CHARACTERS

てんどう そうじ天道総司

登場作品
仮面ライダーカブト
初登場回/初登場作品
第1話『最強男』(2006年1月29日放送)

「おばあちゃんは言っていた。オレは天の道を征き、総てを司る男。天道総司だ」

■プロフィール

種族:人間

性別:男性

年齢:21歳

職業・身分など:不明

家族など:日下部総一(父・故人)、日下部さとみ(母・故人)、日下部ひより(妹)、天道樹花(義妹)、7年前の天道(過去の自分)、18年前の天道(過去の自分)


 演:水島ヒロ(みずしま・ひろ)


■この人物が変身する仮面ライダーと戦士

仮面ライダーカブト

ゼクトルーパー(一般隊員)

ゼクトルーパー(シャドウ隊員)


■説明

仮面ライダーカブトの資格者。

いわゆる“オレ様系”タイプの人物で、自己紹介では天を指差しつつ「天の道を征き、総てを司る男」と述べるのが常。物事の本質を突いた発言が多く、その直前に「おばあちゃんが言っていた」と前置した格言のような言葉を発する。相手が誰であろうと尊大な態度を崩さず、とくに初対面の相手からは呆れられたり反発されることも多い。それは天道自身も自覚しているが、頭脳明晰なうえにスポーツ、語学、音楽、料理など、さまざまな分野において優れた才能を発揮しており、態度相応の実力は備えている。

なかでも料理についてはかなりうるさく腕前はプロ級。神代剣(擬態)の執事であるじいやが経営していた屋台を代行したり、洋食店「ビストロサル」の西宮弓子から不在のあいだ厨房を任されてもいるので、調理師免許を取得していたようだ。

ただ、こうした天道の才能は生来のものだけでなく、ストイックな性格による努力の賜物でもあった。それはワームとの戦いにも現れており、天道が変身するカブトの強さは、ライダーベルトを手にしてから7年ものあいだ、ひたすら自身を鍛え続けた結果に裏打ちされている。天道の尊大な態度は、重ねた努力をもとにした自信の表れでもあるのだろう。

普段の天道はクールに見えるが、情に厚く意外と面倒見もよい。相手の実力を認める度量もあり、しばしば自身の料理は日下部ひよりが作った料理に一歩及ばないと発言している。また、神代家に執事として仕えるじいやはかつて高名な料理人だったようで、彼の著作『料理の心得』を料理のバイブルとしている。のちに天道はじいやの素性にきづくと、彼を「人類の宝」と評して大いに敬意を払い、自身を「弟子のようなもの」と称してもいた。

ただ、天道はその自信ゆえに物事を独りで解決しようとする傾向が強く、確証もなく安易に憶測を述べないこともあり、周囲の誤解から孤立することもあった。

当初の名は日下部総司で、日下部総一、日下部さとみ夫妻の息子。父は友人の加賀美陸とともに対ワーム秘密組織「ZECT(ゼクト)」の前身となる機関を創設し、「マスクドライダー計画」を進めていた。しかし、18年前に手を組んだ地球外生命体ネイティブへの裏切りが発覚。妊娠中だった母ともども、ネイティブに襲われて擬態されてしまった。当時3歳の総司少年は無事だったものの身寄りがなくなり、母方の祖母に引き取られて天道総司となった。

その11年後となる7年前、天道少年は幼い少女を連れている両親の擬態を目撃。「いつか必ず両親の仇をとる」と誓っていた彼は密かに彼らを尾行し、渋谷で隕石の落下事件に巻き込まれた。幸い無事だった天道は仇を討つチャンスと考えたが、はからずも父の記憶が残っていた日下部総一(擬態)からライダーベルトを託される。さらに、傷つきながらも無事だった少女が生まれてくるはずだった妹だと気づき、ネイティブであろうとも妹に代わりはないと考えて彼女を守ると決意。いずれ訪れるであろうライダーベルトを使う日に備え、鍛錬を開始した。

それから7年、ついにZECTがカブトゼクターを完成させた。義妹の樹花と暮らしていた天道は、ライダーベルトに生じた異変から“その時”が来たと察し、ZECTの実行部隊ゼクトルーパーがワームと対峙する現場へ急行。彼のもとに飛来したカブトゼクターを手にし、ワームとの戦いを開始した。

天道がカブトの資格者になることは、のちに仮面ライダーガタックの資格者となるZECTの見習い隊員加賀美新と同様、あらかじめ父と陸によって定められていた。しかし、その事実を知る者は極わずかだったため、事前に面識があった加賀美を始め、その上司である田所修一や岬祐月ら多くのZECT関係者を困惑させた。さらに、天道は加賀美の言動などからZECTという組織の性質を察して加入を拒否したため、ライダーベルトを回収しようとするZECTから狙われ、ZECTに所属する仮面ライダーザビーの資格者だった矢車想、のちに同じくザビーの資格者となった影山瞬とは、たびたび拳を交えることになる。矢車と影山は、のちに天道との関わりがもとでZECTを追われたこともあり、ときおり共闘する機会はあったものの、真の意味で手を取り合う関係には至らなかった。

その一方、天道は自身と異なる熱血タイプの加賀美を「面白い奴」と評し、しばしば衝突しながらも何かと彼を手助けしており、紆余曲折を経て次第に信頼関係を築いていく。これと並行し、加賀美と関わりが深い田所や岬にも一定の信用を得ていった。ZECTに所属していない仮面ライダードレイクの資格者だった風間大介、仮面ライダーサソードの資格者だった剣(擬態)も同様で、当初は衝突したもののともにワームと戦う仲となっている。

また、組織としてのZECTとは一定の距離を保っていたが、一時的に偽名で精鋭部隊「シャドウ」の隊長に就任したこともある。ひよりがシシーラワームとして覚醒したのちは、自らZECTに登用されてエリア司令官に就任。ひよりを守る目的で、ほかの資格者たちからゼクターを回収してもいる。こうした行動が可能だったのはZECTが実力主義だったこともあるが、トップの陸が亡き友人の息子であり秘密計画の切り札でもある天道の振る舞いを許容したためと思われる。ただ、天道に相応の能力があったのも確かで、幹部の三島正人からは部隊指揮官として高く評価されてもいた。

その三島とは、のちにハイパーゼクターを巡って対立し、監視役として送り込まれた高鳥蓮華と出会う。しかし、天道はうすうす事情を察しつつも、料理を介した思い遣りをもって彼女に接し、のちに蓮華は天道の味方となった。以後、蓮華は天道を「師匠」と呼んで慕い、天道の重要なサポート役となっている。

ハイパーゼクターについては、ウカワームである間宮麗奈(擬態)も交えた三つ巴の争奪戦になり、最終的に三島の手で爆破されてしまった。しかし、未来で製造されたハイパーゼクターが自らの意志で天道のもとへ飛来し、以後カブトはハイパーフォームへのフォームチェンジが可能になっている。

この件に先立ち、三島の実験による影響で被験者である天道総司(擬態)とひよりが時空の彼方に飛ばされるアクシデントが発生。ひよりは元の世界にワームである自分の居場所はないと考え、しばし時空の彼方に留まっていた。しかし、のちにひよりを迎えに行った天道は、「彼女がたまたまワームとして生まれてきただけであり、自分が戦うのは相手がワームだからではなく、人を殺め小さな希望や夢さえも踏みにじる奴らだけだ」と説き、彼女を翻意させて無事に連れ戻している。のちに天道(擬態)とは拳を交えることになったが、天道は自身に敗れたのちに再度ZECTに因われた彼を救出。穏やかに彼を諭して心を開かせてもいる。

この間、天道はワームとは似て異なる地球外生命体ネイティブの存在と、ひよりが彼らの同族であると知る。のちには陸とふたりだけで話す機会を得て、生前の父がネイティブとの戦いも視野に入れていたこと、その意志を陸が継いだことを知り、すれ違いが続いていた加賀美父子の仲を取り持つ一幕もあった。

こうして父や陸の真意を知った天道は、ワームを率いる乃木怜治(擬態)を2度に渡って退け、自身がワームだと知ってなおワーム撲滅を目指す剣(擬態)と図ってZECTとワームの決戦を演出。彼の想いを受け取って剣(擬態)が変化したスコルピオワームを倒し、この一戦で人間とワームとの戦いは人間の勝利が確定した。

その後、天道は姿を現したネイティブの指導者である根岸を警戒。加賀美らにも真意を告げぬまま、ひとり根岸が主導する陰謀に立ち向かい、根岸に感化された加賀美と対決することになる。この際、天道は加賀美に真実を明かして事後を託す手紙を用意し、あらかじめ蓮華に渡してもいた。しかし、加賀美に敗れながらも天道はどうにか無事で、しばし根岸らにカブトが倒れたと思い込ませることにする。そして、目的を達成寸前となった根岸のもとに現れ、全人類を一斉にネイティブにしようという陰謀を阻止。最強のネイティブとなった三島ことグリラスワームには加賀美と協力して立ち向かい、激戦の末どうにかこれを撃破した。機器の爆発から逃れたふたりの前になおも根岸が残っていたが、現れた天道(擬態)が根岸を捕らえると、天道らに世界を託しつつ爆炎の中へ突入。かくして戦いは終結し、天道は日本を離れて世界へ旅立つのだった。


【『劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE』では……】

仮面ライダーカブトの資格者。

地球は1999年に巨大隕石の衝突に見舞われ、現れた地球外生命体ワームに対抗すべく秘密機関「ZECT(ゼクト)」が結成された。少年だった天道総司は、隕石衝突の際に妹の日下部ひよりと生き別れになっており、舞台となる7年後は荒廃した日本を放浪している。

経緯は不明だが、天道はハイパーゼクターの存在と刻を超えられる能力について情報を得ていたようで、これを所持する“黄金のライダー”こと仮面ライダーコーカサスを捜していた。当時、ZECTは組織を離反した織田秀成をリーダーとする「ネオZECT」と対立しており、その戦場を訪れた天道は双方に自身を売り込んでネオZECTに雇われ、織田とともに「天空の梯子計画」を実行するZECTの襲撃に参加。密かにZECTのトップが画策していた陰謀のみならず、悲惨な歴史そのものに立ち向かっていく。


■戦闘時の決め台詞など

「オレが来いと思いさえすれば、奴は来る。なぜなら、オレは選ばれし男だからだ」

「星がどれだけ輝いても、太陽にはかなわんぞ」

「ひよりを守るためなら、オレはワームも人間もすべて倒す。それだけのことだ」


関連アイテム

  • カブトゼクター

  • ライダーベルト

  • ハイパーゼクター

  • ガタックゼクター

  • ザビーゼクター

  • ドレイクゼクター

  • サソードゼクター

  • マシンガンブレード

  • カブトエクステンダー

関連人物

  • 加賀美新

  • 日下部ひより

  • 矢車想

  • 影山瞬

  • 風間大介

  • 神代剣(擬態)

  • 天道総司(擬態)

  • 岬祐月

  • 天道樹花

  • 高鳥蓮華

  • 竹宮弓子

  • 三島正人

  • 田所修一

  • 加賀美陸

  • ゴン

  • じいや

  • 間宮麗奈(擬態)

  • 乃木怜治(擬態)

  • 根岸

  • 織田秀成

  • 大和鉄騎

  • 黒崎一誠

  • 北斗修羅