ウールを救うため!? 意外な面々が一時共闘!
【EPISODE24の振り返り】ベスト・フレンド2121
アナザーキカイの対処方法を探すため、夢の中を彷徨うソウゴ。だが、もうひとつ乗り越えなければならない試練。追試の追試の日も迫っていたのだった。
2121年、機械生命体ヒューマノイズが支配する絶望の世界で、真紀那レントこと仮面ライダーキカイと絆を深めたソウゴ。だが、敵の策略によりキカイが暴走し、何処かへと姿を消した。レントとともに行動していたマルコら少年たちは、それでもレントは友達だと信じ、再会を願いラジオから聞こえる集合ポイントを目指す。
だが、そのラジオ放送も敵の罠だった。集合ポイントはヒューマノイズに占拠されており、襲い来る魔の手からマルコたちを守るため、ソウゴはジオウⅡに変身。そして、奮戦するジオウⅡの前にキカイが……。
完全に自我を失い、マルコまでその手に掛けようとするキカイ。ジオウⅡはやむなく必殺技を炸裂させ、ほかのヒューマノイズと同様にキカイをシャットダウンさせる。そしてキカイは崩れ落ちるように膝を付き、活動を止めた。
動かないキカイを見て、やっぱりレントは機械だったのかと落胆するマルコ。そんなマルコの姿が今の自分の状況と重なったのか、ソウゴはマルコを励ます。ゲイツとツクヨミ、ずっと一緒にいた仲間と今は対立しているが、きっといつか本当の仲間になれるはず。自分はそう信じているから、マルコもレントを信じなきゃダメだ、と。そして、それを聞いたマルコもソウゴにこんな言葉を贈る。
「『WILL BE THE BFF』だね」
それはかつてレントがマルコに教えてくれた「やがて永遠の友だち(ベスト・フレンド・フォーエバー)になる」というおまじないの言葉だった。
……というのは、追試の追試を乗り越えねばならないソウゴが、猛勉強の合間に夢の中で見た出来事。
そんなある朝、ゲイツが意外な面々を連れてクジゴジ堂を訪問。ツクヨミと白ウォズ、そしてオーラ! オーラはアナザーキカイに変貌したウールを助けたいと願い、白ウォズに協力を求めたという。最終的な目標は違えど、打倒アナザーキカイという意味では今、彼らの狙いは同じ。にぎやかなメンバーで協力体制を敷くことに少しうれしそうなソウゴは、アナザーキカイに対抗する手段を探すため、夢の中へ……。
そこでいったん解散した一同だったが、ツクヨミはクジゴジ堂を出ていく前にやらなければならないことがあった。ソウゴ=ジオウを倒すと決めた以上、自分もゲイツももうここにいることはできない。謝罪と感謝の言葉を重ねて順一郎に別れの挨拶をするツクヨミ。
そんな彼女を見て順一郎は、ソウゴにはこれまで友達と呼べる存在がまったくいなかったと語る。だからこそ、同世代の3人で暮らせたことは本当にうれしかったはずだと、ツクヨミに対し逆に感謝の言葉を述べるのだった。そして、ソウゴが子どもの頃に友達代わりにしていたロボットの玩具を渡す。その背には「WILL BE THE KING(やがて王になる)」の文字が……。
ツクヨミが見守るなか、眠っていたソウゴが目を覚まし、ついにアナザーキカイに対抗する手掛かりを掴む。それは機械を制御できるパスワードの入力。マルコとレントが友だちになった言葉「WILL BE THE BFF」この言葉を書き込むことで、アナザーキカイは活動をストップするはず! 興奮気味に話すソウゴだったが、それを聞いたツクヨミは、順一郎から渡されたロボットの玩具をじっと見つめていた。
そして作戦が実行に移される。白ウォズが未来ノートの力でアナザーキカイを呼び出すと、ソウゴ、ゲイツ、白ウォズがライダーに変身! 3人のコンビネーションによりアナザーキカイを吹き飛ばし、オーラが時を静止させる。そしてジオウⅡがアナザーキカイに近づき、胸に「WILL BE THE BFF」と入力してオーラが時の流れをもとに戻すが……。残念ながらソウゴの目論見は外れ、アナザーキカイが再び暴れ出してしまう。
正解のパスワード。それはツクヨミが知っていた。幼き日のソウゴが大切にしていたというロボットの玩具に書かれた文字「WILL BE THE KING」だと。
それを聞き、アナザーキカイにパスワードを入力したのは、ゲイツが本当にこれでいいのかと躊躇するスキを突いて時間を止めたオーラ! アナザーキカイがウールの姿へと戻り、アナザーキカイウォッチが誕生する。だが、オーラの本当の狙いはウールを助けることなどではなかった。それはスウォルツをも出し抜き、ウールを自分の傀儡とすること。アナザーキカイウォッチを埋め込まれ、再びアナザーキカイへと変貌してしまうウール。
すると突然時空が歪み、すでに未来を見ていたジオウⅡが、アナザーキカイウォッチがつくられる前の時間に巻き戻す。自分が躊躇するとどうなるのか、それを理解したゲイツがアナザーキカイにパスワードを打ち込むと、ウォズの持つブランクミライドウォッチがキカイミライドウォッチに変化。ウォズはそれを使ってフューチャーリングキカイにフォームチェンジすると、アナザーキカイを完全撃破したのだった。
悔しがるオーラは、元の姿に戻りながらも複雑な気持ちを抱かざるを得ないウールとともに姿を消し、この争いの勝者となった白ウォズは、ゲイツとツクヨミを連れてその場を去った。そしてまたもやソウゴだけがひとり残される……。
それからどれくらい時が流れたのか、ふと気がつくとソウゴは2121年の未来にいた。ソウゴは膝をつき動かなくなったキカイに「WILL BE THE BFF」と入力。すると、キカイは活動を再開し、レントの姿へと戻った。マルコたちに囲まれ、笑顔を見せるレント。
「ありがとうソウゴ。やっぱりお前は俺のBFFだ」
やっぱりって? 困惑するソウゴだったが、レントたちは光の中へと消えていく……。
ソウゴが「はっ!」と目覚めると、まさに追試の追試の真っ最中。焦るソウゴだったが、そこには見たことのある問題が並んでいた。かつてオーマジオウの能力で見た予知は、なんと今回の追試だったのだ。試練を乗り越えて上機嫌のソウゴは、帰宅途中に出会った黒ウォズに事の顛末をうれしそうに話すのだった。
その様子をゲイツとツクヨミが離れた場所から見ていた。ツクヨミの表情は冴えない。ソウゴは時を操るだけでなく、未来を創造する力まで持ってしまったのではないだろうか。そこからアナザーキカイは生み出され、だからこそパスワードは、ソウゴの思い出にある「WILL BE THE KING」……。
そんなことを語る2人の前に現れた白ウォズは、ついにこのときが来たとシノビ・クイズ・キカイ、3つのミライドウォッチを重ねる。そしてついにゲイツを救世主へと導くとされるゲイツリバイブライドウォッチが誕生した。
ピックアップ
真紀那レント
2121年の未来において、仮面ライダーキカイに変身する青年。機械生命体ヒューマノイズから人類を守るために戦っているが、自らもヒューマノイズであり、元々は人類を狩る側であった。マルコら少年たちとの出会いにより人の心が芽生え、仮面ライダーキカイになったと考えられる。
ロボットのようにぎこちない動きをするが、時折見せる人間らしい笑顔の似合うナイスガイ。
仮面ライダーウォズ フューチャーリングキカイ
仮面ライダーウォズがキカイミライドウォッチをビヨンドライバーにセットしてフォームチェンジした姿。スパナ、ドライバー状のアイテムを使うことで、近くにいる一般人を機械のような姿に変化させることができ、彼らを忠実な僕として使役する。専用武器のジカンデスピアは、特殊な形態を使わず、基本フォームと同じくヤリモードを操って戦う。
ソウゴの底知れぬ力
EP17の仮面ライダーシノビの件からもわかるように、ソウゴは未来を予見できる力、すなわち時間を超越する能力に少しずつ開花しつつあった。だが、仮面ライダーキカイの件はそれだけに留まらず、夢の中からアナザーキカイを生み出すという創造の力まで発揮した。孤独の中にあった幼少期のソウゴが、玩具のロボットに強い願いを込めて書いたと思われる「WILL BE THE KING」の文字。それがキーとなり、未来に存在する仮面ライダーキカイ、さらにアナザーキカイが誕生したのだろう。
そして今、ツクヨミはその力に恐怖し、ソウゴを倒そうと思いつつある。