カリバーにライドブックを奪われ、なおもピンチのセイバー達を助けたのはソードオブロゴスの刀鍛冶・大秦寺こと仮面ライダースラッシュだった。
新たな剣士と共にカリバーを退けたがライドブックは奪われたまま。そして、飛羽真はカリバーが語った「お前が見ているものが真実とは限らない」という言葉に引っ掛かりを覚える。そしてソフィアもまたカリバーの正体が賢人の父・富加宮隼人ということに疑問を感じていた。
それに対して賢人は再び父のことを想い、一人考えに沈む。飛羽真と倫太郎がその様子に気づくが、賢人は15年前に父がしたことを思い出し２人と距離を取ろうとする。そしてサウザンベースからの使者・神代玲花が賢人に接触する。
一方のカリバーとストリウスは、新たなライドブックの完成まであと一歩のところまで来ていた。様々な思いと思惑が交錯する中、若い剣士達は再びカリバーに挑む。

15年前の事件とカリバーをめぐって揺れ動く仲間たち。そして次回、この先の物語に関わる大切な約束が結ばれます。監督にも今後も回想で使われる大事なシーンになることをお伝えして撮っていただいた約束。若いキャストも剣に思いを乗せて良いシーンになったと思います。そして、そこから怒涛の展開が。それぞれの気持ちを激しいアクションと主題歌に乗せて盛り上げる坂本演出。そして最後には衝撃の事実が発覚！ここから物語が加速していきます。

(文責・高橋一浩)

〜キャラクター紹介〜
第9章で登場したキャラクター&キャストをご紹介いたします。

大秦寺哲雄：岡宏明

ソードオブロゴスに所属するライダーたちの聖剣のメンテナンスを一手に任されている刀鍛冶であり、同時に音銃剣錫音を使う音の剣士である。寡黙で少し人見知りなのだが、聖剣やワンダーライドブックのことになると周りを忘れて自分の世界に入ってしまう一面もある。仮面ライダースラッシュに変身後は後の先を取るような静的な剣術を得意とするが「ブレーメンのロックバンド」ワンダーライドブックを使用すると性格が豹変してテンションがぶち上がってしまう。

大秦寺哲雄を演じるのは、制作発表会見の副音声にてオジンオズボーン篠宮さんにもイジられて、早くもファンフェイバリットな俳優となっている岡宏明くん。現場でもスーツアクターさんに小道具にと仮面ライダーの世界を作り上げるもの全てに興味津々。本当に一緒に作っている側の人なのか？と思うほど楽しそうに過ごしております。本番の直前までスタッフやキャストと和気藹々と話して飄々としている彼ですが、カチンコがなれば即座にスイッチオン！！俳優の顔を見せてくれます。
変身後の仮面ライダースラッシュのスーツアクターを務めてくださるのは森博嗣さん。キラメイジャーでは巨大ロボの豪快なアクションや邪面師のコミカルなお芝居をみせてくれていましたがセイバーでは静と動を意識した、しなやかでキレのあるアクションに加えて、さらにはテンション爆上がりモードのイっちゃってるお芝居まで、、、。岡くんと森さんのキャラクターの融合も楽しみにご覧ください。

神代玲花：アンジェラ芽衣

ノーザンベースと対極の南極に拠点を置くサウザンベースに所属するソードオブロゴスの女性。神山飛羽真の視察と倫太郎たち、ノーザンベースの剣士たちに接触するために現れたのだが、その真意はまだ不明である。
演じるのは地上波でのお芝居は初めての披露となるアンジェラ芽衣さん。演じる役の神代玲花と本人は似ても似つかないほどちょっと天然でとっても愛嬌のある女性です。クールビューティーで怪しさ全開なキャラクターを体当たりで演じてくれます。これからの展開は彼女に掻き回されるかも？？な注目キャラクターです！

アヒルメギド：関智一

皆さんお待ちかね〜！
特撮声優と言えば？と問われれば間違いなく五指に入る常連かつ、ご自身も特撮大好きの関智一さんが満を持して仮面ライダーセイバーに参戦！
しかもアルターライドブック「見えにくいアヒルの子」から生まれたアヒルメギドは、これまでのメギドを超える一人６役演じ分け！
しかし、そんな高いハードルもなんのその、遊び心を加えながら難なく飛び越していく関さんの姿はまさに圧巻の一言でした。（ディレクションブースは終始笑わされて続けていました）
そんな関さんのご出演は、実は坂本監督たっての希望によるもの。
数々の特撮作品でご一緒してきたお二人だからこそ、監督は役者を想定したキャラ作りができ、また、演者は監督の希望を完璧に理解して演技で応える好循環。正しく戦友と呼ぶに相応しいお二人なのでした。
そして、来週の第10章では生き残った見えにくいアヒルメギドが進化！？？
ベテラン二人の遊び心を、まだまだ皆さんに楽しんでいただけそうです。

～現場通信～
第9章「重なり合う、剣士の音色。」ご視聴ありがとうございました。

9章の演出を担当してくださったのは坂本監督。坂本監督らしさが詰まった、今までとはまた違うセイバーの魅力を引き出してくださった回だったのではないでしょうか。

セイバーでは初となるアクション変身を、飛羽真、倫太郎、賢人の3人で挑戦しました。キャストたちも初めての本格アクションで、手数を覚えるのに苦労しながらも、最後は「もっとやりたいです！」と楽しそうに撮影をしておりました。
また変身してからのセイバーVSカリバーではGoPro Fusionを利用し、CG合成もあいまった派手派手な１カットアクションを魅せてくれましたし、坂本監督らしくセイバー、ブレイズ、エスパーダがメギドを倒す際には必殺技からのリアル大爆発も盛り込んでくれました。

ソードオブロゴスのサウザンベースから来た謎の使者、玲花を演じるアンジェラ芽衣さんもクランクイン！
現場で「（須藤）芽依ちゃん！立ち位置入って！」と言われるたびに自分のことが呼ばれていると思って立ち位置に急いで向かってくれます。間違えるのも当然なのですが、「私じゃなかった。」とかわいらしくはにかみながら待機スペースに戻ってきます。
そんなおちゃめで天然み溢れるアンジェラさんですがカチンコがなるとそれまで柔らかかった表情が一転！一気にかっこよくキメキメの表情と雰囲気を作れるのは「さすがはモデルさん」というところでしょうか。
まだ謎が多く登場シーンも少なかった初登場回でしたが、次回の玲花は何やら賢人に接触している！？これから徐々に明かされていく彼女と組織の謎にも注目です。

そしてハイライトはなんと言っても大秦寺の仮面ライダースラッシュへの初変身！！
ここまでガチの仮面ライダーオタクから本物の仮面ライダーになった人が今までいたでしょうか？制作発表のときから「仮面ライダーに変身したい！」と言っていた岡くんの気持ちのこもった、変身時のセリフ通りの「満を持して登場」となりました。

普段は好きなこと（聖剣のこと）になると自身が人見知りなことも忘れ、周りも見えなくなるほど熱中しちゃうオタク気質な大秦寺が、ブレーメンのロックバンドワンダーランドブックを使用すると急にテンションがアゲアゲになってしまうという、高低差ありすぎて耳がキーンとなるような二面性キャラを岡くんが見事に演じてくれました。
アフレコでは特撮好きでよく見て研究しているからなのか、初めてでは普通、どの役者さんも手こずるアクションボイスや敵にやられるダメージボイスも、坂本監督が「ほんとに初めて？」と驚くほどとても上手にこなしてくれました。
テンションが上った状態のスラッシュを演じる際も「たとえばこんなワードを言ったらどうでしょう」と自ら提案して、恥ずかしさの欠片も見せず、ビブラートを奏でながら超ノリノリで楽しそうに声を入れてくれました。

アイテムを使うとテンションが急変するキャラクターも企画チームが、これは面白いのではないか、と思ってやりたいことリストに入っていたキャラ作りだったのですが、岡くんの思い切りの良さとあまりの振り切り具合に、「これは視聴者さんに受け入れられるのだろうか…」と若干心配になっているホームページ執筆中の筆者でしたが、皆様、いかがでしたでしょうか？楽しんでいただけましたか？
皆様が大秦寺哲雄を愛してくれていることを祈ります。


いよいよ６人が出揃ったソードオブロゴスの仮面ライダーたち！
ここからドラマもアクションもヒートアップしていきますのでお楽しみに！

〜短期集中連載〜
■徹底解説！TELASAスピンオフ「剣士列伝」vol.1
ついにTELASAでの独占配信が始まった「仮面ライダーセイバースピンオフ　剣士列伝」
第1回はスラッシュ＆バスター編です！
このミニコラムでは、毎回剣士列伝の魅力をお伝えしていきたいと思います。

そもそも今回のスピンオフを制作するにあたって、企画チームが心に抱いていた一つの思いがありました。
それは「仮面ライダーセイバーという作品が持つ大きな魅力の一つである『バラエティ豊かな剣士たち』をもっと皆さんにお見せしたい！」というもの。
皆さんご存知の通り、仮面ライダーとは本来、改造人間としての悲しみを胸に抱き、一人孤独に戦うヒーローであり、戦隊のようなチームヒーローとは基本コンセプトが違います。
そんな中、今回の仮面ライダーセイバーという番組、そして「ソードオブロゴス」という組織は人数も多く、一見すると戦隊ヒーローのようなチームで戦うヒーローかのように思えるかも知れません。
しかし、彼ら一人ひとりの剣士は、それぞれに背景があり、悩みや信念を抱えて戦う「仮面ライダー」なのです。そしてそんな「仮面ライダー」たちが集っている組織が「ソードオブロゴス」。言わばア●ンジャーズ！或いはジャ●ティス・リーグ！？
しかしテレビ本編で彼ら一人ひとり物語を語るにはあまりにも時間が足りません。ということで、今回のスピンオフ企画「剣士列伝」が実現したわけです。

そんなわけで、ぜひテレビ本編で皆さまの推しが見つかったら、彼らの語られぬウラガワを覗きにきて下さい。わずか10分間に凝縮された彼らの一面に虜になること間違い無しです。

(文責・土井 健生／湊 陽祐)