蘇った幼き日の恋心が悲劇の再開を招く……。
【EPISODE29の振り返り】ブレイド・ジョーカー!?2019
新たに始まった4人の共同生活に乱入してきたのは、お宝求めし怪盗ライダー。そして、救世主誕生を諦めた白ウォズが思わぬ行動に出ようとする。
ある日の朝のクジゴジ堂。食卓を囲むソウゴ、ゲイツ、ツクヨミ、そして新たに黒ウォズが加わり、更に賑やかになった朝の光景が繰り広げられていた。ゲイツと黒ウォズが些細なことで揉めるなか、テーブル上に並ぶ妙に豪華な朝食が気になるツクヨミ。何かあったのかと順一郎に尋ねようとするが、キッチンから出てきた人物は、順一郎ではなく謎の青年だった。不審がる一同をよそに、飄々とした物腰のその青年は「僕の心づくしを楽しみたまえ」と、仰々しい言葉を残して姿を消す。
呆気にとられたままのソウゴがふと脇の棚を見ると、ライドウォッチダイザーからすべてのライドウォッチが消えている。まさか!? 盗まれたことに気がついたソウゴとゲイツは、急いで青年の後を追う。
ようやくライドウォッチ泥棒に追いついたソウゴとゲイツ。青年が銃のようなものを向けて威嚇してきたため、変身しようとする2人だったが、肝心のライドウォッチがない! そこに後を追って合流してきた黒ウォズが、青年の正体について語る。彼は「仮面ライダーディエンド」。変身者はあの仮面ライダーディケイド、門矢士とも深い関わりのある男、海東大樹……。
ライドウォッチを取り戻すため、ゲイツが黒ウォズに変身するように言うが、黒ウォズはそれを拒否。だが、ソウゴからの要請も受け、渋りながらも変身する。対する海東も銃型のネオディエンドライバーを使い、仮面ライダーディエンドへと変身! この戦いは決着がつかずにディエンドは姿を消したが、激戦の最中、幾つかのライドウォッチが地面にばら撒かれた。
それを確認する一同だったが、肝心のジオウⅡライドウォッチ、そしてゲイツリバイブライドウォッチがない。さらに、ゲイツライドウォッチまで……。さっさと変身しないからだと黒ウォズに詰めよるゲイツだったが、黒ウォズはまったく意にも介さない。過去の因縁まで持ち出して揉める2人に「それは未来の話じゃないの?」と横やりを入れるソウゴに、さすがのウォズも辟易とするなか、ツクヨミが合流。新たなアナザーライダーが出現したことを知らせるのだった。
アナザーライダーが現れたのは、とある撮影スタジオ。そのアナザーライダーは大剣を持った、いかつい騎士のような姿をしており、背には2019の文字が……。真っ先に駆けつけたソウゴが変身して戦うものの、やはりジオウⅡでなければ倒すことができず、アナザーライダーに逃げられてしまう。
ウォズの見解によると、アナザーライダーの正体はアナザーブレイド。2004年の仮面ライダーではあるが、背の2019の文字から、今の時代に生まれた可能性が高いという。だとすると、ジオウⅡライドウォッチがなくとも、オリジナルの「仮面ライダーブレイド」を探し、ライドウォッチを譲渡してもらえばアナザーブレイドを倒すことが可能。ゲイツは仮面ライダーブレイドを探そうと提案するが、それは自分とツクヨミが担当するとソウゴが志願する。そして、ゲイツは黒ウォズとともに仮面ライダーディエンドを追うように指示するのだった。
街を行くソウゴとツクヨミ。ツクヨミはゲイツと黒ウォズが協力しあえるわけがないと言うが、それに対しソウゴは、共同生活が始まり、多少強引にでも協力できる状況をつくりたかったと答える。そして、ずっとソウゴが気になっていたのは、未来におけるゲイツやツクヨミと黒ウォズの関係。それを尋ねると、ツクヨミが重い口を開きはじめた。
3人はかつてオーマジオウと戦うレジスタンスの仲間であり、黒ウォズはゲイツとツクヨミの上官的立場だった。だが、スパイとしてオーマジオウの元に潜り込んだはずの黒ウォズが、レジスタンスに偽りの情報をもたらしたことで、仲間たちに多大な犠牲が……。その話に思わず絶句するソウゴだったが、偶然通りかかった撮影スタジオから悲鳴が響き、重い空気をかき消す。そこにはアナザーブレイドの姿が!
一方のゲイツとともに行動する黒ウォズは、何かに導かれるように何処かへと向かっていた。おそらくこれは白ウォズの未来ノートの力。そして辿り着いた先には海東、そして白ウォズの姿があった。ウォズとディエンドが戦う傍らで、白ウォズはゲイツに救世主としての道を歩むよう最後の説得をするが、ゲイツはそれを頑として拒否。ならばこの世界は破滅させるしかないと不穏な言葉を残し、白ウォズはその場から消えた。
その後、ゲイツを利用しようとする黒ウォズ、黒ウォズを信じないゲイツ。そのチグハグな関係性が結果的に妙なコンビプレイを生み、ディエンドからゲイツライドウォッチの奪還に成功する。だが、ジオウⅡライドウォッチとゲイツリバイブライドウォッチは、すでに白ウォズの手に渡ったと聞かされるのだった。
同じ頃、アナザーブレイドと戦うジオウはアナザーブレイドの大剣の圧力に押されていた。ならばと鎧武アーマーを纏って対抗するが、そこに異彩な雰囲気を醸し出すコート姿の男が現れる。
「始さん……」
その男の姿を見たアナザーブレイドの動きが止まった。男は取り出したカードを腹部のバックルにスラッシュさせると、黒い姿の仮面ライダーへと変身。そして、アナザーブレイドを守るようにジオウへと攻撃を加え始めた。困惑するジオウにさらなる追撃が繰り出されようとするが、そこへもうひとり、ボロボロの服を纏った眼差し鋭い男が乱入してくる。
「剣崎……!」
その姿を見て驚愕する黒いライダー。男もカードとベルトのバックルらしきものを取り出して使用すると、青と銀の仮面ライダーへと変身した。
「再び出会ってしまった以上、戦う運命は避けられない!」
黒いライダーは「仮面ライダーカリス」こと相川始、青と銀のライダーは「仮面ライダーブレイド」こと剣崎一真。 最後のひとりになるまで戦い合わなければならない〝バトルファイト〟という宿命に囚われた、絶対に出会ってはならない仮面ライダー。だが今、2人は再会し、バトルファイトが再開された――。
ピックアップ
仮面ライダーディエンド
海東大樹が召喚器であるネオディエンドライバーにディエンドライダーカードをセットし、カメンライド(召喚)することで変身した仮面ライダー。また、ネオディエンドラバーは主人公ライダー以外のライダーカードをセットしてカメンライドすることで、最大3体までそのライダーカードに描かれた仮面ライダーを味方として召喚できる。
召喚用のライダーカード以外にも、透明化のインビジブルや弾丸を連射するブラストといった技を発動するアタックライドや、必殺技を発動するファイナルアタックライドといったカードも有している。
仮面ライダーブレイドと仮面ライダーカリスの因縁
かつて繰り広げられたアンデッド同士が戦うバトルファイトにおいて、ジョーカーである相川始が勝者となった。だが、イレギュラーな存在であるジョーカーが勝つことは、すべてをリセットする破滅の日が始まることを意味していた。
仮面ライダーブレイドである剣崎一真は、自身をジョーカー化することで、破滅の日を止めたが、アンデッド同士は戦わなければならない宿命にある。過酷な戦いの中で友情を深めていった剣崎と始だったが、2人が再び出会うことは許されないはずだった……。
ハカランダ
牧歌的なログハウス調の外見が特徴的な喫茶店で、かつては栗原天音の母、栗原遥香が経営していた。雪山で息を引き取った遥香の夫の最期を相川始が看取っており、その際に渡された遥香と天音の写真を頼りに始はハカランダへと流れつき、居候となった。
幼い天音はミステリアスだが心優しい始に惹かれ、淡い恋心をいだいていたが、始はアンデッドとの戦いの後、ハカランダを出ているようだ。
今週のアイテム
ネオディエンドライバー
銃型のアイテムで、海東大樹が仮面ライダーディエンドに変身したり、ライダーの召喚や技を発動するのに使用する。仮面ライダーディケイド時のディエンドライバーよりも性能が強化されており、色もメタリックブルーが占める割合が多くなっている。