道を模索していた。そこに現れた順一郎が修理を頼まれたという年代物のカメラを見て、ソウゴは気がつく。アナザーブレイドの出現場所は撮影スタジオだったと。街中の撮影スタジオを探れば、始の情報が得られるかもしれない。4人はゲイツとツクヨミ、ソウゴと黒ウォズに分かれ、街へと繰り出す。
その後、ゲイツとツクヨミの調査により、始はカメラマンとして、さまざまな撮影スタジオを転々としていたことが判明。そして、ゲイツとツクヨミは撮影スタジオのスタッフから、始からもらったという山荘「霧双荘」が写った絵葉書を渡される。始の居場所の手掛かりは掴んだ。連絡を受けたソウゴと黒ウォズも、急ぎ霧双荘へと向かうことに。
その道すがら、黒ウォズはソウゴに過去の関係を引きずる天音の心の弱さを指摘する。だが、それを弱さと言うなら、黒ウォズとゲイツも同じなのではないか。ソウゴが過去、いや未来のことをツクヨミから聞いたことを知り、口を濁す黒ウォズ。そして、未来ならこれから変えられるという、ソウゴが続けた言葉に対し、黒ウォズは何も言い返せない。
ソウゴたちが霧双荘に到着する少し前、そこでは始と天音は再会していた。始が黙って自分の元から去ったことを責める天音。だが、始が撮ったという数々の美しい写真を見て、始がひとりになって歩みを進めたことで、本当の自分自身になれたことを理解する。そんな天音に対し、始は自分と同じよう、天音も本当の自分自身になってほしかったと語る。
そこに突如剣崎が割って入り、ブレイドに変身! 始もカリスに変身し、戦いが始まった。自分の想いが間違っていたことに気がつき、戦いを止めようとする天音。だが、そこに白ウォズが乱入し、天音に向けて謎の力を注ぎ込む。後悔の念に囚われる天音の姿は、アナザーブレイドへと変貌していく……。
アナザーブレイドはまるで暴走したかのようにブレイドとカリスに猛攻撃を仕掛ける。反撃できない2人は為す術がなく、仮面ライダーの力も吸収されてしまう。2人のジョーカーの力がアナザーブレイドに集束してひとつとなった。それは即ちバトルファイトの終焉、世界の破滅の始まり。
ソウゴと黒ウォズがゲイツと合流し、そこに白ウォズが現れた。暗闇が空を覆い、滅びの始まりを宣言する白ウォズ。その言葉を聞いたソウゴは、ゲイツと黒ウォズを先に行かせ、自分は白ウォズと話すと言う。
走り去るゲイツと黒ウォズを横目に、ソウゴは白ウォズに問う。白ウォズが目指していた未来とは何だったのか? なぜ世界そのものを終わらせようとしているのか?
「勝手に未来を決めつけるなって言っているんだよ!」
自身の目的を曲げて未来に絶望する白ウォズに怒りを覚え、語気を強めるソウゴ。敵であるはずの自分にエールを送るような言葉に、白ウォズは思わず絶句してしまう。
自分の思いを伝え、ゲイツと黒ウォズの元へ向かおうとするソウゴだったが、白ウォズがそれを呼び止める。差し出したのはジオウⅡライドウォッチとゲイツリバイブライドウォッチ。共鳴する2つのライドウォッチに白ウォズの力が注がれ、新たなライドウォッチが出現する。その名もジオウトリニティライドウォッチ。そして、このライドウォッチを使いこなせれば、自分もソウゴのことを認めようと告げ、戦いへと送り出す。
一方、アナザーブレイドと戦うゲイツは、自身の正直な気持ちを黒ウォズにぶつける。黒ウォズのことは気に入らないが、過去に拘る自分も気に食わない。だからこそ、ジオウとともにつくる新たな未来が見てみたい、と。そして、その想いに同調する黒ウォズ。2人は並び立って変身する。
だが、アナザーブレイドは強敵で、ゲイツとウォズの2人がかりでも歯が立たない。そこに合流したジオウがジオウトリニティライドウォッチを取り出し、ジクウドライバーにセットする。すると……。
暗天の中、ジオウの頭上に力強く輝く王の星「レグルス」が出現。大地を貫くように光が降り注がれる。その光はゲイツとウォズにも注がれ、3人はまばゆい光に包まれた。そして誕生したのはジオウの新たな姿、ジオウ、ゲイツ、ウォズが三位一体となった「仮面ライダージオウトリニティ」。3人の意識がひとりの仮面ライダーに共有され全員が困惑するなか、新たな姿の誕生ということで黒ウォズが曖昧すぎる祝辞を宣言! そして、3人の力がひとつになった強烈な必殺技が炸裂し、アナザーブレイドは撃破された。天音の無事を確認した始は、君に何かあったら俺はいつでも駆けつけるという言葉を掛ける。そして転がり落ちるブレイドとカリスのライドウォッチ。それを剣崎がソウゴに譲渡する……。
その頃、いつの間にか皆の前から姿を消していた黒ウォズは、白ウォズと対面していた。天空には光り輝くレグルス。そう、今この瞬間こそ新たな「オーマの日」の訪れ。もはや黒ウォズも白ウォズも知らない未来がこれから始まろうとしていた。そして、この瞬間は2人のどちらが未来に存在するのか、それが決まる時の訪れでもあった。
白ウォズは魔王=ソウゴが新たにつくる未来への期待、そして野望秘めしスウォルツへの忠告に続き、
「君の未来が闇に包まれぬことを祈る……」
そう言い残し、静かに消えていく。
一方、ソウゴとゲイツが黒ウォズの行方について話していると、彼らの前に海東大樹が現れる。その手にはこの世界のとっておきのお宝、白ウォズの未来ノートがあった。そして、海東がオーロラカーテンを出現させると、その揺らめきの先にオーマジオウの姿が!?
張り詰めた空気のなか、オーマジオウは身構えるソウゴに向け、「すべてのライドウォッチを手に入れるのが王への道である」と宣告するのだった。
ピックアップ
仮面ライダージオウトリニティ
ジオウがジオウライドウォッチとジオウトリニティライドウォッチをジクウドライバーにセットしてフォームチェンジした姿。ジオウ、ゲイツ、ウォズ、3人の仮面ライダーの能力がひとつのボディの中に宿っており、それぞれ意志を切り替えながら戦う。サイキョージカンギレード、ジカンジャックロー、ジカンデスピアといった、それぞれのライダーの武器も召喚可能で、宿った意志に応じて得意な武器を操りながら戦う。
ついに迎えたオーマの日にジオウトリニティが誕生したことで、ソウゴがオーマジオウになることは避けられたのか……。この先の未来から目を離すことができない。
海東大樹
お宝を手に入れるために世界を巡り歩く怪盗で、仮面ライダーディエンドに変身する、もうひとりの“通りすがりの仮面ライダー”。かつて門矢士のあとを追うなかで、「仲間との友情」という他に類を見ない宝を手にした。
かなり偏屈で自分の正直な心をなかなか表に出さないというやっかいな性格をしており、他者から自分の真意を理解してもらえないことも多い。それが不満となって心の奥底へと溜め込まれていき、限界を迎えた時に歪んだ形で爆発させてしまうこともあった。
バトルファイトの終焉
ジョーカー(アンデッド)の肉体的特徴として、体内には緑色の血が流れているというのがある。今回の戦いにより剣崎と始は仮面ライダーの力をソウゴに譲渡し、人間と同等の存在になったと考えられる。その証拠として、剣崎と始は戦いを終えたあとに傷口から赤い血を流していた。これによりジョーカーそのものの存在が消え、バトルファイトは終演を迎えたのだろう。戦う運命から解放され、剣崎、始、そして天音はようやく未来へと進むことができるようになったと信じたい。
今週のアイテム
ジオウトリニティライドウォッチ
ジオウⅡライドウォッチ、ゲイツリバイブライドウォッチに白ウォズの力が融合して誕生した。ジオウライドウォッチとともにジクウドライバーにセットすることで、ジオウトリニティに変身する。